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人気が一部に集中するのはAVもテレビも同じこと
AV女優ちゃんですが、お仕事の割合を時間で考えた場合、AV撮影が1番仕事的にこなしている、1番多く稼働している人は圧倒的に少ないと思います。昔はギャラも違うし、それしかしないグータラタイプが多かったし(笑)
とにかく最近は毎月リリースされるAV本数は多いので、「SEXばっかりしている」ように見えますけど、プラスして周辺に存在する仕事をしているほうが圧倒的に長いでしょう。
一度、「自己承認欲求の結果、AV女優を求めた」的な女の子の話がたくさん飛び出しました。それは「自己肯定感を周囲に求めた」とか、「存在意義を確認するため」だったり、「他人からの期待に応えるのが嬉しい」なんかもありました。やはり「AV」というものに、女子が何かを求めた結果なんだと思います。
「そんなにトークイベントが増えたって、彼女たちに求めているのは『エロの天使としての存在』なんだから、それを語れば良いじゃない?」と思うでしょうね、ほとんどの人々は。全女優がそれを剥き出しに語っていたら……何千人以上の語り部が存在することになりますか?しかも年齢も幅広いし、趣味性もバラバラ、肯定したり否定したりする周囲とファンもどえらい違う。その恐怖はTwitterで見れてますよね。ファンが付くツールだったのに、新規ファンを離すツールにもなっています。
人気という部分で見れば、AV女優は現在、テレビで活躍する俳優女優を含むタレントとまったくトレースされた状況です。ある人から見れば、紅白歌合戦はとても面白い番組ですよね。今どき視聴率30%超え。ところが過去の紅白を知っている人からすると、「面白くない」「知らない歌手ばかり」「紅白っぽくない」などなど。結果、「視聴率が低くなった」と言われます。これ見方の角度や種類が違いますから比較できないものなのですが、それを強引に比較している、わかりやすいミスリードを含むロジックなのです。
AV女優だって、昔々ならば、『Aちゃん』とか『Bちゃん』という個で語られていました。そしてその後、メーカー専属契約華やかしき頃になると、『SODのAちゃん』とか『S1のBちゃん』でしたね。そして2020年現在は、『○○のAちゃん』とか『△□のBちゃん」のように語られます。○○には所属するAV事務所名が入ります。映画会社やレコードメーカーで呼ばれていた日本の俳優や歌手が、あるところから突然に、芸能プロダクション名で呼ばれるようになったようなもんでしょうか。
そしてAV事務所ごとのイベントがたくさん開催され、ファンにとってはメーカーを跨ぐイベントとして人気あるイベントになり、女優同士の交流が見られるようになりましたね。本当に昔は、AV女優同士の交流は皆無であり、それをつなぐのがメーカーの役割でした。その頃は「どこどこの事務所」なんてワードは、麻雅のようなお仕事をしている人たちしか呼んでませんでしたけどね。
そしてイベント力によって、AV女優という仕事を持続させていくタイプも登場し、それに関わる人も増えて、AV女優の周辺は大きく変わっていったのです。そして今回の『USGAカモン!』もまた、メーカーは超えて事務所単位でのイベントとなりました。
ちょっとだけ流れと違うAV女優イベントを目指す『USGAカモン!』ってなに?
昨年11月29日という、クリスマスでもなく、何やら突飛と思われる時期に初開催が行われたのが、『USGAカモン!』というイベント。この共催者は「楽演祭」主催さんです。麻雅庵はミルジェネ二代目Pあん様を2019年からやっていますけれど、それよりも前から、「一緒に何かやりたいねぇ」と仕事で会うごとにのんびり話してまして、それが実体化したのは、今年の夏ぐらい。本当にのんびりペースでした(笑)場所は確定が早かったから私が悪いんですがね(笑)
「で、何をしたいかね?」(楽園祭主催・以下楽)
「歌はもういっぱいあるし、私も聴きたくないわ(笑)」(麻雅庵・以下麻)
(楽)「歌以外っていうとトークとか?」
(麻)「ううんと……例えば新人祭り!」
(楽)「それ歌じゃん?」
(麻)「歌じゃなくて、テレ東深夜の坂道番組のような、バラエティ番組!」
(楽)「じゃあお笑い芸人を使う?」
(麻)「ううんと、『え!この人!』みたいなタレントさんでしかも協力してくれないと面白くないじゃない、あの人たちはとにかく手を抜くから(笑)私か、AV女優の喋れる子がいいかな。ただなぁ、他のところでいろいろな子を開拓して譲っているからどうしようか(笑)」
(楽)「その言い方が(笑)また怒られるよ(笑)」
(麻)「インタビューしたりイベントで見てりゃ、誰ができるか否かはわかるし、わからないのは見極めるリサーチ力が欠如してるだけでしょう?」
(楽)「言い切ったよ、この人(笑)悪い人ですねぇ(笑)」
(楽&麻)「えへへへっへえ(笑)」
妙なテンションのトークはさておき(笑)こんな感じで立ち上がったのですが、いまいち意味不明(笑)なタイトル『USGAカモン!』は、1982年と83年にアメリカで、「USフェスティバル」というロックフェスが開催されてまして、それの真似です。APPLE創始者の一人が主催者でしたね、このライブ。ロックとニューウェーブとヘヴィーメタルを分けて開催した画期的イベントで、DVDにもなっています。
総集編が日本でもテレビ放送されてまして、webでは記載がないのですが、クラッシュのジョー・ストラマーの政治的な意見に対し、翌日の記者会見に登場したヴァン・ヘイレンのデヴィッド・リー・ロスが「クラッシュは素晴らしい芸術だねぇ(笑)」と嫌味たっぷりなエピソードを言ったシーンが放送されたという(笑)妙に子ども心に印象的なイベントの、「タイトルだけ」お借りしました(笑)
意味的には、「明日」=AV界の未来を背負う女優たちのイベント+「明日がカモン」=AV界と彼女たちの素晴らしい未来に期待するプレゼンイベント+麻雅庵が関わっている爪痕?(笑)という意味でした。
賛同してくれた事務所さん、本当にありがとうございました。
「ちょっと今回は」と様子見していた事務所さん、それぞれにそれぞれの女優さんの営業方針を抱えているところで悩ませてしまいまして、申し訳ありませんでした。
また声をお声かけさせていただきますので、よろしくお願いします。
ということで、今回は、「石原めるちゃん」Bstar代表。
「悠月リアナちゃん」DUOエンターテイメント代表。
「志田雪奈ちゃん」プライムエージェンシー代表。
それぞれに違った個性の3名が出演となり、ありがたい次第でしたね。
そこにMCに女子は誰がいいだろうと考えまして……三島奈津子ちゃんをピックアップしてOKをいただきました。彼女、10万人超えを果たした「みしまチャンネル」においてYouTuberとしての仕事っぷりもあるし、歌手もやっているし、NTRされてばっかりいるし(笑)MCはこれが初出演だったし、「なっちゃんしかいませんので、お願いします!」ということで、ご出演と相成りました!
彼女自身が運営している「みしまチャンネル」ですが、撮影から編集にアップロードまで、ご自身でやってますからね。これ実は重要でして、「自分で動く」とタイムロスだけでなく、マネタイズとか自己PRとか、予算から時間からプロとしての自覚が出ます。なのでAV女優さんには(それぞれの性格にももちろんよるけど笑)、持ってこいなお仕事です。あくまでの自分の作業は自分でやって、自腹を切るのが大事なことを、徐々に数字をあげていく三島奈津子さんの「みしまチャンネル」を見ていると、本当に思うのです。
やはりAV女優にはタレント性が重要視される時代なのです!
ということで、
超アイドルセクシーの石原めるちゃん。
超セクシーハーフ美女の悠月リアナちゃん。
超意味ありげセクシーの志田雪奈ちゃん。
MCには「三島目線」でおなじみのセクシー爆弾・三島奈津子ちゃん。
この4人が映えある『USGAカモン』第1回メンバーとなりました。場所は池袋Live inn ROSAにて開催です。
メインBGMは、テイラー・スィフトです。歌詞もタイトルもベタベタでお気に入りアーティストのひとりです。「Shake It Off」なんて、一度歌詞を調べてご覧なさい。いろいろと考えさせられますから(笑)結果、採用させてもらってます(笑)
三島奈津子さんの基本BGMは、官能美エロサックスで有名なサム・テイラーですから、これまたベタベタ(笑)他の3人の登場楽曲は坂道系(笑)これまた王道アイドル曲でベタベタ。三島さんとは違いを見せるからと弄り倒しまして、本来のS趣味丸出しですねぇ、麻雅庵(笑)
イベントの内容は、MCのひとりは進行に集中して(ここがほぼ麻雅)、アイドル+MC女子の4人が行うベタベタなトーク大会です。「お見立て会」としているのも、某坂道系アイドルからの影響が確認できますよねぇ(笑)
開催したのは、アンケートを元にした自己紹介「私、こんな女の子です」。可愛いアイドルのめるちゃんは得意のバトンを披露。天井が低くて高等テクは披露できませんでしたけど、見せてくれましたね。リアナちゃんは佇まいがまずエロい(笑)アンケートからすでにエロが滲み出ているような感じ。志田ちゃんが、「私は個性がない」と言うのですが、インタビューでもそんな感じだったし。ところがこの人、思う以上に妄想力が強いからドスケベです(笑)
AV女優の資質に、「実地でエロかった人」よりも、「妄想が優っていた人」が良いことがあります。実地のエロは、語っているのが女子側なので、「SEXが気持ちいい」よりも、「こういうことをした系」なんですよね。したことで終了している場合が多い。
ところが妄想の人は、掘れば掘るほど、根がエロくて、伸びてうねっています。これは間違いない話。今回の女子は、両方兼ね備え系(める)vs見た目系(リアナ)vs根掘り系(雪奈)の様相を呈していたのですが……ここに見た目はダイナマイトエロの塊なのに、意外とそういうところはうぶという三島なっちゃんが登場する化学反応が楽しくて仕方がない。言い方を変えると「オチ」です(笑)ということで次のコーナータイトルが、「セクシーを極めよう!教えて奈津子先生!」で責めまくり!
ここでやってもらったのは、「なんでもエロく口説いてみせる奈津子先生」ということでチェキ(本体)を口説いてもらいました。
なっちゃん自身、とてもとても困惑していましたからステージ上で、「出すものが雑!」と言った彼女のセリフは本音でしょう。頑張ってくれてましたけど、とてもとても。思いついた人が悪いです。しかも当日の気まぐれじゃなくて、前々日に台本作っている最中にもうすでに考えていましたからね。計画的犯行です。台本作成者の(※もちろん麻雅庵です)
これの意味がわかる人はアイドルとエロの関係性がわかる人「セクシーボイス対決」!?
そんな厳密ルールで女子同士が戦うのは嫌いですが、それなりに盛り上がる「対決コーナー」を作ってみました。「誰が1番セクシーだ!?セクシーボイス一発勝負対決!」です。賞品もご用意させていただきました。こちらは、麻雅がもらいました「iroha」です。TENGAさん、常々、ありがとうございます。ちゃんとAV女優さんに送ってますし、Tweetしてもらってます。そしてここを幅広く使いたいので、ファンのみなさん、ぜひ次回開催の折にはチケット買ってご来場を待ちしております。
閑話休題!
ラストの対決はどんな内容かといいますと、「おでん」の具を、いかにセクシーに言えるかという……某深夜番組ファンからすれば、「超パクリ」です(笑)しかもあっちは10代がやってますからねぇ。某番組を見ていてもおわかりのとおり、未成年チームよりも成人チームのほうが遥かに不利です。アイドルがエロに堕ちると品が途端に無くなりますから。
でもやらねばならないのがこの企画。セクシーで可愛くするギリギリを狙う。このトークイベントは、「品が無くならないギリギリのラインでエロに立ち向かう」のが裏のテーマでした……後付けっぽい内容だこと(笑)
めるちゃん、マイク位置を低くして「見上げる目線」で勝負して、女優魂炸裂してくれました。リアナちゃんのセクシーに粘る感じが素敵でした。雪奈ちゃんの妄想力とかは、このパターンだと絶対に可能だろうと信じていたらこれも成功。AV女優は各ポテンシャルに応じた勝負をしてくれました! ありがとう、めるちゃん、リアナちゃん、雪奈ちゃん! 麻雅庵の「何度目の自画自賛か?」は、いらない、もういらない(笑)
そこに同じ立場で参加する三島なっちゃん先生ですが、「私、大丈夫かな?」と及び腰。インタビューを読んだことがある方ならばおわかりだと思いますが、なっちゃんは、「プライベートの経験値が低い」ことを気にしているのです。それなりなことをしてらっしゃるのですが、何せ彼女の周囲のAV女優たちが奔放で引退しても文字にできない人がぞろぞろ(笑)
とはいいつつもスタイルと、「麻雅さん言うところの、今年も流行しているニットセーター着てますから、胸元エロいですよね」と頑張るなっちゃん先生。巨乳ってわかりやすいのも実感しました。
数々の勝負を経て、本日のエロ大将は、悠月リアナさんに決定! おでんの具を買うときに限らず、「これをエロく言うとどうなるのだろう?」という、「エロいことや物をエロく言うのではなく、何でもエロく語ることが可能」なことは、意外とAVにとっては発見かもしれませんね。エロは過剰に走りがちですが、日常の風景とのギャップこそが、誰もが興奮するポイントですから。
今回はPRもまだまだでしたので、残念な状況でしたけど、今後に期待したい新人ちゃん系祭り『USGAカモン!』の第1回でした。
あらゆるエロ系に足りないのは、「進行台本」
1129開催『USGAカモン』は、それなりにいろいろなことを考えながら開催させてもらいました。最近は、AV女優=セクシー女優のイベントは本当に多いです。もともとがファンで、イベントに出たり、メーカーで出会って興奮している女子もいますが、ほとんどの女子は、AV女優になるまで、イベントがあることなど知らなかったわけです。
「イベントをなぜするの? 私はタレントになりたい、有名になりたいわけではない」と思っている女子もたくさんいるわけですが、現在は、「メディア側だけでなく、ファン側に出てアピールをしないと、人気が継続しませんよ。AV女優を続けたいのならば、出演することを必須で考えてください」ということなのです。
そしてあまりにも増えてしまった結果、主催する側にさらなる問題が起こりがちで、行き当たりばったりが多くなりました。エロのレギュレーションが変わり、会場によってはヌードNGなどがありますから情勢は変化しています。「AVメーカーなのに」は10年前の発想です。
肝心なのは、進行台本やステージ出ようが出まいがどちらでもいいから、進行を見る人がいてほしいとか(本当はどちらにも必要)あります。
アイドルライブだと、イベント後に各アイドル別の個別物販がありますから、だらだらライブが伸びても会場費がかさむ結果になり、ライブが赤字に転落して、主催者を降りているアイドルイベントオーガナイザーも増えています。ファンからすれば、淘汰されて減るよりも、群雄割拠のほうが、実は観ている側にとっては、チケット代が抑えられたりして良いはずなのですが、ダメなようですね。
トークは芸人さんだったりタレントだったり、素人さんでももちろん構いません。上手にまとめるMC能力があればいいのです。ところが芸能界ですらこの能力に長けている人は希少価値な存在です。とにかく難しい。AVでもアイドルでも、MCさんにお笑い芸人さんが多いのは親和性でしょうけど、たまにミスマッチで最低な状況ありますよね。
そういうわけで、AV業界イベントに1番欠けているセンスは、進行台本を確認して進めるイベントの少なさです。ほんのちょっとの手間を惜しまないイベントは面白くて取材しながら笑っています。そこにAV女優ちゃんたちの行動が乗っかりますから。なおさらおかしい(笑)
どうしてもガチに答えてしまう真面目な子。狙ったボケがちゃんと成功している真面目な子。空回りしちゃってどうにも悔しそうな子。狙ってもいずただただ答えるだけでステージ上の全部をかっさらう天然な子。それぞれの個性が出るには、「それぞれを考えた台本」があるわけです。
まとめ〜2020年のすべてをリードしてもらいたい、「作るだけでなく完成させる意図のあるもの」の時代の到来
『USGAカモン』がすべて成功していたとは申しません。そんな奢り昂った態度に出られる立場ではありませんので。しかし、こういう場所を持っているので、語ることはできますね。ということで、AVも含めて台本の話です。
AVの前に歌やお笑いなど生ステージのある芸能で説明するとと、「アドリブの技能」が謳われていた時代があります。監督や演出家などに決められたものに準じるのではなくて、「演者のコントロールこそ1番!」的な、映っているものこそすべて的な時代です。80年代はコントロールの時代だったからこそ、そういうものが強く幻想として語られていました。リアルよりもリアルだった。
そのカルチャーを受けた世代が、最初のAV制作者たちだった。
だからこそ、ドキュメントを信奉し、アドリブを信頼し、決められたレールを徹底的に嫌がり、アウトローとしてのし上がる。無尽蔵に金を使うこと=美的なセンスであり、出演している女優たちもまた、「作られたレールを破壊することで、新しい自分を時代に見せつけて輝く」ことを信じていたわけです。そのあたりは、「全裸監督」をご覧あれ。信じる信じないよりも、「すごいな……」と感心するはずです。
なんでか知らないですが、そのまま残り気味なのが、決められた台本に乗っ取らない世界が素晴らしい信奉が残っています。そこに、「必ず毎月ヒット作を作らなければならない状況」という、精神的には大いに矛盾を持った合体をしたのが、現在のAV業界です。
探究心と営業がどうにもミスマッチに合体してしまった感じがする理由はこちらの2つです。「マンネリAV作品とは、考えなくなった証拠」と「スケジュールがタイトすぎて、台本を細かく作っても受け入れられない作品ルーティン」です。
意外ながら私は、ある程度ならばパクリ容認派です。SEXのパターンを考えたら、そりゃあコピーのコピー×100乗ぐらい起こりますし、変な方向よりも買った側からすればナンボか増しでしょう。それにエロだけでなく作り物の脅威とは、「センスが上ならばパクった側のほうが面白い場合もある」ことです。使った女優の人気の違いもあるでしょうけど、個性と合わないとちゃんと負けてますからね。人気女優作品側が。これもまた事実です。
「マンネリ作品」は、スタッフの世代交代でかなり変わってきたと思います。中堅・若手なクラス(30歳前後)に良い作風を持つ監督は多数いますから、作品についてだったり、AV女優のことだったり、徹底的に考えているのでしょう。でもマンネリが楽しいのがAVでもありますけどね。オナニーの習性が大きいでしょう。
「スケジュールがタイト」というのは、もう治らないと思います。現状、テレビも映画も音楽も同じ状況に陥ってますから、それは致し方ない。時代がもうちょい転がるのを待つのみ……もうちょいがいつなのかと踏ん張るしかないかな(笑)ずっと続くのかも?
AVに関しては、作品は十分に研究されて、視聴する層別に作られています。膨らますならば、たくさん行われているイベントを、何基準で、どこまで台本を持って挑むかが鍵でしょう。「台本を覚えることに夢中になってしまい、喋れなくなったらどうする」とか、「先に話してしまって、新鮮さが無くなったらどうする」とかありますからね。
これはどちらも融合して考えると対処法があります。「嫌がるほどの事前アンケート」と、「台本は見せずに、進行台本とNGワード、対応方法だけはきちんと確認する」ことです。若手は緊張しつつもノビノビ楽しんでくれますけれど、ベテラン域にいる、あらゆることの自由が許されてやってきた女優ちゃんと男優さんが若干嫌がりますかね、この方法(笑)だって、「個性とは自由にやること」と教わってきた世代ですから(笑)
それぐらいに、台本的要素を加えることがAVには欠落してきた証拠です。エンタメとして1番の弱点でした。強要問題が起こったあのとき、「アドリブではなくて指示」と言えるものがなかった。それ以上のこともあった可能性すら匂わせてしまった。もちろん、してないことを語られていたりしますから、脇の甘さの露呈ですね。解消されてきましたけど、まだ油断している人は多いかなと思います。「エロの力」を信じすぎて。
「今と前とでは違いますよ」というのは、VRにしろ、リリース状況にしろ、ユーザーたちが使用している周辺機器も違っている話。時代はその世代には悲しくても動いているのです。まずは、こちらをご覧になって猛省しつつお楽しみしてくださいませ(笑)
『USGAカモン』はこの方法を実践していきたわけです。浸透していけば、どんなイベントでも行われるようになるでしょう。お酒を一緒に楽しく飲むイベントの場合、AV女優さんが席を回ったりしてフォローする部分もあり、意味が違います。トークで展開する座席設定になっているならば、それなり以上のものが準備されて提示されないと、イカサマ商売と言われかねないです。「サイン撮影会のおまけ」とか言われちゃいます(笑)
パブ全開で、やる気がある新人ちゃんがここには出て、アドリブでとんでもなく笑いのセンスがあったり、天然だったり、プロとは言い難いかもしれないけれど、女子なりの面白さを見せてくれる。そしてその子のことを、AVを確認するとどエロい女子でびっくり! こんな感じが続くと面白くなると信じております。
「AVの未来はデビュー作にしかない」とか、「デビューから人気が出た女子だけで良い」なんてことを言っている時代ではありません。無くしようがないのだから。そしてライバルが、違法無料配信ならば、作品だけでなく、いかにAV女優になってくれた女子の人気の持続に鍵があるのならば、それを支持する方法を探し続けるしか、AV業界には未来はないのではと、ふと考えるのです。
そして偽善のみでなく、それにつながるムーブメントが作れれば、AVライターだって、まだまだ存在する理由があるからでもありますね(笑)
写真提供=もちづき千代子