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AV女優が急カーブでエロくなる瞬間を見逃すな act2〜知的世界からの誘いで、さらに濃厚なエロさを匂わせる、まなてぃ(紗倉まな)&まこりん(戸田真琴)の「快楽理解の爆発」を一緒に楽しみましょう。

まずはエロにも優位性やヒエラルキーが存在しているのを認識してください。

「エロい」って、見た目もあるし発言もあるし、本人が意識的なときもあれば、無意識でエロい場合もあります。女子を褒める場合にも使えるし、disる場合にも使えます。まぁルックスをポイントに置いているセクハラに該当する場面がほとんどですけど(笑)

 

エロいことを聞いてもセクハラと言われないAVライターたちですが、そのくらいに「発言に重きを置かれていない」なんて解釈もあります。大きなお世話だ(笑)

 

この逆のパターンとして、「高尚(と感じる)な視点」からエロを語ると、いきなり価値観が上がり、飛びついてくる媒体も変わってきます。常日頃は、AVのなんて「存在するべき存在ではないのに、存在してしまう」という、ガン細胞のような扱いをしているのにも関わらず、「これは高尚だ!」と見つけたら、砂糖に群がるアリ群になっていっせいに飛びつく。なんかそんなことが今年頭にありましたねぇ……そのPRが功を奏したのか、本が1位を獲得するなど、売れたから、関わった方々オールクリアでしょう(皮肉笑)

 

エロ事は、日頃から関心がある無し関係なく、訴求力は抜群です。

 

AVだって、あらゆる業界的な村で構成されているところからはみ出たアウトローたちが、「金を稼いであいつらをギャフン(死語)と言わせてやる!」ところからスタートしております。……その時代の話っぽいドラマならば、『全裸監督』がNetflixで観れますから、どうぞそちらでご確認を(笑)当時とは似て非なる部分もありますが、ドラマとしてお楽しみください。

 

実際にその頃の業界で起こっていた出来事は、あのドラマ以上にえげつない世界ですが、そのぐらい、当時はエロで動くものが「ブルーフィルム」(※これが何なのかを知らない人はご自身でお調べください)くらいしかなく、頭の切れる方々は飛び付いたわけです。

 

さらには、VHSとBETAの対決まで巻き込む戦いに発展する。この両者の勝敗を分けた本当の理由は、エロを制したほうではなくて、家電かオーディオ&ヴィジュアル(AVですな笑)機器かの違いです。当時の電化製品をほとんどの家庭では、どこで買っていたか。それが勝敗の決め手であり、決して、『洗濯屋ケンちゃん』を無償で貸したからVHSになったわけではない。定説には必ず裏があります(笑)

 

AVを観ない男がいる話は、以前の原稿で書きましたが、思っているよりも観ない人は多いです。結婚とともに卒業しちゃったとかありますね。独身が増えれば増えるほど、AVはやはり観られる率は高くなります。日本だからAVは成立しているのかもしれない?

AVを観ない男の記事はこちら

衝撃!?あなたの周りにも「AVを見ない、スケベなことを考えない人」は実在する。

 

そんなAVを卒業したお父さんであっても、たまたま出張で行ったビジネスホテルのペイチャンネルを発見する。暇だけどデリを呼ぶのも、まして行くものめんどくさいので、久しぶりに観たなんてこともあるわけです。

 

エロは男子らしさを復活させますね、やっぱり。ちなみに……AVアイドル的な世代(20代前半くらい)を好きな人と、同世代的熟女が好きな人がいますけれど、これは性的経験値が理由ではなくて、その男子の考えているリアリティが1番の理由です。

 

結婚してひとしきり安心すると、なぜか子どもの頃のように、「とにかく可愛い子」が好きに戻ったり、目の前のいるリアルな生活臭のある女子を探したり。それぞれのリアリティが復活する。浮気する前の、精神的なきっかけはこの部分が動き出すから。射精は問題ないが、ファンタジーあふれるSEXができない!これをロジックで固めていくのが「浮気」です。

 

女子からするとやはりAVは敵っぽい話に転がりそうなので戻しましょう。日常に転がっていないはずのエロが、不意をついて転がりこむのがAVだったりします。昔は電話ボックスにテレクラのシールがいっぱい貼ってあったり、呼び込みやら立ちんぼやら、向こう側から自分のところに入ってきましたが、今は法律も改正され、コンプライアンスも強化されて、あらゆる日常にエロ要素を排除されています。

 

それを匂わす存在は多数ありますが、ヌードやSEXを語るといった合法的なエロ話を日常ずっと語り続けるメディアはほぼありません。スポーツ新聞のエロ面すら無くなってきていますから、AV業界に関わるライターが焦るのはご理解いただけるでしょう(焦燥笑)。

 

そんな中で、「この女の子は頭が良いし、ちゃんとしたことがお話できる」と思うような存在が登場したならば、コンテンツとしてはキラーコンテンツだし、AV女優という当人の人気もある。彼女のファンなんて、日頃は活字なんて読まないだろうけど、彼女が出れば見るぐらいするだろう、というような、エロ好きをみくびった考えもありつつ、飛びついたわけです。

 

実際に会ってみると、ビジュアルも完璧に可愛いし。本音は「お仕事できてうれT〜」(笑)

 

なんならインタビューも、「自己優位性」を保つことができるし、可愛い子に説明して悦に入る、「プチ銀座」を味わえるわけです。インタビュアーの方々も、たっくさん味わったことでしょう。彼女はとても聞き上手です。そしてたくさんの媒体に露出してました(笑)。そういえば銀座界隈のお客さんは、そういう「女子にお話を語る系」が多かったのですが、今はどうなっているのやら。

 

「エロ」ですらヒエラルキーがあり、AVは上位カーストに存在していないわけです。無意識の差別のなか、世間と戦える術を持っているのが、表題に登場するふたりでしょう。おじさんキラーと言ってもよいかもしれないけどね(笑)

「インテリエロ」はAVにとってどのような存在なのか

感性という言葉、とても便利です。理論立てして考え構築されたものに対して反論を入れたい場合、真正面から突破できるのが感性でしょう。

 

「理屈ではそうだろうけど、私の感性には合わない」でケリがつきます。

 

日本人に限らないのかもしれませんが、「理解しきれない」ことがあると、感覚的なフワッとした何かということで逃げる。「言葉にはできない」なんて言い方です。逃げっぱなしなんですけど、感性側を肯定する人のほうが多いのも事実。だからこそ、デマが流れ出すと止まるところを知らずに溢れていく。トイレットペーパーもマスクも同じ理屈ですが、デマに一度でも流されてしまった感性とやらは、そのまま流れ続けないと、逆に苦しくなるので、抵抗することなく被害甚大な状況を作り出しちゃう。

 

こういう一連の作業は、ロボットのようにスムーズな流れを伴っているのですが、抗うとすれば、理論立てして解析すること。その理論に沿って、世の中の流れとやらには乗ることなく、自分の意志を持って進むこと。とても難しい行動ですけどね。

 

AVにおいて、インテリ的解釈は、長い歴史を見ていってもあまり登場することはなかったです。インテリもどきはたくさんありましたけど(笑)。経験値が高い人ほど、ヒエラルキートップに立つという体育会的な発想と成果主義がSEXの根本にあります。

 

ナンパに成功した人と、したことない人では、成功した人の勝ちというパターンです。とてもわかりやすい。そしてSEXの内容は、AV男優やハメたい監督たちに委ねられたのがAVのSEXでしょう。「俺がこうやると、女は気持ちいいという」というフェミニズムのかけらもないSEX……と書くと昔から関わっている方々に怒られそうですが、初期AVはそういう世界観に彩られています。登場する女子が、「処女かヤリマン」のどちらかに振られているのがその証拠です。マンガ『ハイティーンブギ』や、『ホットロード』の世界に登場する女の子たちが、AVの主役だったのです。

 

よくも悪くも、男子に寄り添うパターンの女子。インテリ率が低いと書くとまた怒られそうですが、盲目的であり恋愛至上主義であ理、運命の出会いもまた信じているタイプ。白馬に乗った運命の騎士をどこかで信じている。ただし、現実社会を生き抜くことも知っているので、快楽に身を委ねるSEXが好きということ。SEXには運命を求めていない、恋愛とSEXが分離しているタイプです。

 

そういう感じの女子像が構築され、そういう女子を観て育った40歳ぐらいからスタートするAV世代にとって、妙なインテリ的なロジックや、SEXにおけるイズムなどは必要としていません。そのタイプのメーカーさんや監督が、徐々にマニアックな世界に棚上げされて、AVでは異端児扱いされるようになります。

 

作るうえでも、変に理屈っぽい女子やら監督やらだと、めんどくさいですからね。

 

しかしながら、世の中の流行や思想が変わっていくように、AVもまた変化の兆しが見えてきます。頭の回転の良い女子がAVに登場してきたのです。

 

彼女たちは、AV女優の2大テーマである、「お金儲け」「自己承認欲求」だけではないAV観を持っていました。もちろん、AV女優にとって重要なその2つは持っているけれど、「仕事(ワーク)としてのAV」を認識しているし、世間の価値基準がAVをどのようにとられているかを把握している。

 

それなのにAVに登場するときには、「快感に我慢できない女の子」となって登場するから、AVファンも納得するし興奮する。AVファンじゃない人も、その行為を納得するのです。

 

ということで、とても長いなが〜い前振りから登場するのは、紗倉まなちゃん戸田真琴ちゃんのおふたりです。

『紗倉まな×戸田真琴 Wキャスト 拘束×巨根 激ピストンイカセ地獄』STAR-844

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AV女優は自己主張して良い!女子らしく可愛く主張するまなてぃ&まこりんを見よ!

見た目から「かわいい(ギャル風に読んでください笑)」ふたりですが、文字表現での活動は紙媒体やブログなど初期から目立っていました。編集者的なことで説明をすると、まずエッセイ的なものを連載で作る場合、相手がそういう話題に対して、連続して対応できるのかをチェックします。一度だけならば誰だってできますので。

 

次に、自分の発言に責任が持てるタイプかどうかが重要です。実は女子によっては、「丸々お任せしますので、よろしくお願いします」という人もいます。そのほうがコントロールしやすいので、楽チンという編集担当もいますし、そういうタイプがAV女優やタレントの場合、圧倒多数でした。

 

そういう主流的な存在に対して、むしろ逆向きなのが、まなてぃ&まこりん。自分で書かないとダメなわけです。「グラビア横のポエムは、アイドル自身が書いている」なんて、昭和の幻想を抱えている人はもういないと思いますが(笑)、書くことを望むタイプは少なかった。この2人の登場によって、「自分に忠実な自己表現」が、AV女優にとって普通になってきました。

 

今ではそれができない女優さんだと、古いタイプに見えてしまいます。ベテランすらアップデートせざるを得ないので、変わってきました。むしろ人気者は、YouTuberになるなど、変化している事実が2020年の「普通」です。その普通の基準は、まなてぃ&まこりんだったと思います。

『紗倉まな×戸田真琴 Wキャスト 二人がアナタの妹になってラブラブ近親相姦 ご奉仕天国』STAR-842

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紗倉まながデビューしなかったらAVは終わっていたかもしれない

固い話になってしまうのは、この原稿の本意ではありません。AVにおいて彼女たちがはたした役割について、彼女たち自身のエロの推移を想像しつつ進めていきましょう。

『紗倉まな AV Debut』STAR-334

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まずはまなてぃですが、デビュー作である『紗倉まな AV Debut』のハイレグパッケージ写真で、「涙が止まらなかった」エピソードは有名でしょう。美少女然としたAVパッケージを想像していた彼女。よもやのハイレグを逆に履いて、さらに股間を強調するド変態ファッションだったわけです。

 

まなてぃの場合、快感というよりも、「SEXが好き」な雰囲気はプンプン匂うタイプ。納得できない事があったとしても、それを刺激として変換していくことに長けています。なので以降のAVに関して、「作ろうとした人たちの意図の上をいく」ような出来栄えです。卑猥さや、変態チックなどの倒錯した状況に陥ることが得意……得意というと変ですが、作中のまなてぃのキャラで変わるエロ具合を観ると、作品世界、いや、作中に登場する「紗倉まな」がどんなSEXに溺れてしまうかを、見事に見せてくれています。

『紗倉まな タイトスカートの誘惑 先輩OLのパッツパツのヒップラインとパンチラ、太もも美脚、エロ尻に興奮させられて…』STAR-628

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2015年10月に、『紗倉まな タイトスカートの誘惑 先輩OLのパッツパツのヒップラインとパンチラ、太もも美脚、エロ尻に興奮させられて…』でのOL役。フェティッシュなパーツものですし、プリッとしたお尻に定評のあるまなてぃに合わせた作品をエロ可愛く見せています。

 

2016年6月にはJKに戻り、変態男との陵辱チックなプレイ。快楽に咽び泣く姿とは違う、「抵抗しつつも快感が我慢できなくなってしまう」という、男の妄想そのままの制服姿。ジッと見つめる目にやられてしまいますよ、ホントに。

『紗倉まな 結婚式最中の新郎に強制中出しさせる美人ウェディングプランナー』STAR-964

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圧倒的に変態世界への理解力が高いことを証明してくれたのが、2018年8月『紗倉まな 結婚式最中の新郎に強制中出しさせる美人ウェディングプランナー』でしょう。NTRする側の視点というと変則的に感じますが、痴女AVとすれば王道でしょう。ただ妙に知性と痴性が合致して進む作品なので、妄想と変態心を刺激しまくります。

 

浮気やら彼女や奥さんに内緒での遊びを男子はなぜするのか。「やってはいけないことこと、1番楽しいこと」だからです。子ども心に覚えている人ならばなおさらでしょう。そういう男心を刺激するAVでのまなてぃの破壊力はとんでもない。デビューから変わらないルックスにも大きな理由があるでしょう。本人は自分を、「ロリババア」と呼びますが、自分が見られているであろう、そう呼ばれるであろう「他者の視点」をデビューから持っているまなてぃ。

 

ド変態男に蹂躙されるAVと、ド変態に男を蹂躙するAVが交互に近い形でリリースされます。周りのスタッフもどこまで変態に徹することができるかが、まなてぃのAVをより引き立てるかを知っていることでしょう。

 

AV女優が急カーブしてエロくなるのではなくて、「AV業界が紗倉まなの登場で、急カーブしてエロさに幅が出さざるを得ない状況になった」のでしょうね。以前のままの単純なるAVでは対応できなかったはずです。そして「ひねくったとしても、エロさはひねらない」という現在のAVの不文律を決めたのもまなてぃのAVだと考えております。

 

アワード的な催しが毎年開催されているのですが、麻雅庵的には、「毎年、紗倉まなちゃんが最優秀賞」と思っているので、アワードに価値を見出せないというのがあるくらいなのです。

知性派と可愛いちびちゃん系の流行を走らせたのは戸田真琴の開眼がきっかけである

デビュー作はいろいろとスタッフがこれまで培ったアイデアを考え考え、また考え。さらにひねくり出して、売れることを前提にしつつ、「もっと売れて新人AV女優が定着する」という先々のことを考えて作られるものです。

 

とはいうものの、大きく目立つ人もいれば、デビュー作ではあるけれど、「企画的な要素もあるのでこのぐらいかな」的な女優ちゃんもいたりします。「デビュー作があるだけ良いではないか!」というご意見があるのは十分、承知しておりますが、デビュー作がない女優ちゃんは、AV女優になるときの事情が違う場合が大きいので、正比例して考えるわけにはいかないのでご了承ください。

『「私、Hがしてみたいんです」 戸田真琴 19歳 処女 SOD専属AVデビュー』SDAB-014

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まこりんのデビュー作は、2016年6月『「私、Hがしてみたいんです」 戸田真琴 19歳 処女 SOD専属AVデビュー』です。処女喪失デビューだし、「青春時代」レーベルとしては、お眼鏡にかなった存在感だったでしょう。デビュー当初のまこりんはおとなしい、笑顔に裏側がある的な、「青春の影」を象徴したような透明感たっぷりでした。

 

彼女のイメージが大きく変わったのは、自分自身のブログに掲載した『シン・ゴジラ』の話。単純な感想ではなくて、「ゴジラの視点」に立った見方など、映画ファンたちから、「この年齢でこの見方。そしてブログの内容は最高!」と大人気を博したわけです。

『戸田真琴 SODstar DEBUT!』STAR-729

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そこからSODstarへの移籍『戸田真琴 SODstar DEBUT!』となり、まこりん人気は一気に爆発していきました。日頃はAVを見ない人たちから注目を浴びることになったまこりん。この場合、AV女優の意識じゃないところに立脚している女子の場合、業界外との接触があり、そのままAVじゃない活動がメインに陥りがちで、本末転倒を起こしてフェイドアウトしちゃう子もたくさんおりました。

 

まこりんにおいて、この心配はまったくなく、AV関係者もAVじゃない関係者も、同じように彼女の側にきて話を聞く。彼女自身、区別するラインとしないラインをきちんと捉えている大人の女性だったわけです。

 

AV業界人が、外の人と出会った際、どうしても優劣をつけてしまう場合があるのは仕方がないことであり、AV業界のコンプレックスの根っこです。しかしながらコンプレックスをバネにするのは、AVにとってあまりにも無駄な行為。やっていることを突き詰めるほうが圧倒的に外の人から尊敬されることになりますから。そのあたりが自覚させてもらえると、AV女優ちゃんたちももっと伸び伸び活動ができるのでしょうけど、どうにも引き気味な人が多かった。そこを打破したのがまこりんだったと今にして思うのです。

『結婚間近の美人OLを【奴隷化・屈服・完全制圧】レイプ 〜狙われたイヤホン自転車女子〜 戸田真琴』STAR-765

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彼女自身が「エロ的開眼」をしたのは、『結婚間近の美人OLを【奴隷化・屈服・完全制圧】レイプ 〜狙われたイヤホン自転車女子〜 戸田真琴』でしょう。それまではセミドキュメント的な、処女だったまこりんが、AV的エッチな行為を覚えて成長する的な作品。それはそれで、AVファンには、「マイ・フェア・レディ」的要素をとても好む傾向がありますので、需要は高いですけどね(笑)AVファンとオードリー・ヘプバーンファンって、重なっていそうな気がしますね(笑)

 

まこりん話に戻します!ドラマであり、陵辱されて続けるはずなのに相手の男と心を通わせだす真琴。快楽の果てよりも、精神的な要素が重要な主人公に没入することで、AVで味わえる新しい快感をまた刻んだのです。

 

そして「ロリ美少女」の系譜に変化をもたらしたのもまこりんです。小さくて可愛い系。現在のAVではコンプライアンスに引っかかるJKとロリというワードですが、この要素が強いのは、やはり身長150cm前後の女の子で、以前では、大人に騙されちゃう頭の緩めな子(という設定)の作品が圧倒的な人気でした。……さっきのマイ・フェア・レディに通じそうだな、これも(笑)

 

そこに「生徒会副会長」だった優等生ロリ娘が参画した。前述のシン・ゴジラ映画評において、「リアルに頭が良い」ところを見せたのは画期的でした。「AVなんて設定でしょ」とかみくびった視点の人たちをねじ伏せたわけですから。『戸田真琴 生中出し×媚薬トランス×三つ編みモサ子女子○生』という感じで、可愛い小さい真面目な子が、一気に変化してしまう。これまた妄想好きにはたまらない内容ですよね。

『戸田真琴 生中出し×媚薬トランス×三つ編みモサ子女子○生』STAR-783

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まこりん以降、頭の良い系ロリが注目されて、たくさんデビューしました。それぞれに主義主張があったのですが、やはり本当に考えていないと無理がありますね。その後、テレビBros.でエッセイを書き出すまこりん。締め切りに対応するほどに書きたいテーマがちゃんと存在していることを証明しました。

 

以降、AVを観る側は頭を使わないけれど、AVを作る側は頭を使った作品において、抜群のエロさを発揮するまこりん。彼女自身がそういうシチュエーションが好きなのかもしれないし、そういう「男子の妄想」を理解する脳なのかもしれない。SEXは本人の意図するところとはまた違うエロさが滲み出る場合もあります。

 

まこりんのAVに限らず、AVとは、「そのまま映像のエロさを受け入れる」のが1番楽しいし、気持ちいい。そういうAV原点的な部分を見せてくれるのがまこりんのAVなのです。

まとめ〜知と痴でAVプレイをさらに高めてくれる紗倉まな&戸田真琴

2020年年明けに、著書を出したふたり。まなてぃは、3冊目となる小説、今回は表題作品『春、死なん』と、まなてぃの永遠のテーマな匂いがする母についての流れを汲む作品『ははばなれ』の2作品。『群像』にて既に発表されてさらに単行本化したのは、編集部に彼女をプッシュする意図があったからでしょう。

母と娘の関係。女子にしかわかり得ない世界観と性をゆったりと紡ぐ紗倉まな短編小説『ははばなれ』(2019年「群像」12月号発表)

まこりんは、年末に『あなたの孤独は美しい』を出して、年明けに『人を心から愛したことがないのだと気づいてしまっても』を出すという離れ技が展開されました。2冊の内容が重なっていないし、表紙ビジュアルもまったく違う、互換性も感じるところもあるので、同時に読むとお互いを補完し合う要素もあります。

ふたりの文章に対して、世間の皮肉な視線は、「どうせゴースト」とかあるのですが、読むとわかるのが、「クセが強いんじゃ!」で、ゴーストが書きようがない文章描写(笑)さらに喋り言葉とも微妙に違っていますから、もしもゴースト的な作業をしていたら、その担当者さん地獄だったと思います(笑)気がつきづらい「緩いクセ」の持ち主です、ふたりとも(笑)

 

まるで「AVの神様」に召喚されたかのような紗倉まなちゃん&戸田真琴ちゃん。登場してきたタイミングといい、その後の活躍といい、AVというビジネス業界を維持していくにあたり、1番必要な要素である「外向きの仕事があたる」ことを成功させました。あのふたりの才能は、AV女優じゃなくてもそこそこ当たった可能性もあるわけで、それがAVと合体したことで、AV業界に幸せを運んできたのです。

 

プログラムピクチャー的に毎月リリースされ続けているAVですが、売れた作品をなぞれば次も売れるとは限りません。人気者でも意図していないような売上に収まってしまう場合も多いAV。売れるパイが決まっているからこそ、外向きにパイを広げていくことを考えないといけないわけです。

 

と同時に、内向きに内容の充実を図らないといけない。ハードにすれば売れる時代は終わりました。AVとは、前の人間がやっていた衝撃を超えることができないからです。そんななかで、「脳内に刺激を注入する」がごときまなてぃ&まこりんのAV。改めて観てみると、良い意味で「頭のおかしい作品」だらけです(笑)

 

AVの啓蒙に多大な貢献をしているふたりですが、そういう意図を感じさせないムードを漂わせているのも彼女たちのポイントでしょう。

 

「AVは気持ちよく興奮して抜くためにあるんですから、たっぷり楽しんでください」

 

こんな感じでふわふわっと、AVファンを油断させておいて、突如、激しい脳内に深い刺激とシワを刻み込むようなド変態AVをリリースするのが、紗倉まなと戸田真琴なのです。

 

願わくば、ふたりのAVをトラウマにした新しいAV女優になりたい子が登場することを願います。考えるSEXと感じるSEXがきちんと同居する女子の登場を。

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