Contents
リアルSEXと妄想SEX。どちらがREALなのでしょう。
AVとは、SEXを観ると興奮する人間のために作られているものです。日本人に特化していたけれど、最近はwebサイトを通じて、サブスクなんかで観ている外国の方々もいるかもしれませんね。丸見えよりもモザイクが良いという外国人はじわじわと増えています。
このAVを語る際によく言われるのが、「AVを観て、同じような興奮を味わうために、ちゃんと彼女(彼氏)を作って、リア充なSEXをしましょう」というワード。ここの鍵は、「体験」ではないこと。そう、AVをリアルな体験でしてしまうと……普通に犯罪者になってしまう。ピカレスク映画を観て興奮しつつも、自分はそうではないと気づくように、AVもまた、「これは撮影のための世界」と納得させることを懸命に業界内部からのメッセージがついています。
でもやはり、痴漢をした人の言い訳なんかは、「アダルトビデオを観てムラムラしたから」が止まりません。これを「責任転嫁」というわけですが、なぜか納得する人も多いわけです。つまり「AVとは必要悪じゃなくて悪だ」と考える人たちが意外と多いのですね。これは、AVにお世話になってようとなるまいと、関係ありません。
また本音と建前を分ける人が多いのは世界共通です。しかも日本は飛び抜けて多いのが、コロナ禍での人々の振る舞いでバレています。政治家はもちろん、普通にいる労働者だったりいろいろ。自分の事情と、「ねばならないこと」を使い分けしているから、ややこしくなってしまいました。
私は紹介することで、利益を得るお仕事についているわけです。だからこそ改めて考えていきたいなぁと思うのが、「AVとは影響をどこぐらい与えているものなのか」ということです。
昨今、AVにおいて、セクシー女優は、アイドル化しています。男子からの人気だけにとどまらず、スマホのアプリでの誘導広告によって、セクシー女優の存在を知り、隠れてこっそり応援している女子もいます。まだまだ女子は少ないのですが、オナニーする時の興奮モチーフが、男女なのに同じというタイプの世代が登場してきた証拠がここにあります。
サブスクでのAVが、普通にアプリDLサイトに存在すると影響は大きくなるでしょうけれど、他業種のサブスクに比べると、まだまだ不便だし、いろいろな制限がありますので、音楽や映画、コミックのようになるまでは、まだまだ時間がかかりそうですが、VRは確実に牽引役になっています。
とはいうものの、SEXとは、カップル(マッチングで出会ったばかりだろうが、付き合って10年だろうが、結婚していようがいまいが)の片方に強い意志が存在すると、思ったようなSEXは可能です。もちろん嫌がる人はいるでしょうけれど、大多数の人間は何回か押せば落ちます。ちょろいです。
なぜかというと、無下に断ってしまうと、人間関係が崩壊しちゃうからです。別れる理由にも使われるのは、こういうことを我慢するからですね。そのぐらい、パートナーに対してはいろいろなお願いをしちゃうようですね。
逆にパートナーにはできないので、風俗だったりマッチングアプリだったり、それぞれのモラル内の話になりますが、ほぼ知らない人とだったら、いろいろなお願いができて、ハードなプレイができるなんてこともあるわけです。好事家同士だったりすれば、夫婦よりも激しいプレイになるかもしれないですね。
不倫する芸能人を糾弾する割には、不倫がからむドラマは大人気です。日本人が憧れている証拠でしょうね。上記のような関係になりたいってことです。意外と人間関係なんて脆かったりするし、芸能人ほどでなくても、社会的立場が崩壊する可能性もあるので、現実には浮気はできないから、ドラマで……AVとおんなじ作用なのです。これを超えちゃって浮気しているカップルはかなりいますから、麻薬のような刺激なんでしょう。
それで影響をAVが与えているかといえば、概ねYESくらいかなと。むしろ社会的な状況にテレビドラマと同じように引っ張られているような気がします。AV独自の世界観というのは意外とないのです。アイドルが深夜帯バラエティなどで、「妄想を具現化する主観映像」にチャレンジしていますが、SEXに至らないだけで、あれはAVそのもの。昔は、ああいうところにかなり強烈な影響を与えていたのがAVでした。
これが今は、そこからインスパイアされているような気がします。イチャイチャだったりあざと可愛いだったり、セクシー女優がやっているのは、「アイドルがやる主観映像の過剰過激バージョン」といったところでしょうか。
もともと、クリエイター思考の人は、テレビをあまり観ませんでした。影響が中途半端にされてしまうというのがひとつの理由。流行り物に乗っかる際には、雑誌やら街の声やらを検証するというのが一番の手段だったわけですが、ここに一番捜しやすいメディアが参入して、それが普通になりました。もちろんwebでの検索です。
webは、人の意見を汲み上げるというよりも、「ワード」を汲み上げるわけです。だから、検索されやすく、ググりに引っ掛かりやすくするには、それなりなワードを原稿の中にちりばめ、タグ内にもたくさん入れます。今だとSNS系のハッシュタグ(#)がポピュラーになってきました。ここで引っ掛かるのは、リアルな声ではなくて、操作された声だったりするわけです。しかもテレビネタの多いこと(笑)。本当の声は、やはり発することができないんでしょうね。それがあるからあらゆる業界は成立するわけです。
こういうものから、人気あるものを探っていくと、テレビに行き当たってしまう。しかもリアルの中にかなり濃い目に含まれてしまっているので、純粋な部分を取り出すことが難しくなっています。
2021年、AVは「影響を与えている」というよりも、「影響を与えられちゃっている」感じなのです。それを社会性に問題になる部分を外し、なおかつエロさを加える。セクシー女優はかなり演技派が求めれている時代になっています。つまり理性がちゃんとしていないと、AVは作れないということになっています。今の時代において、狂えるエロ才能がある人は、別業種にいっているだろうな。エロを追求したくてたまらない人は、一部に残っていると信じてますけど。
AV的なファンタジーなものよりも、実践的SEXを欲する世代登場!?
AVのSEXとは、男子側から見れば、ハッピープレイだろうと、ハードプレイだろうと、陵辱プレイだろうと、必ずSEXとして成就します。なので出てくる女子は、腰が軽かったりするち●こ中毒だったり、ヤラれちゃって自身が淫乱にされていったり。言うなれば都合よくSEXに応じてくれる女子だけが存在しています。
現実にもいるでしょうけど、出会えない男子からすれば、全く出会わないわけです。そういう人がオナニーによって、煩悩を浄化するために、さらなる高みに達するために、AVは活用されてきました。
そしてそこには名作が誕生したり、素晴らしい女優が誕生する。そして欲求の向上と、女子側の都合(家庭環境などなどの個人事情)が、ジャストに一致してしまった2000年代初頭に、顔面レベルが急上昇します。SEXへの抵抗心が低めな女子も増えてましたので、これはAVが世の中に影響を与えたのかもしれませんね。
そのうちに、実際のSEXよりも感動と興奮を得られるものになっていったAV。個人差もあるはずのSEXですが、それをカバーリングするようにたくさんリリースされるようになるAV。出せば出すだけ売れるようになったAV。レンタルビデオ店が少なくなった時にも、セルDVDへ重心の移行という商品転換が起こりました。本当に神はAVのために、日本を作ったようなイメージ(笑)。
よく考えるとSEXすることがなくなっていくわけですが、それをカバーしても甘んじるほどのAVのクオリティ。ドラマ好きな人にはそのまま昔から定番にあるのですが、主観映像が、カメラ製品向上とともにきれいになっていく。おまけのようなプレイだったはずのものが、メインへと昇華された時、AVは違う次元に進んだと言えるでしょう。
セクシー女優とだけSEX(オナニーの意味)をしていれば、そこそこ満足する。無理してお金のかかるし、失敗もあり得るリアルよりも、妄想以上の妄想を作り上げてくれるAVがいいなとなります。ちなみにこういう精神構造にはまり込んだ人は、セクシー女優のイベントとか行きませんよ、ほとんど。SNSには絡んでくるけど。無料なので。
「AV買っているんだから、それ以上のサービスをしろ!」と、ここまでキツい言葉を使いませんけど、同じ精神構造に陥るのです。有料なものはAVのみってところでしょうか。
これぐらいに単体AVも素人AVも、妄想の極みと言えるようなレベルになって、日本人男子たちのオナニーを支えてきたのですが、ここ数年、違う兆しが見えています。それとともに、「AV構造変化」が起こっているような気がする。
変化とは、「実際にSEXするのと同じような動きで、自分の経験と同じような、素人とのSEXのほうが興奮する」というタイプ。もしくは、そのように素人を口説くので、AVも同じような、素人をナンパして、作中と同じような無茶苦茶なSEXをするものしか観ないというタイプです。
妄想なんかどうでもいいわけで、そんなふうに考える時間があったら、マッチングアプリを動かしたほうがいいです。SNSのDMをチェックしたほうがいいですという、SEXリア充になろうとするタイプが増加しているわけです。ちょろいSEXをするタイプがいく遊び場に行けばなんとかなるということでしょうね。
男女どちらもSEXというか、快感に飢えている。オナニーもするけどSEXもする。彼氏もいるけど、別の人とのプレイもしたいと、自由自在な発想を持つ人が増えているのです、男女どちらも。
さらには、「飢えている」と書いてしまいましたが、想像以上に淡白だったりする。ハメることと、イクことだけがお互いの目的であり、「快楽の享受」とか、麻雅庵が好みそうな表現(笑)なんか関係ない。「背中が痒いからかいて!」と等価値なSEXをするわけです。
AVを観て、「妄想するだけ妄想して、オナニーをしてきた」人たちからすると、まさしくエイリアンでしょうね(笑)。もちろん妄想値が低い人たちだって、快感がいらないわけじゃない。ただし先ほど書いた、「背中が痒い」は我慢できないのと同じように、「溜まったモヤモヤは消さなきゃダメ」と本能チックなのは否めません。
なので、AVを観る場合でも、ストレートに上手くいく(状況はいろいろ)プレイを観たいわけですね。ヤリたい感情が迸る男女のプレイなので、愛撫がどうこうではなくて、キスしたら即フェラして、手マンされて、オモチャで弄られ、挿入して中出し。という素人系作品の最近の傾向がピタリと合うわけです。
とてもシンプルなSEXであり、快楽に突き進んでいるのですが、レビューを書き込むような従来からのAVファンからすると、「これでは物足りない」とか、「○○ちゃんが素人になっている」とか、「○○ちゃんの良いところを引き出してない」とか、「一見すると過激っぽいけれど、中出しと顔射だけでごまかされているような……」という意見が中心になっていて、どうも否定的なわけです。
なのに……現在の売れ筋から見ると、人気タイトルは、これらの素人作品になっている。ロケをシンプルにしているので、コストパフォーマンスも低いです。連れ込むところはホテルとなっているので、AVとして観ると、ライトが入れづらいとか、使用しているのがバレると大事になってしまうとか、いろいろな制限があるために、もともとあるAVでは、大変だったホテル撮影。
これがコンパクトになっているのが素人AVなのです。カメラと監督と男優がイコールだったりする。声が聞こえる人は全員プレイに参加しているなど、関わる人というよりも、SEXする人だけがその場所にいるという感じ。ナンパシーンから車内フェラとか、構成もとてもわかりやすく進みます。
これぐらいなほうが、実践的に感じたりするわけです。「やらせくさいから嫌い」と昔からのファンならば言っていたであろうタイプなのですがね。むしろ、登場する女子にしろ、カメラを回している人にしろ、「SEXがしてえ!」という雰囲気だけの脳みそ全てがピンク色っぽい感じになっていて、それこそ今のリアルなのだという感じ。
「そんなおいしい思いをしたことない」という人はたくさんいると思いますが、そういう人は、どこかで躊躇したり、どこかでカッコつけたりする。何よりも世間体がありますし、あわよくば恋愛に発展するとか考えるとか、逆に「セフレにしてやろう」とか、計算がいっぱいある。
シンプルに「やる、出す」で成り立つSEXとは違うわけですね。まぁ職場の女子を誘って、上手くいったとしてもいろいろなしがらみがあったりしますから、そんなふうに割り切ったことができる人が少ないでしょう。割り切ったSEXができる人は、物事をもっとシンプルに捉えているわけです。
ただひと言、「やろう」で乗ってくる女子だけを相手にする。これがヤリマン&チンのSEXに対する考え方です。そこには顔面の好みがどうこうよりも、よりシンプルなラインでするかということ。男子の場合、オナニーするよりも女子を探すタイプと言えるかもしれないですね。
そういう思考の人たちなので、AVも同じような傾向を持った作品を好むし、エロいシーンがよりシンプルなものを好む。コスプレに対する思考も、「キャラクターではなくて、そういうエロい格好をしている女をハメる」というわけです。そこに展開しそうなドラマは余計な要素と感じたりする。
サンプル動画でもオナニーできるのが女子と、よく書いてきましたけれど、男子にもその傾向を持った人たちが増えているわけです。そして違法アップロードのものでも気にならない。それがAVにとって損失になるかどうかは、自分のオナニーには関係なく、アップしている人がいるから観るという感じ。YouTubeのテレビ番組アップなどと同じイメージでしょうね。あれって逮捕されるのになくなることはないでしょ?
かくしてAVの中の一部だった素人ナンパ系AVは、ナンパするテクニックとかではなくて、とにかくヤルに特化したAVとして人気を得ているわけです。さらには配信がメインなのですが、従来のAVよりも価格が安いのも大きいでしょう。消費者の思考の変化といえばそれまでですがね。
SODprimeで見る FANZAで見る Amazonで見る
妄想に追い越され、AVは特殊ジャンルに突入してしまったのか!?
セクシー女優がアイドル化した理由のひとつとして、サイン会などで会える事実を前提としてましたけど、それ以上にAVとは妄想であるから、疑似恋愛になっているところがあるからです。つまりセクシー女優と恋愛したいと思うとか、風俗嬢と恋愛したいと思うとかが根っこにはあるわけです。アイドルと同じ、「疑似恋愛ビジネス」になったわけですね。
直接会話をしているけれど、虚しくなってしまうキャバクラが衰退したのは、キャバ嬢が下手になったというよりも、男子たちがお酒の力では嘘になりきれなくなったのが要因ですが、ち●こ弄りを絡めている、セクシー女優や風俗嬢は、お酒以上の強さを誇ったことに間違いありません。
風俗嬢は会っている時にち●こ弄りされてますが、セクシー女優は会っている時は、普通のアイドルと同じ状況。しかしながら、「こんな可愛いのに裏では……」的なとてもAV黎明期からの戦略が脳裏をよぎるわけです。その時代にAVを作っていた人たちからみたら、「戦略にハマっているなぁ」と思うことでしょう。AVとはとてもシンプルな構造なのです。
ところがそれを作り手側ではなくて、ユーザー側が進化させていったわけです。それにはweb時代になり、「書き込みなど声を出す手段が登場」したことが大きいです。「もっと顔射する精子の濃度とか色にこだわって欲しい」とか言われるわけですが、人間がやっているから、それが希望通りになるかどうかは難しいところ。そのため、男優たちは牡蠣エキスとか、いろいろとサプリメントを使って、精子の色を濃くしたりしているわけです。
おっぱいだって、「豊胸は嫌いだけど巨乳は好き、でもデブは嫌い」という、二律背反なことを言って、女子を責めまくります。結果的にもセクシー女優になる女子は、おっぱいがそこそこ大きめな人が選ばれるわけですし、豊胸自体がかなりわからないレベルになっている。いろいろな業界の進化を即したのがAVというよりも、ユーザーの声だったりするのでしょう。
内容もNTRに陥るだけならば、熟女系AVとか人妻AVを観ていればほどことは足りるのですが、それではなくて若い子でも、弄られているうちにおかしくなるというのを望むようになり、SEX中毒に陥る手段も多様化。プレイだけでなく媚薬だったりお酒だったり、非合法スレスレのところを描写する。何なら実践されたらアウトなプレイもたくさんあります。「ファンタジー」として逃げなければならないのって、実はこの部分だったりするのです。
アイドルなのに過酷なことをさせることで喜ぶ。これって実際のアイドルだって、ビリビリペンや低周波マッサージ機に、過激なところだと静電気発生装置などを駆使して、電気ショックで悶絶させられています。他にも、白い粉に落としたり、顔面パイを浴びせたりと、可愛い顔を汚すこと多いです。直接エロができないので、それの近似値として、これらの表現が活用されている。それどころか増加傾向にあったりする。水着よりも頭を使ったエロ表現が多様化している。
AVと同じことがテレビメディアでも使用されているわけです。もう練りにねって元ネタがわからなくなってしまうくらい捻りまくり。視聴者は、マニアだけが大喜びしているけれど、普通の人たちは、ポカン(笑)。なのでどちらも観る人が減っているのかもしれませんね。
YouTubeだとなんか先ほどの素人AVと同じような、直接リアクションだけを抽出している感じですよね。ストレートかつシンプルでないと観る側がすぐにストップかけちゃうから、瞬間でわかるものがウケますよね。
マニアだとは思っていなくて、誰でもわかるだろう的な発想で作っているのですが、視聴者の変化によって、マニア側に押し込められてしまった。そうなってくるとうるさめな人たちに向けて作らないと、通じなくなってしまいます。そしてウケたらそこだけをピンポイントで真似る、パクる。テレビでいえば、クイズ番組だらけになっているとか、起用されているタレントが同じメンバーばかりとか。でも冒険できないからね。
AVもまさに同じで、企画作品でも、人気が高い女優以外を使うことがなくなりがち。冒険する場合は予算も抑え目な作品に限りるとか。パクリとかも言わずもがななのですが、こればかりは、リリースするほうからすれば、新しいもので超ヒット作なんてほぼないというデータが出ているんだから、無理に決まっているのです。なのでメーカーをそんなに糾弾しないでほしい。
セクシー女優にも、「これして欲しい」とかおねだりするわけで、SNSにそういう場があるからやってしまうわけですが、女優側からすると、「自分が決めるわけでもないし、決められる立場にもないのに……」となってしまう。女優を糾弾するのもおかどちがいも甚だしい。
しかし、マニアな視点に目覚めてしまった人からすれば、そういう妥協こそAVを衰退させる原因ということで、より過激化していく。思想っていうのは先鋭化すればするほど、マニアになるので、仕方がないですけどね。
逆に考えると、昔だったらあり得なそうな、「メーカー専属単体女優」がとてつもなくマニアな作品に登場するなんて事態があるのも面白いですよね。マニアが喜びそうなシチュエーションの練りに練った作品に、単体女優が晒されることの興奮って状況が味わえる。これこそマニアの喜びでしょう。そういう意味では、単体好きにはとても良い時代といえるかもしれませんね。
SODprimeで見る FANZAで見る Amazonで見る
まとめ〜妄想力かリアルSEXかの攻防が鍵を握るAV
妄想することが苦手というタイプもいるし、オナニーでそんなことを考えたくないということで、わかりやすく構築されたのがAVだったのですが、ファンがつくことで、連続視聴するようになっていきます。点で作られていたのに、制作サイドのセンスが問われるようになり、線でつないでいく方式を取るようになったことで、女優の個性がクローズアップされていったわけです。同じ作品でも違って見えますからね。
AVが進化することで、オナニー文化といっても過言ではない状況が日本にスタートします。ヘルスもイメクラ型が人気を高めていく。シンプルにソープでハメる行為を楽しむとかではなくて、頭を使って変態の世界へと没入することを選ぶ人が増えていった。これって、AVが成長させたことは間違いないのです。
ところがそこに特化していくことが、ジャンルの精鋭化とマニア化を生み出し、観ている側が、「もうついていけない」と離れてしまうわけです。その際にどうしてもAVを選ぶとしたらどうしようかで選ばれていたのが、素人ナンパ系AV。
ちなみにそれすらSOD系列では「マジックミラー号」によって、精鋭マニア化させたのは凄いとことだと思います。
SODprimeで見る FANZAで見る Amazonで見る
とにかくマニアな部分に一度でも及ぶと、逃れる術はありません。マニア沼にハマるか、いち早く抜け出すかの二者択一になってしまう。これの違いは流行しているかどうかがポイントになりますね。流行していれば、マニアであっても楽しむためにその場所に残りますし、流行ではないなと思ったら抜け出す。これが一般ピープルの行動です。
あらゆるイベントにファンを呼び込むほどに、流行していた時期がセクシー女優にあったわけですが、その動員が下がる傾向にあるとすれば、それは人気が下がったのではなくて流行の位置からズレていっただけの話です。飽きられたとかではなくて、楽しみを探す人たちは気まぐれに見えますが、大衆として考えると、実のところ、「一番目立つものをチェックする」ので、致し方ない話です。
素人AVが人気があるのは、違法アップの「素人ハメ撮り」とかを観たり、とにかくシンプルにSEXしたい人が、どうしてもその日は上手くいかなかったので、サクッと射精しちゃうために選ぶからです。サンプル動画だって、妙なストーリーを感じてしまったら気になってしまうので観ません。要するに映画予告編のほうが映画は面白いと感じる人が多いのと同じことです。ストーリーを妙に説明した予告編は面白くないでしょ? シンプルに、「泣け!」とか「笑え!」のほうが「観たいな」と思わせてくれるのです。
マッチングアプリやSNSでの出会いなど、スマホを駆使したシンプルな出会いは、まるでタグ付けされているようなものなので、出会いで外すことがない。趣味が違う同士が大恋愛に発展するのは、テレビドラマとか少女マンガの世界でしかありません。実際には趣味が合わなければ、映画も観れないし、食事も難しい。ましてSEXなんてということです。
「こんなに執拗にキスする人嫌だ!」という人と、「キスをたっぷりしないと興奮しない」という人は、カップルになれるわけがない。でもシンプルに1回きりのSEXだったらできるかもしれない。それが現在の素人ナンパAVです。「一度だけだから後悔はない」的なプレイであり、「彼氏とはあんな恥ずかしいSEXできない」なんて女子が、卑猥すぎるプレイをみせてしまう内容は、シンプルな一度ハメたら次はない的なSEXを望んでいる男子からすれば、一番欲する女子になります。
女子の場合、セクシー女優を憧れる女子が出てきましたけれど、やはりAVを観てる女子は、素人系を好む人がもともと多いです。自分がどうこうされたい的な人はセクシー女優大好き女子の傾向ですが、普通の女子は、「この子、何悶えてるんだろ(笑)」的な見方が多い。蔑んだ目線でオナニーするんでしょうね。人がおかしくなった瞬間が興奮のネタってこと。男子脳の持ち主ですな。こういう女子は先ほどから出てくる、「シンプルにハメることが大好き」なわけです。
出会って即ハメる行為が、意外と流行しているわけです。コロナ禍において、SEXしていると公言するタイプは激減しているし、データ的にも、「SEX回数が減った」となっています。しかしながら、そういうアンケートに答えない層になると、コロナの何もなくSEXをしているということです。SNSを弄っているとかなりの頻度で向こうから飛び込んできますよ。
刹那的なSEXといえばそれまでなのですが、そういうプレイがAVにも反映されているわけです。だって素人ナンパ系AVが増えた理由は、それを観ているというデータが出たからです。「シンプルかつ簡単に作りなさい」という指示があっての結果ということ。
はたしてコアユーザーが大好きなマニアックなAVが大ヒットして、メインストリームに躍り出る日が再びくるのか否か。例えば音楽で考えると、Official髭男dismのようなマニアな構成内容の楽曲が大流行したと思ったら、「香水」のようなシンプルなものが流行したりします。AVも昔は、マニアとシンプルが頻繁に入れ替わりしていたんですがね。
AVを観ている人たちが、出会いを望んでいるかとか、リア充かどうかはさておき、データが思いっきり反映されている現在のAV業界です。素人ナンパAVは当面の間、人気を誇ることでしょう。それが世相の反映なのです。