え?そんな人が・・・性病で命を落とした偉人達

10年以上かけて死に至る! 「梅毒」にかかった偉人たち

アメリカ大陸を発見したコロンブスがヨーロッパへと持ち帰った、と言われるのが「梅毒」です。

罹患しても直ちに影響はありませんが、放置していると全身に湿疹が現れ、さらに症状が進むと鼻が欠け落ち、最後は脳にまで達して狂い死にしてしまう……そんな恐ろしい梅毒。

抗生物質などもなく、治療法も確立されていなかった当時は、梅毒で命を落とす人間が数多くいました。

その中には、誰もが名前を知っているような偉人たちも含まれています。

フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(1844年〜1900年)

「神は死んだ」の言葉で知られるドイツの哲学者、ニーチェ。

彼は生涯独身でした。

しかし梅毒にかかった原因が「若い頃の放蕩生活のため」「売春婦からの感染」などと言われているため、決して女性嫌いというわけではなかったようです。

45歳の時に脳梅毒が悪化して精神に異常をきたしますが、それから10 年の間に数々の著作を残しています。

梅毒の影響によって精神活動が活発化したことが哲学者としての思索活動を高めた、とも言われますが、そう考えると梅毒にかかっていなければ大哲学者・ニーチェは存在しなかったというわけです。

最終的には完全に狂って死んでいるわけなので「めでたしめでたし」とは言えないのですが、ちょっと複雑な気持ちになります。

フランツ・ペーター・シューベルト(1797年〜1828年)

数々の名曲を残したオーストリアの作曲家、シューベルトも梅毒によって亡くなった、と言われる一人です。

ただ、シューベルトが梅毒に罹患したとされるのは1822年。

亡くなるのが1828年ですから、罹患してから亡くなるまでの期間が梅毒にしては短すぎる感じがします。

これは、当時の梅毒治療法のせい。

抗生物質が存在しなかった当時、水銀を蒸気にして吸わせたり、軟膏にして塗ったり……という「水銀療法」が梅毒の治療として行われていました。

シューベルトは、その「水銀療法」のせいで水銀中毒となって死んでしまったのです。

本来病気を治すための治療で死んでしまうとは……。

医学が発達していなかった時代の悲劇、と言えるでしょう。

「淋病」は日本最初の女性医師誕生のきっかけだった!

梅毒に比べるとイマイチ地味な感がある「淋病」。

やはり、命に関わるというイメージがないことが原因でしょうか?

さて、この淋病ですが、実は日本の女性医師誕生に大きく関わっているのです。

荻野吟子(1851年〜1913年)

日本において初めて医師としての国家資格を持った女性であり、女性が医師免許を取得するための道を切り開いた女性運動家でもあります。

そんな荻野吟子が医師を志した原因が「淋病」でした。

とある男性に嫁いだ荻野ですが、遊び人だった旦那から淋病をうつされ、さらに離婚されてしまいます。

そして淋病の治療を受けるのですが、当時の医師は全員男性。

男性に対して下半身を晒して診察を受けなければならない、という屈辱的な体験から、女医となって同じ羞恥に苦しむ女性たちを救うことを決意し、さまざまな困難を乗り越えて見事、女医となりました。

荻野吟子のような女性に比べると、男性には淋病に関するエピソードが少ないようです。

むしろ、コンドームのような避妊具がなかった江戸時代には、一般男性の半数以上は淋病や梅毒など、何かしらの性病に罹患していたと言われています。

病気としてポピュラーすぎて、特徴的なエピソードが残っていない、という可能性もあるのかもしれません。

江戸時代の男性、半数以上がチ○コから膿を出して苦しんでいた、と想像すると、なんだか股間がムズムズする話ですね。

性病は過去のもの……そう思ったら大間違い!!

現在では梅毒、淋病などの性病に対する治療法も確立され、かつてのように恐ろしい病気、というイメージは薄れつつあります。

しかし、その人間の油断を狙ったように、性病に罹患する若者が増加しているのです。

中でも梅毒は2012年以降急増しています。

男性患者の70%が30歳以上である一方で、女性患者の60%が29歳以下、という若い世代が中心だそうです。

梅毒が流行している原因は、梅毒に罹患している外国人観光客が原因の1つでは、と言われています。

外国人観光客が日本で風俗を訪れ、その客から風俗嬢に感染し、さらにその嬢から日本人へと感染……。

そして一見地味な淋病も「スーパー淋菌」と呼ばれる菌が誕生しています。

このスーパー淋菌の恐ろしいところは、抗生物質が効かないという点にあります。

つまり、薬を飲んでも治ることはない、ということなのです。

薬で治らないということは、長期間病気で苦しむことになるということで……。

想像しただけでもチ○コが痛くなってきます。

このままだと、性病によって人類は滅亡の危機を迎える可能性があります。

そして性病が猛威を振るう未来において、生き残ったのは童貞&処女だけだった……。

そんな映画が製作される日も近いかもしれません。