もう数年前からAV女優は誰でもなれる職業ではなくなった。今、第一線で活躍するAV女優たちはみな、容姿やスタイルの高レベル化はもちろん、AVを仕事として捉え、AV撮影やイベントなどに対するストイックなまでの真面目な姿勢や、日々のSNSでのセルフプロデュースやファンとの交流など、一般職よりもはるかに高いレベルの努力をしている。この連載は、「なぜ彼女たちはAV女優を『仕事』に選んだのか」を軸にプロ意識をもってAVに取り組む女性たちに迫るインタビューです。
仕事が楽しくて仕方がない、と思いながら日々生活をしている人というのは、世の中にどれだけいるものなのか。おそらく、探してもなかなか見つからないはずだ。楽しんでやれる仕事…それに出会えることはどれほど幸せなことか、考えたことがあるだろうか。
おっぱいが大きくて素晴らしい女の子が出演&デビューする「OPPAI」から今から4年前の2016年2月29日にデビューした笹倉杏ちゃん。愛らしい顔はもちろん92cmGカップの大きなおっぱいは、とうぜん美乳!「OPPAI」「Fich」の専属があけた現在は、各AVメーカー引っ張りだこのキカタン女優に転身し、スカパー! アダルト放送大賞にノミネートされるなど、人気も実力も伴う人気女優に。AVデビュー5年目、目前の杏ちゃんのAV女優感に迫ります!
Contents
「ホント『冷やし中華、始めました。』的な感覚で始めたんですよね」
──笹倉さんはデビューして何年になるんですか?
やり始めて4年に入りました。
──入ったきっかけは?
紹介になるんですかね。行きつけのバーがあって、そこで知り合った人が今の事務所の人で「やってみない?」って声をかけられたんです。
──即決でした?それとも悩みました?
最後の一花を咲かせられるかなって思って決めました。即決でもないけど、悩んだりはしなかったですね。
──最後の一花?
私、キャバをやっていたので、これでAVをやったら最後の水商売になるなって思ったので。
ホント「冷やし中華、始めました。」的な感覚で始めたんですよね。
──水商売をやろうと思ったとき、AVは選択肢になかったんですか?
頭にはありましたけど、当時は太ってて、私なんかAV女優にはなれないっていう思いがあったし、親バレも怖かったので、選択肢にはなかったですね。
──AVが頭にはあったということは、どういうことをするのかというのはわかってたんですね。
AVが何かはわかってましたけど、仕事内容を詳しくは知りませんでした。
だから、事務所で契約をして、その日にメーカーに面接へ行って、3日後くらいだったかな、マネージャーさんから「おっぱい拘束で」っていう連絡が入ったんです。
メーカーの『OPPAI』と専属契約が決まったってことだったんですけど、私は最初意味がわからなくて、「最初の撮影はおっぱいを縛られるんだ。この業界は大丈夫か?」って一瞬すごく不安になった記憶がありますね(笑)。
──メーカー名なんて知りませんよね。
そうですよ、業界の右左もわからないズブの素人ですからね。だけど、ありがたくも専属で10本やらせていただきました。
──最初から、AVで腰を据えて頑張ろう、という気持ちはあったんですか?
専属のときはAV女優という自覚はほとんどなかったですね。
月1回しか撮影がないし、私イベントをほとんどやらなかったので。
風俗も並行してやっていたので、なおさらでしたよね。本当、9本目くらいまではふわふわな感じでした。
──キカタンになってまで続けようと思ったのは、何かきっかけがあった?
きっかけというか、一花咲かせられていなかったからです。
キカタンには、自分からなりたいって言いました。
専属でいると成長しないなって思ったので。
どうやったらパケが綺麗に撮れるのか、後スチができるようになるか、そういったのが全然わからないんですよ。
2本目の撮影のときだったかな、カメラマンさんから「杏ちゃんって後スチ苦手でしょ」って言われたんですけど、経験値のない人間に言うかって思いましたね(笑)。
「仕事を決める上で、好きっていうこと以外の理由が必要なのかなって思うんですよね」
──キカタンになってから、いろいろ変わったわけですね。
たくさん現場を回るようになったら、だんだんAVの楽しさとかがわかってきて、この業界が大好きになったんですよ。
それに、他の女優さんとも共演するようになって、いろいろなこともわかってきて、「ここはこう頑張るんだ」とか「あそこが私には足りないな」とか考えるようにもなりました。
──AVのどこが楽しいって思うんですか?
みんなで1個のものを作ること、それが楽しいなって思います。
──そういうことをやりたい、みたいな夢を持っていたんですか?
この業界に入って知りました。というか、夢なんて今まで持ったことないんですよ。
だって、夢ってにんべんをつけたら『儚』ですよ。儚いものなんて寝て見ろって感じじゃないですか。
現実の世界では「夢を見るな、目標を持て!」と私は常々言ってますね。
──なかなか深い言葉ですね…ちなみに女優としての目標は?
…ないんですよね、困ったことに(苦笑)。とりあえず近い目標としては、何か賞を獲ること、ですかね。
あとは、目標というか憧れというか、将来そういうのもやってみたいなって思ってるのは、AVのプロデューサー。
AV女優から監督になった人はいますけど、女優からプロデューサーになった人っていないので。大変なのは重々承知してるんですけど。
もしなれなくても、何かしら裏方として、男性にはできない女優さんのフォローができるような立場でこの業界にはずっと関わっていきたいなって思ってるんです。
私、この業界が大好きなので。
──好きだけで将来を決めちゃっていいんですかね。
逆に好き以外の理由って必要ですか、って思いますよ。
例えば、何かすごくほしいものがあって、これをやったら買えるよっていう場合、その「これ」がすごく大変でもやったりしませんか?だから私は、それでいいと思うんです。
それに、宮崎駿さんがおっしゃってましたよ「好きなことだけやっていたら、嫌いなことは時間が解決してくれる」って。
好きなこと、得意なことだけをやっていて、あとで嫌いなことや苦手なことをやってみたら、経験値が備わってできるようになったりするじゃないですか。
だから、できないことをまずできるように努力するよりも、できることをよりよくしていってから、できないことにチャレンジしてみる、というようにしてます。
そうじゃないとツラくなっちゃうじゃないですか。
──…なるほど。たしかにそうですね。好きなこと、得意なものに磨きをかけて伸ばしたほうが、平均的にできる人よりも目立てますしね。
本当にそう思います。だから私も、複数の女優さんとの共演作だと、周りを見て「このメンバーなら、私はパイズリを頑張ろう」とか「セリフはとにかく勢いで言おう」とか、自分が1番輝けるように決めてますね。
1回1回を大事に、そこで頑張らないと次にはつながらない、そう思って毎回やってます。
──もう4年目ですから、だいぶ余裕持って仕事やれてるんじゃないですか?
今もないですよ、いつもがむしゃらです。というか、余裕を持つ意味ってないんじゃないかなって思うんです。
だって、余裕って「隙間」ってことですよね。
そんな「隙間」を持って現場に臨むのは失礼かなって思うんですよね。
だから、いつもパンパン、猪突猛進的にそのときの最大限の力を出すようにしてます。
──それだと、身体壊しちゃいますよ。
平気です、もう壊してましたから(笑)。
1年くらい治療が続いたんですけど、その間も現場出てました。
そうしたら9割のメーカーさんが「お前の根性、買った!」って言ってくれて、おかげで今でも女優をやれてるんです。
そんな感じだったから、初めて会った男優さんから「病気、大丈夫?」とか言われたりしましたね。
治療はすごく大変でしたけど、名前が売れてよかったなって思いましたね(笑)。
「私だけの努力、頑張りだけではダメだと思うんですよね。やればやるほど、1人の力ではできないなって思うんです」
──もう仕事辞めたい、みたいには思わなかったんですか?
思いませんでしたね。辞めたいなって思ったのは、『スカパー! アダルト放送大賞』が終わったときくらいかな。
何も賞が獲れなかったので。1ヶ月くらいヘコみましたね。だけど今は「次は熟女賞を頑張ろう」って思ってます(笑)。
──それ以外は?
ないですね。ヘコむときはヘコむし、仕事の愚痴をマネージャーさんに言うことはありますけど、些細なことばかり、飲んだら忘れるくらいのことで、女優を辞めたいというのにつながることはないですね。
──じゃあ、まだまだ続けていきますか。
最近、引退する女優さんが多いので、周りから「杏ちゃんは大丈夫?」って聞かれるんですけど、需要があるうちは辞めませんよ。
逆にこちらから、これからもよろしくお願いします、って感じです。
本当、5年目、6年目を生き抜くには私だけの努力、頑張りだけではダメだと思うんですよね。
よく「賞が獲れたのは、私が頑張ったから」みたいに1人の力で獲ったように言う人がいますけど、やればやるほど、1人の力ではできないなって思うんです。
現場のスタッフさんはもちろん、販売ルートを確保する営業さんだったり、通販に関わる人だったり、本当にたくさんの人が関わって「私」という人が存在している、みんなに支えられてるんだって思うので、見放さないでね、って言いたいですね。
──活動の幅は、広げたいと思ってます?
いろんなメディアにめちゃめちゃ出たいんですよ、好きなので!
──すごく有名になって、ステップアップしたいとかは?
今の時代、AV女優と世間の壁が薄くなってきてるじゃないですか。
せっかくこの仕事を選んで、ここまでやってきてるんで、チャンスがあれば壁を超えた人たちに続けられたらなって思いはありますよ。
──活動の幅を広げることで撮影が減る、もしくは壁を超えて撮影がなくなるのは大丈夫なんですか?
それは…ありえないですね。
撮影は今くらいで続けていきたいですよ、需要がある限りは。
事務所からは「あと15年頑張れ」って言われてたりしますし、私としても出演作品を1000本にしたいなっていうのがありますから。
それに私、2、3週間休みがなくても平気な人ですし。
──身体を労わって、広く長く続けていってくださいね。10年後、15年後、またお会いできることを楽しみにしてます。
えっ!? 次は10年後なんですか? そんな、寂しいです。
──10年後もお会いしましょう、っていうことですよ。
そういうことですか。はい、そのときは裏方さんになってるかもしれませんけど、ぜひお会いしたいですね。
初出:ソフト・オン・デマンドDVD 2019年8月号 Vol.98の内容を一部加筆修正しています。
【時は戦国、ワシは殿!】夜半に目が覚めると城が敵に包囲され、火の手に包まれつつある絶体絶命の危機だった!?もうどこにも逃げ場はない…そう確信した小姓のお杏が一世一代の告白をしてきて!?…しかし、お杏の豊満な胸に包まれて逝けるなら本望じゃあ~…ッ!炎上した城の中で汗にまみれながら、己の命をかけた人生最後の交わりが始まるッ!VR史上最高温で燃え上がる愛の情事をしかと刮目せよ!
SODprimeで見る FANZAで見る Amazonで見る