Contents
プロローグ〜「セクシー女優を引退/卒業します」だらけの2021年状況説明
当たり前のように「AVは売れなくなった」と普通に語られるようになった4、5年前。コロナ禍が起こる前でしょうか。その頃に喧しく業界の内外において言われていたのが、「セクシー女優が多すぎる」という言葉でした。メーカー自体はレーベル分けの色合いがもとからありますので、女優に焦点が当てられたのです。
セクシー女優ファンと名乗るユーザーたちに関しては、「たくさんいるからこそ、あらゆるジャンルのAVが作られる」とか、「AVなんかで評価されなくてもセクシーアイドルとして最高の女の子」と声高にいい、セクシー女優を擁護していました。
両者は対極な意見ですが、それぞれに「セクシー女優がいてくれるありがたさ」を実感しての言葉だと思います。
前者は、身長やルックス、スタイルに性癖など、あらゆる女子がいてくれるからこそ、そこにインスパイアされてAVは作られているのだと思っているわけです。
後者は、AV自体の価値よりも、セクシー女優という存在の価値が高い。この当時は、人前に出て、何かの活動をするのが必須となっていました。アイドル的活動が一番わかりやすかったですし、明け透けに女子としてのエロを語ってくれる存在として、トークショーでも大活躍しておりました。
「他人に大切にしてもらう嬉しさ」を自身のアイデンティティを確立している女子が多かったことも増えていった一因でしょう。さらに昨今のセクシー女優たちは、「真面目」です。10年くらい前から撮影現場に遅刻はしないのが当たり前になってきて、今ではマネージャーが遅刻したので遅れたなんてパターンが登場するようになりました。
真面目な子が増えたのは、セクシー女優だけではありません。昔の風俗関係者から聞かれたのは、「風俗嬢が約束事を守れない」という話です。風俗はスケジュール告知が大変に重要です。また自己アピールする写メブログのようなものも顧客を掴むため大事なのです。
昔は、そんなことができない女子だらけだったそうですが、「時間や約束を守れないような女子が風俗嬢になるんだけどね」なんて考えが主流だったのですが、これもまた意外と古い考えになっているそうです。
自己アピールを褒めてくれる。プレイでも無茶をせず、むしろ大切にしてくれる。という要素は、これまでの人生に無かったなんて子がいるわけで、これが仕事に対するモチベーションになっている。もちろんお金を稼ぎたいというのがあるわけでしょうけど、それとは別に、「自分とは何か」を向き合うような女子が、セクシー女優や風俗嬢になっているのです。この姿をSNSなどで見ることで、セクシー女優になる子、なりたい子はどんどん増えていきました。
ところが増えることによって、人気は分散していきます。人気のある女優とそうじゃない女優の差がグーンと広がりを見せていく。メーカーは、人気のある女優にもちろん集中します。だって売れるか否かの理由が、ほぼ女優にかかっていることが売上数字でわかっているからです。
単体女優で売れた。キカタン女優になったら売れた、素人作品に出たら売れた。女の子の資質なのか、それぞれの中でも差が出ているのもわかっています。向き不向きとか、顔とかスタイルなんかでは解決することができない、謎の現象です。
そんな中で、「新人女優は必ず売れる」と言われています。なので毎月あらゆるメーカーが、女優デビューをさせていく。これは必ず当たります。目新しさがあるSEXなのか、新しい女子のSEXだけに興味があるのか。人それぞれの考えがあると思いますが、その後、その女の子がどうなるかとかは考えていないでしょう。
そしてリリースを自転車操業することで安定させている業界ですから、仕事のオファーがあるわけです。ところが前述のように数字が出ない女優にはオファーはかけないし、営業されてもなかなかOKしない。いやできないというのが本当のところでしょう。AVメーカーとは営利団体なわけですから。
言い方は人権的にも問題がありますが、量産されていくセクシー女優。そこから人気者になる一部を除き、違うステージに移動する。そのステージで売れると安泰になりますが、また違うステージに移動する女優がほとんどです。そんな時に活動の場を拡げられたのがアイドル活動とかトークショーとか、本当に別のステージなのです。そこには女優として必要とされる場所が確実にあったわけです。
AVとは違うところにいるにもかかわらず、セクシー女優とカテゴライズされることで、個性を確立させ、活動を続けられていた女優たちに起こった天災こそ、「新型コロナウイルス COVID-19」です。ニュース的に取り上げられていない部分として、「地下アイドルたちの活動場所がなくなる」ことがありましたが、これとモロに同じ現象だったわけです。
メジャーアイドルは、ライブ/コンサートができなかったとしてもテレビバラエティだったりCMだったり、狭き門とはいえ、もともとの活動場所があるわけです。これができないけれど、ライブハウスなどで実際にあって、実際に触れて、対価を得ることで、ビジネスベースとして成立していたものがひっくり返ってしまいました。メジャーアイドルとの最大の違いは、「実際に会わなくてもリモートでも嬉しい!」となるか、「実際に会えないならば別にどうでもいい」となるかという、極端な違いが出てしまった。1万人VS100人だったとしても、ライブ/コンサートの熱量は一緒だったのに、違ってしまったのです。
セクシー女優は、アイドルライブ的なイベントじゃなくても、撮影&サイン付きDVD即売会」がなくなったのも厳しかったですね。もともとイベントを開くスペースではないところにファンを入れてやっていたので、「密になる」こと必至。だからイベントが開催されなくなったわけです。
この辺り、2020年の出来事になります。事前に引退するとコロナ禍前に宣言していて、イベントをやるはずだったのにできなくなったなんて女優はいたのですが、この時期に「引退します」と宣言した女優は少ないです。それは「来年はまた前と同じような状況が戻ってくるかもしれない」と思っていたからでしょう。
結果、2021年になっても、ワクチン開発がやっとで、特効薬は作られず、むしろ変異株によって再び拡がりそうな状況です。イベントなどは徐々に開催されるようになっているのですが、昔と違い、人数制限があるし接触不可ということは、握手やハグポーズができないわけで、何もなかった1年の内に熱が冷めてしまったとか、自分自身の仕事が行き詰まってしまったなど、来なくなった人も多いようです。
人に大切にされていることを実感することこそ、セクシー女優のアイデンティティにしていた女子たちにとって、ファンと会えないことは、アイデンティティの崩壊です。SNSに関しては、ファンもいるけどアンチも同じ数だけいる。むしろアンチのほうが多いかもしれないのがセクシー女優稼業。SNSに関して、かなり飽きがきていたのが、それまでのセクシー女優でした。
会えないのに、そこも開いていないと、より一層ファンは減少していきます。セクシー女優にとって、残酷すぎる事実が突きつけられ、引退を決意したという女優は多いはず。
もちろんこれ以外の理由もあるでしょうけど、コロナ禍によって後押しされた状況はほとんどでしょう。
レーベルを卒業もあるし、セクシー女優を卒業もあります。ステージが大いに移動することになっている2021年。セクシー女優は自分自身でなると決めるわけですが、実際に続けていく推進力は、ファンとかスタッフとか、他人の力がとても必要だったということがリアルに見えてしまったのです。2021年は、今日現在、まだ終わっていないのですが、AV業界としてかなり比重の高いエポックメイキングな年として記されることになるでしょう。
2020〜2021年はセクシー女優が新しくなった年でもある!?
セクシー女優の引退/卒業が多い年であると、2021年を書いたのですが、反面、増えている年でもあると聞くと、疑わしいと思ってしまうでしょうね。しかしながら、TwitterをメインとしたSNSを見ると、明らかにたくさんの女優が登場しているのです。2019年デビューも多いし、コロナ禍の影響を受けまくっているのですが、2020年以降の女優は、コロナ禍であることを前提にしつつもデビューしているというポイントがあります。
「売れない」と叫ばれていたAVが、コロナ禍によって、直接のスキンシップ付き販売(撮影&サイン付き即売会、撮影会、トークショー、ライブ、イベントなど)ができなくなり、ファンとして女優についている層からのわかりやすい収益が上がらなくなりました。メーカーはもとより、イベントを主催しているショップにとっての大打撃だったのです。
SNS告知としてのTwitterの機能が、セクシー女優やAVにとって一番有効だったのは、約5年くらい前です。その後は、「フォロワーの数字何10万人いれども、実際にフォローしているタレントなどの活動にちゃんとついてきているのは、1,000人もいない」なんてことがわかるようになっていたり、Twitterについて、本体の規制が厳しくなり危うい写真はアップできないどころか、凍結を食らうなど、AVには「もうTwitterではない告知を考えないと」的なことになっていたわけです。
Instagramは、それに変わるアプリとして期待が高かったのですが、反応が難しいし、ちゃんとフォロワーが付かないと告知ができない。アダルト系にはとても厳しく、すぐにBANするのに、グラドル系とかモデル系のきわどい写真はOKするなど、もともとがアダルトに対して厳しい作りでした。
Instagramのアップ写真を見ると、グラドルとかアジア系モデル、素人のほうが過激なセクシーショットをアップしており、セクシー女優のほうがどちらかといえばおとなしいショット、なんならご飯の写真とか普通の笑顔のスナップの場所にならざるをえない感じ。ファンとコミュニケーションツールとしても意外と面倒だったり(なまじTwitterがお手軽な機能として流行ったこともマイナス要因です)、一部の大人気セクシー女優以外には機能的といえませんでした。
イベントなどの動員も年々頭打ちの状況でしたし、AVとしては売上面での逆風が吹いていた。言ってしまえば、「セクシー女優は飽きられていた」。これによりセクシー女優は減っていくであろうと思われていたわけです。ところがコロナ禍が起こったことによって、強制的にイベント全てがストップされました。よくニュースを飾っていた飲食店の大打撃だけでなく、ニュースに載らないような部分にも大きなコロナ不況が影響を及ぼします。
こんな中、リリースを重ねたほうが良いという業界は、とにかく作り続けることが重要です。AVはそんな業界のひとつだったわけです。
出版は雑誌を休刊し、webに移行するという手段をとっていました。女性ファッション誌まで巻き込まれるようになり、広告という概念が変わってくる可能性があります。これは「作り続けて実部数=売上の中心」ではなく、集めた広告費で印刷も含めた全ての制作費を賄っていたからです。
マンガとエロ本は、広告が少ないので実部数勝負です。無料で見れるエロに負けてしまったことがエロ本が壊滅した理由です。実際に作っていかなくなり、借りた写真で構成していたことも敗因でしょう。オリジナルとして売る部分がなかった。マンガが今後どうなるかは分かりませんが、強みは「オリジナルを生み出し続けている」ところです。しかし無料を売りにするマンガアプリがたくさん登場しているので、読む層に変化が起こるとどうなるかわからないです。
AVは完全オリジナルです。総集編とかオムニバスとかありますが、それらも元があるからこそできている。つまり一定の売上があり、それをベースにビジネスが展開している。耐えられないショップは出てくる可能性はあるけれど、AVメーカーとしては、オリジナルであればあるほど大丈夫。マニアがどうなるかが難しいところですが。
もちろんコロナは飛沫感染とか、密閉されている空間に長時間いることでの空気感染もあり得るという感じ。濃厚接触をすることこそSEXなわけですから、いかに安全を確認しながらやらなければならないかがポイントになります。AVがPCR検査や抗原検査を徹底しているのはここ。働いている人たちもシビアに検査を繰り返しています。どこかのテレビ局はこれを聞いて猛省してもらいたい。
つまりは「作り続ける」ということを選択し、撮影現場を徹底することで回避するように頑張っているわけです。言いがかりをつけられやすい業界なので、だからこその効果でしょう。そしてAVは撮影が続いています。この時期に、Twitter更新を頑張るセクシー女優がたくさん登場しました。そう2019年下半期から2020年にデビューした女優たちです。
彼女たちは、宣伝の場所とかがないわけです。キャンペーンのようなものはAVはあまりやりませんが、ショップ周りをやっているメーカーもあります。そういうものが寸断され、インタビューなどもリモートでやっていたわけです。
乃木蛍ちゃんのイベントでお会いしたのが、のぎほちゃんと同じ事務所に所属する夏目響ちゃんでした。彼女曰く、「AVライターさんに直にお会いしたの初めてなので、感激です」という嬉しい言葉をくれたのですが、そういうことです。実感がない。AVはリリースまでに時間が経過しますから、自分という存在をアピールしなければならない。そこでSNSを頑張るというわけです。
世の中全体が、SNSに戻っていたのも事実ですし、彼女たちは先人がやってしまっていたミスの轍(ヌードを出しちゃうとか)を踏むことなく、新しい轍を作って頑張っているのです。これはベテラン女優たちにも喝を入れた状況になりましたね。2020年はSNSでの告知とか、ファンとのコミュニケーションは活発でした。またBANをしないセクシーショット(ちゃんと隠す、扇情的になりすぎないなど)をわきまえた写真をアップしています。
どうしてもセクシー女優は、「通常よりも過剰なエロス」を要求されがちだし、サービス精神が高い子も多い。さらには「セクシー女優」というレッテルが、反対勢力から目立ちやすいので、通報されがち。そういうところをちゃんと潜り抜けてのSNS活動をするセンスを持っているのが、2020年以降に発進した新人セクシー女優なのです。
AVは女優、男優、スタッフ、さらにユーザーも売上ポイントを実感しなければならない!?
人に言われるでもなく(多少はマネージャーとかメーカーから言われたでしょうけど)、自分から自己アピールを頑張る女子がセクシー女優となった。「誰も私のことを知らないから、アピールしないとAVを買ってくれるはおろか、チェックもしてくれない」という危機意識がとても高いです。
コロナ禍よりもだいぶ前のトークショーで、ベテラン女優の春原未来ちゃんが、「これからは女優もリリースされるまでは、パブリシティのところまで関わったほうが良いのではないか」と訴えていました。当時の同僚女優たちは、AV作品のアピールは、Twitterに一度アップしたらまだ良いほうでしたので、彼女に同調する女優はいなかったのです。しかしながら、「番宣」というワードが蔓延るテレビでは、新作映画とか新番組のパブリシティとして、バラエティ番組に登場する俳優・女優は当たり前になっている。AVもまた同じ思考を持たないといけない時代が目の前にあるということでしょう。
働き場所としてのAV業界は成立しています。女子の立場から見たフェミニスト、エロ業界と反社勢力の繋がりを訴え嫌悪する団体などによって攻撃される業界でもあります。しかしながら、受け皿として存在しておかないといけない場所でもあります。ひとりもの女子の立場って、いろいろ大変ですよ。身近なところで不動産関係とか。そこにコロナ禍による働ける場所の減少などが目の前にあるわけです。
セクシー女優というプライドとコンプレックス。コロナ禍前から活動している女優にはたくさんあるでしょう。直接に会う機会が少ないことによって、新しい女優たちには少ないのも功を奏している部分です。人前に出るリスクはありつつも、だからこそセクシー女優という存在を意識して活動する新しいセクシー女優たち。
彼女たちのSNSに投稿される笑顔は、AV業界を救っているといってもあながち間違いではないでしょう。彼女たちによって、また新たなAV好き層が開拓されていることも事実です。前から活躍している女優もまた、影響を受けて変化しています。変化していない女優は落ちてしまうかも。
悲観的に見える「セクシー女優の引退/卒業」とは、新たなる存在になるような鳴動であり陣痛でもある。悲観的にならず、新しいセクシー女優たちをチェックしてください。そしてユーザーがよきレビューを書くことは、現在のネット事情では大事なのですが、個人的な趣味嗜好になっていないかと、蔑む方々がとても多い。レビューは成熟したカルチャーになっていないわけですが、AVから正しいレビューを提示するという姿は、2021年以降のユーザーのあるべき姿と思って、書くことを願います。
もしもセクシー女優になりたいのなら〜どういう部分が重要なのかお教えします!?
セクシー女優の需要は、2021年現在上がっています。コロナ禍前に、多すぎると言っていたのは、全ての女優をセクシー女優として、AV撮影で食べさせようとスタッフ一同が考えていたから。またセクシー女優とは、「数年間だけ働いてお金を稼いでやめるもの」という考え方があったのが、「やめないセクシー女優」が存在してきたから。お仕事がある限り職業である、なので需要があればやめる理由はないという考えを持った女子がいるようになったからです。そのぐらい、生きやすい場所になっていたのでしょう。
SNSなど、しなければならないお仕事さえしておけば、後は無理しなくともお仕事はなんかしらありますよという感じだったAV業界ですが、コロナ禍前後から、わかりやすくいろいろな部分に変化が生じました。最大のポイントは「エロいことを好きでないと売れない」。また「SEXが好きなだけでは売れない」という事実がデータとして浮き上がってきたということです。
それではここから本題。「セクシー女優になりたいという女子の方々へ」。事務所も丁寧な対応をしてくれますし、質問にはあらゆる部分を答えてくれるはずです。契約書などはちゃんと作ってくれますので、ちゃんと条件を確認して、ハンコを押しましょう。ここでは、「自分はSEXが好きなので、セクシー女優には向いていると思う」という女子に向けてのチェックをしていきたいと思います。
まず最大のポイントは、前述の通りに、「SEXを含めたエロいことが好き」かどうかをご判断ください。ルックスはこの際、気にせずにどうぞ。セクシー女優が好きで憧れているという女子も、同じように自分自身を確認してください。
SEXを含めたと書いたのは、これまた前に書いたように、「SEXが好き」とか、「SEXが得意」だけではダメということです。見せるプレイと実際に気持ちいいプレイは違うということですね。
セクシー男優は、かなりハイレベルで気持ちいいSEXをしてくれます。体はもちろん心も満たされること間違いないでしょう。その結果、自分も同じように気持ちよくしてあげようと男優を見てしまうとアウト。男優はSEXの相手であるけれど、ひとつのパートナーでしかない。それは「見せるプレイこそAVのSEX」だからです。
何も知らないデビューの女子に対して、男優はリードしてくれます。これは「デビュー作という括りの中で、緊張している女子を見せつつ、気持ちいいと思う方向に導いて、エロい顔や動き、プレイ中のくせなどを画面に見せて、完成形を作る」ことをしているからです。普通の男子が、ムラムラしたからフェラしたい!SEXしたい!顔に発射したい……はAVの影響が大きすぎる(笑)。
とにかく女子をいかに見せるかがポイントのSEXをしているわけです。AVのSEXに慣れていくと、女優もまた同じことをする。痴女プレイを望まれていたならばそれはOKでしょう。でも痴女と、女子からの責めがメインのプレイも違うものですけどね。
よって作品における監督とかプロデューサーが見せたいポイントとはなんなのか。女優である自分は、どの部分を望まれているのかをシチュエーションや台本から読み取ることが重要なのです。
それができていない場合、一生懸命にSEXをして、ド派手な喘ぎで精子をバンバン顔に浴びせられても、興奮しないことがほとんど。洋ピン作品と日本のAVの最大の違いがこの部分。「情緒」がどこまでも望まれているということではないでしょうか。これが年齢を問わずに好きという感じなので、男子の根底に流れているものなのかもしれません。
この部分を理解できないと、AVに対応ができていないことになります。ハードプレイを解禁すると作品には呼ばれますが、それっきりになることもしばしばあるようです。かわいそうと思うのですが、「AVのSEXに対する資質が欠落している」という事実にはかなわない。だってリリース力が違うからです。
イベントが開催されれば、見せている作中の女優とは違う別の個性を見せることができるので、ファンがついてくるわけですが、あと5年〜10年くらいは、昔のイベントの形状とか集客に戻ることはないでしょう。今、急に特効薬ができたとしても、行き渡り免疫を得るまでには3年以上かかります。
なので見せることができるのはAVだけなのです。例えば壇蜜とか橋本マナミとか、見た目からエロい雰囲気を漂わせるタレントはいますが、それとAVのエロさは全く違います。彼女たち脱いでないのにエロいですからね。絶対に脱いでしまうエロであるAVには別のエロを発散させないとダメ。ただただ挿入を繰り返すだけでも興奮はすぐに覚めます。だからこそ、「クセになってしまう」くらいの脳がジンジンするような痺れるエロを考えることが重要なのです。
作品によって、要求されている女子として自分を変化させる、エロ魅惑たっぷりな女優になることを考えてください。
まとめ〜AVとユーザーと自分を知ることが新たなるセクシー女優像となるのです。
巨乳とか美女とか、目立つ要素はAVにとって重要です。これはAV好きじゃない人にとって最大の売りになるわけです。しかしAVユーザーは、どんどんとマニアックになっています。普通に巨乳が好きですだと、AVを買うのは3年に1回あるかないかという感じ。データ販売も浸透してきたので、前よりもお手軽になってはいるけれど、ちょいちょいAVを買う人は、やっぱりマニアです。
男女問わず、お互いのパートナーのデバイスをチェックしてみてください。10本以上買っていたらマニアに近づきつつある。20本あったらAVマニアといって間違いありません。
このくらいの規模しか売れていないというのも事実ですので、認識してください。AVはもの凄く望まれているような感じがするけれど、ちゃんとお金を払ってみている人がとても少なくなっているのです。このあたりが嫌なタイプは風俗嬢になることを検討してください。こちらもまた脳を痺れさすプレイが重要だし、色恋営業が重要になっていますので、真剣に自己分析してください。
脳を痺れさすような興奮を知るには、自分がそのような状況に陥るとか妄想するとかが大事です。よく考えれば、電気を煌々とつけて、見せつけるSEXをする行為。とても変態なプレイなのをお忘れなく。変態を見るから人々は発情するのです。
恥ずかしいのは当たり前。そこから何を見せるかが、セクシー女優として売れて需要を高めていく要素になります。作品にいろいろ難癖をつけたり、自己のエロを押し付けるのはもっともNG行為になりますので、ご注意ください。
セクシー女優だってアイドルだって、「なりたいからなる」の時代から、「なるための資質を極める」女子だけがなれる時代へ変わっていく。その過程こそ、2021年なのです。
記事=麻雅庵