Contents
プロローグ〜セクシー女優は今の閉鎖感ある日本に必要です
2023年9月12日と13日の2Days。「ミルジェネ「Sweet Memories 2023」が開催されました。ミルジェネとは、セクシー女優さんのライブを開催している「ミルキーポップジェネレーション」の略称。ライブ以外にも、セクシー女優さんのアルバムやシングル制作したり、オリジナル楽曲を制作したりしています。
発売されたCDは、サブスクに入っているので、女優さんの名前で検索してみてください。そこには、本人の世界観が含まれたオリジナル楽曲があり、感動したり笑顔になったりと聴くだけで嬉しい時間を得られると思います。
ミルジェネは、今年で11周年を迎えました。その記念ライブとして開催されたのが、今回のライブ。前年は10周年として、原宿RUIDOにて同じような、生バンドライブでたくさんの女優さんが出演して、大盛り上がりでした。
そして今年も開催しちゃおうということで、前年よりも大きな会場である新宿ReNYにて開催されました。
ミルジェネは、「月で逢いましょう」もそうですが、生バンドなのが最初期からのポイント。ミュージシャンたちが、オリジナルやらカバー楽曲をバンドとしてリアレンジして披露されています。
今回のバンドメンバーは、バンマスとアレンジを担当するGuitar&Chorus▶︎福田正人。
演奏以外に司会も担当しているPf&Chorus▶︎平方元の「月で逢いましょう」コンビを中心に、
Ba▶︎馬庭広考・Key▶︎井高寛朗・Dr▶︎合原晋平の5名(敬称略)。
それぞれがガッツリ活躍しているミュージシャンなのもミルジェネならではですね。
そして2Daysでの出演者は、18名(2名が病欠)。
披露された楽曲数は、なんと54曲!
病欠メンバーがいなかったらプラス4曲されることを考えると……もの凄く気合いの入ったライブなのです。
同じバックメンバーで曲数が多いライブなんて、アニソン系くらいしかない。なので唯一無二のライブと言ってよいでしょう。
12日の出演メンバーはこちら(敬称略)。
中山ふみか・悠木イヴ・浅野こころ・小湊よつ葉・本郷愛・白石茉莉奈・大槻ひびき・(ここから2日連続出演メンバー)枢木あおい・羽咲みはる・希島あいり・AMATSUKA
(※二宮ひかりがお休み)
13日の出演メンバーはこちら。
橘メアリー・三宮つばき・日向陽葵・五十嵐清華・未歩なな・本庄鈴・栗林里莉・(ここから2日連続出演メンバー)AMATSUKA・希島あいり・羽咲みはる・枢木あおい
(※時田亜美がお休み)
豪華ですねぇ〜。10年近く前は、セクシー女優が大集合するイベントがたくさんあったのですが、コロナ禍を経てイベントが激減してからは珍しくなった感じ。新人ちゃんからひびやん(大槻ひびきちゃん)のようなキャリア15年のベテラン。羽咲みはるちゃんのようなAVを引退している人たちなども参加するライブなのです。
そして12日からは、小湊よつ葉ちゃん。13日からは本庄鈴ちゃん。そして連日出演したAMATSUKA(天使もえちゃん)の3名のライブをピックアップします。
天性のアイドルっぷりを発揮!ステージでのキラキラ感は、出演者のなかでも極上品!小湊よつ葉ちゃん!
アイドルというのは、作られるものだと思っているあなたは、撤回した方がよいでしょう。アイドルというのは、本人が輝こうとしなければアイドルではなくなってしまいます。それは、芸能だろうがAVだろうがスポーツだろうが同じこと。
ステージ上で輝きまくる姿を小湊よつ葉ちゃんが披露してくれました。
01)New me(小湊よつ葉)
02)恋のマニュアル(小湊よつ葉)
よつ葉ちゃんは、ご存じの通り、歌手活動をしております。今回ステージで披露した楽曲も本人のオリジナル楽曲。2ndと5thシングルです。聴いてみたいあなたがサブスクに登録していたらどちらも入っていますので、ご視聴くださいませ。
とにかく!掛け値なしで可愛いステージング!キュートさとかハッピーオーラとか、アイドルが放つ光線が終始飛び出してくるのが、よつ葉ちゃんなのです。
再三再四この原稿で書いていますが、今いるセクシー女優で、歌を披露している人たちは、まず歌は上手です。さらにいえば、カラオケでファンの前で楽しんでいた10年前とはレベルが違いますね。練習をしているってことでしょう。
今のセクシー女優は、外向けでいる限り、他の業界の人たちと同じ目線で見られます。歌だって、セクシー女優だから……ではなく、アイドルとかアーティストたちと同じなわけです。とすると説得力というのが本当に大事になってきます。
よつ葉ちゃんのパフォーマンスは、アイドル歌手としての説得力が抜群に高いです。想像よりも全然広いステージ上で、左右に動き回りつつ、ダンスを踊りつつ、歌を歌う。そして客席に向かって笑顔を振りまく。
何よりも重要なのは、カラオケではないバンドの音をちゃんと聴いて動いているパフォーマンスなのが素晴らしいのです。カラオケの方が自由にならなそうですが、そっちで慣れてしまえば、そっちの方が簡単になります。バンドと生歌を合わせるということは、バンドの音をちゃんと聴いて、乗っかるだけでなく、時にはひっぱって指揮者になったりする。
そういう一連の歌手作業が出きている女優さんであるということなのです。
AVに限らずですが、お芝居を含めて映像作品は、ちゃんとスタッフとのリズムを合わせないと面白さが出てきません。ただ言われた通りにやっているだけでは、映像化したときに、物足りなさが出てしまいます。それがAVは露骨な空気感になってしまうようです。
バンドのなかにいて、自分を輝き度がアップできるアイドルとは、ただ合わせるのとは違うライブならでは、バンドサウンドならではの音との一体感が作れる人が上手なのです。それをアイドルソングで振り付けを踊りながら、ファンに魅せる要素もいっぱいのファンタジー感溢れるステージを作る。
それが小湊よつ葉というセクシー女優なのです。作品を観るのは当たり前として、彼女の作り出している音楽を聴くと、さらに深いところでシンクロできるようになるはずです。
さらに上昇していく歌唱力&パフォーマンス!感動を人に与える最高の能力を発揮!本庄鈴ちゃん
どこかせつないイメージが本庄鈴ちゃんのイメージではないでしょうか。作品がドS痴女をやったとしても、どこかに影を感じる。和テイストではないけれど、そういう雰囲気がありますよね。それは歌手としての鈴ちゃんも同じです。
そんなイメージを保ちつつも、今回はさらにパワフルになり、芯が太くなってきたのです。
01)Hello Again 昔からある場所(MY LITTLE LOVER)
02)ダンデライオン〜遅咲きのたんぽぽ(松任谷由実)
とにかく一発目の「Hello〜」からやられました。この楽曲は、みなさん記憶があると思うのですが、明るいメロディなんだけれど、どこかに翳りがある。せつなさが滲み出てきます。
そんな世界観をちゃんと表現しつつ、さらに押し出すような強いイメージも内包しているのですが、そこでの強さと太さが抜群によくなっていました。
最初の頃は、消えそうな声だけど絶対に消えない芯があるシンガーだった鈴ちゃん。その中心に位置する芯が太くなってきていると考えればわかりやすいのかなと思います。伝えるべき歌詞だけでなく、メロディから出てくるイメージをちゃんと伝えることができるシンガーなのです。
鈴ちゃんは、お姉さん的なゆったりとしたステージング。アイドルっぽい雰囲気ではありませんね。バラードシンガーとして考えると一番似ているかなと思います。高橋真梨子の系譜ですかね。2曲目にユーミンを選んでいるのですが、本人は松任谷時代というよりも荒井由美の線上にいるシンガーだと思います。
今回の歌、「ダンデライオン〜」は、松任谷時代の楽曲なので1983年の楽曲なので、ユーミンっぽい歌い方をしています。鈴ちゃんのバージョンは、原田知世バージョンに近いのですが、本人はユーミンバージョンしか知らないそうです。
10代の消えそうな雰囲気とか、乙女チックな雰囲気の楽曲は、「あしながおじさん」をテーマにしているからなのですが、歌詞を読むと、出会いと成長を描いていますね。それをあのせつなげなメロディに乗っちゃう。さらには耳心地がよくて悲しそうな雰囲気の鈴ちゃんの歌声で届ける。
ステージから漂うのは、「みんな幸せになってくださいね」という母性な感じ。乙女な雰囲気もあり、母性な雰囲気もある鈴ちゃんの歌は、ぜひ一度味わってもらいたいです。しっとりとしつつ、強さもあり、あなたの琴線に刺さること間違いありませんから。
連日に違う感動と熱すぎるパフォーマンスを披露!彼女のライブを聴かないとセクシー女優を理解できない!?AMATSUKA(天使もえちゃん)
12日はトリを務め、13日は連日出演した4人(AMATSUKA、羽咲みはる、枢木あおい、希島あいり)のトップとして登場したAMATSUKAこと天使もえちゃん(AMATSUKAはシンガーとしてのアーティストネームです。なのでこの原稿では「AMATSUKA」として記載します)。
この人のロックさは抜群ですし、ポップさは超キュート。カッコいいと可愛いをよく考えているからこそ、パフォーマンスに関しても、緩急があるのです。
そしてお客さんへの煽りはもうバッチリ! どこのロック系夏フェスに出しても引け目なしと思います。
セクシー女優でシンガーとして成功している人たちって、そういう部分がちゃんとしているんですよね。ロックとかアイドルとか、とにかくライブをよく観て聴いているんだろうなと思います。音楽は歌うことよりもまず聴くことが重要ですから。
そして連日に渡り麻雅庵が泣かされたセットリストはこちら。
01)君の名は希望(乃木坂46)
02)君とパンツ(AMATSUKA)
03)innocent Angel(AMATSUKA)
01)innocent Angel(AMATSUKA)
02)細胞全部が君に恋してる(阿部乃みく)
03)君とパンツ(AMATSUKA)
初日のスタートに、「君の名は〜」のピアノイントロが流れ出したときにはヤバくなりました(笑)。麻雅庵が、以前に音楽系ライブイベントのプロデューサーをしていたときに、全員で歌う楽曲として選んだのがこの曲。ちゃんと理由がありまして、セクシー女優を見つけて、自分という存在を認識したというファン目線。ファンがいることを感じて自分という存在を認識したセクシー女優目線。どちらにもとれる歌詞だなと思い、この楽曲をセクシー女優が歌うと、オリジナルとはまた違う意味が生まれるのです。
そんな話は、直接誰かにしたことはないのですが、AMATSUKAはピンときて、彼女自身のライブで歌ってくれるようになったのです。さらにいうと、ファン代表が歌詞カードを作って、会場にいる全員で歌うという大合唱を作ってくれていたのです。
そして2日目の2曲目は、ミルジェネでCDも発売しライブでもセンター的な存在感を発揮して頑張っていた、阿部乃みくさんのオリジナル楽曲でした。これも話がありまして、今回の司会&Pf&Chorusの平方元さんとおしゃべりしていたときに、「ミルジェネの楽曲は良い曲が多くて、引退してしまうともう聴かれなくなってしまうので、誰がカバーとかしてくれたら面白いと思うんですよね」と言っていまして。
その話を、昨年の「ミルジェネSweet Memories」の打ち上げ会場で、AMATSUKAにしたのが麻雅庵。そうしたら彼女が、目を輝かせて、「いいんですか? やってみたかったんです」と反応してくれたのです。その後に一度ライブで披露しており、私は聴いていなかったのですが、今回、バンドサウンドをバックに「細胞ぜんぶ〜」を披露してくれたのです。
阿部乃みくさんの楽曲は、サブスクにありますので、ぜひ聴いてみてください。
元の楽曲が持っている感動のパワーがあります。さらには、AMATSUKAの阿部乃さんへのリスペクトがあります。しかも生歌。もう泣かないわけにはいかないという感じでしたね。…SNSでは書いたけれど、改めてAMATSUKAにありがとうを言いたいです。
「君とパンツ」と、「innocent Angel」は、彼女のオリジナルであり、作詞も手がけた楽曲です。「君と〜」の持つコミカルさ。そして会場のファンはパンツを振り回すというパフォーマンス。底抜けに明るさを出しつつ、世間がイメージするセクシー女優らしさもちゃんと出す。これが彼女のクオリティの高さを生み出すのでしょう。
今回のライブから、声出しOKになったのですが、ファンとのコール&レスポンスのためにある「innocent〜」は、初日はライブラストだったので、弾け飛んでいました。2日目は、スタートにすることをスタッフに要求されたそうで、「正直、最初にこれはしんどい(笑)」とMCで思わず言っていました。
AMATSUKAのステージングとは、ファンとAMATSUKAの幸せな邂逅であり、エネルギーの交換のようなイメージです。彼女のパフォーマンスを見て、ただ喜ぶという感じではなく、等価交換を楽しんでいる感じ。
何かを渡す方が多くてエネルギーを消耗させてしまう女優さんも多い、「じゃない仕事」なのですが、AMATSUKAの良いところとは、そうやって自分と立ち位置は同じなんだよということを、ファンに認識させたことではないでしょうか。だからこそ集まるファンも、本人もエネルギーを得られるということ。
10月4日の「天使の日」には、「天使に月で逢いましょう」ということで東京・三軒茶屋グレープフルーツムーンにてライブが開催されます。チケットはあっという間に売り切れ必至なのですが、配信もあります。
「AMATSUKA」とは、どういうパフォーマンスをして、どのようにファンとのエネルギー交換をしているのかと、ちょっとでも思った方は絶対に観てください。
笑顔、迫力、キュート、エネルギッシュ。二律背反のようなワードを並べましたけれど、どれもがAMATSUKAのライブには溢れているのです。
エピローグ〜セクシー女優「じゃない仕事」は再び盛り上がるかの鍵はあなた
セクシー女優は、AVの売上をちゃんと継続させなれければ、セクシー女優ではいられません。AVをエロくやって撮影すればいいというわけでもありません。またエロいだけの存在ではまったく継続しません。
SNSをやり、販売イベントをやり、ファンクラブ系イベントやオフ会もやり、撮影会もやり、ライブもやる。どれもが「じゃない仕事」なのですが、セクシー女優であり続けるためにはどれも外せません。
AVだって、マニアな内容で売れることもあるので、シンプルにSEXしているだけで通用するのは、デビュー作オンリーでしょう。何もAVを知らないで入ってきた人は、演技もやらなければならない、アイドル的な活動もしなければならないし、人気を獲得しキープしなければならないなんて思わなかったでしょうね。
元○○のような肩書き系は、昔は「え! なんで!」という感じで目立ったのですが、それももはや普通に感じられるようになってしまいました。
AVというのは衝撃が必要です。琴線に刺さるようなエロフェチズムも必要ですが、それは必ず買ってくれるAVファンの話。普通の人がAVを買うという行為のハードルが実は上がっているわけです。衝撃が感じられないからです。だから妖しい方にいってしまう。そっちは逮捕されるリスクがありますよ、と伝えてもいってしまうのです。
エロを押し出すだけではAVという商品は売れなくなるかもしれない領域が迫っています。よりセクシー女優の存在感とか個性とか、リアルにファンを獲得している事実が重要になっています。
SNSに関しては、気軽にフォローできるため実態が伴わないことが判明しています。無料のサブスクは番組登録数が重要データですが、SNSは役割をほぼ終えているイメージです。バッテンとは言わないけれど、昔の直接話ができる感覚が残っているのは、おじさんだけのような気がします。
「ミルジェネ「Sweet Memories 2023」は、会場はもちろん、同時進行している物販も盛り上がっていました。やはり直接会いたいという感じがセクシー女優には重要なのでしょう。
2023年のライブシーンはロックもアイドルも声優も、もの凄く動員回復しています。お芝居やお笑いライブも盛り上がりを見せています。ということは、セクシー女優のイベントももっと盛り上がるようにならないとおかしいわけです。
AVを買わずにライブだけを観るのも、女優を支える意味ではありです。そういうタイプは一定数が必ず売れるようになりますから。
2023年から以降のセクシー女優は、「じゃない仕事」に何をやれるのかが重要でしょう。地上波テレビに出られなくても、配信とかYouTubeとかイベントとかで呼ばれています。どれかで個性が爆発すれば良いわけです。そして自分自身のオフ会イベントとか、ライブイベントのような、エロ要素がない場所が盛り上がることで、女優はさらに輝きを増すのです。
昔のように「続けてくれないと、出てくれないと他の女性はいない」わけではないセクシー女優という職業。リリースと比べると飽和はしていないのですが、AVメーカー側にパワーがあるところが少なくなっているのも事実。だから同じ人物が続くとか、専属契約女優が増えたりしているわけです。
あなたが出会った天使もしくは小悪魔は、シャボン玉のように消える可能性のある存在。消さないようにするには、「あなたの力」をセクシー女優に注ぐことが重要なのです。
セクシー女優の「AVじゃない仕事」をもっと盛り上げるために、推しを作って応援してみませんか。
記事&写真=麻雅庵