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苦情というよりは嘆きのエロ業界人からお話を聞きました
「今の若いもんは何を考えているのか分からない」という言葉が刻まれていたのは、古代エジプト王朝のころのパピルスだったそうです。
今も昔も、世代間とか他者との意思の疎通をかくとか、常にあるわけです。
そして現在は、SNSという、「全世界発信」するツールが誕生しました。
ここに、苦情ごとや、嘆き、怒りを書いてしまったら、「文句にしか見えない」
ストレスを溜めまくりのエロ関係者の話を聞く役割もまた、AVライター・麻雅庵だったりするのですが、穴を掘って叫びたくなる……そしてSODエロ進化論で叫ぶと……
「王様の耳はロバの耳」だな、こりゃ(笑)
麻と葦の違いはありますが、やっぱり外へと漏れてしまうのです(笑)
AV女優・Aちゃんの言いたいこと
「ちょっと対応が悪かっただけでファンをやめないで!バカにされるよりキツいです」
「いろいろと意見してくれるファンには感謝しているんです」
「特にエロ描写に関して、男性は細かいですよね(笑)なので、『そういう見方があったのか』と、勉強になったりします」
「AV女優にとって、一番ダメージが大きいのは……イベントが増えたことでファンと接する機会も増えて、元気をもらえるときが多いけれど、『推し変』されて、それを公言されるのがキツいです」
「ファンから、『あいつ、○○ちゃんのところにいったよ」と、陰口のような感じ(笑)で、聞こえるのはセーフですが、『ごめん。さようなら』とかをSNSに書いてくる人」
「これは……我慢していても、ダメージが大きいです!」
「それと、ファンのかたの善意として解釈しても、イベントに関して、『今回は行けないけど頑張ってね』もキツい……だってこの人は来ないんですから、マイナスカウンターが聞こえちゃう」
「AV女優が、アダルトビデオの中でだけ、頑張る時代じゃないと、みんな言います」
「外向けのアプローチ……例えば、DVD販売サイン会で、『着実に、目に見えるファンを増やしましょう』とか、『Twitterのフォロワー目標はとりあえず1万人から』とか、撮影じゃない見えないノルマがあります」
「それでもイベントで、人の優しさや笑顔に触れることで、『ああ、頑張ってよかった』と思えるようになったのに、SNSでここまでマインドをボコボコにされるとは思いませんでした」
「アンチの攻撃よりもキツい、『善意と思っているけど、こっちからしたら悪意でしかない』のを、なんとか控えめに……いや、お前ら! 絶対にやめろぉぉぉぉぉ!」
風俗嬢・Bちゃんの言いたいこと
「不潔にしてくる!?長時間何もしない!?意味不明なお客様、お願いします!」
「どんなお客さんが嫌いか……人間ですからねぇ(笑)でも、ブサイクとかより圧倒的に不潔な人がダメですね」
「まず肩にフケがかかっているとか、ハグされて異臭(笑)がするとか」
「なんか、『臭い状態で来て舐めさせる』とか、どこで男を回復しているんだ! みたいな人多いみたいです」
「それと、オラオラ系とか、『挿入させて』は、お店に通報しちゃえば、なんとかクリアできるんですが、完全に恋人と勘違いしている人は、徐々に辛くなってきます」
「長い時間を予約してくれる人って、基本的には何度目かの人だから、お店も私も安心なんです」
「毎回、いろいろなお土産を買ってきてくれるし、『今月だとこのぐらいかなぁ?』とか考えたりします」
「ただこれが、『恋人になって』レベルならば笑ってごまかせるんですが、『結婚しよう』」となってくると、ガチの頻度がすごい高いんですよ!』
「プレイしようとすると、『そんなことしなくていいよ』って……お店に来るな! と言いたくなる」
「実際、そうなった人がいたんですが、どうやらストーカーになっちゃって、私の出勤を見て、待機場所の側で待っているんです、この前、『やあ!』って偶然を装って近づいてきたときは、本当に身震いしました」
「それと最近、めんどうくさいなぁと思うのは、写メ日記みたいなブログをアップすること」
「ちょっとセクシー、ちょっとご報告、ちょっとお客さんへの内緒っぽい(丸見えですが笑)メッセージとかですが、これがすごい効き目があるそうです」
「閲覧されるのが多い人は、名前が出ただけで、出勤前日には予約が一瞬で埋まるとか」
「どうしてもお金が必要になり、風俗嬢になったけれど、周囲の友達には内緒ですから、自分がそれをやってしまうとバレそうで怖くて……SNSってやらないとダメな時代なんですか?」
AV制作会社・Cさんの言いたいこと
「クリエイターとしての探求とパクリのチェックは違うんですよ!」
「AVって、月に何本も出しますので、アイデアをどこからひねり出すかは問題です」
「映画やドラマ、アイドルの動向や世間のニュースなど、ヒントになるものは外側にあります」
「なんですが、営業サイドから来るのは、『どこそこメーカーの作品が当たったので、それをやってください』と言われるんです」
「モチーフにしろとかではなく、『セリフも一字一句違わないほうが、より売れると思います』って」
「もちろん、『これはビジネスである』と分かっていても、譲れない部分って出てくるんですが、『そういうこだわりっていらないです』と、一刀両断されます」
「自分の作風と時代性だけでなく、女優との奇跡のマッチングがあればこそ、AVには予想もつかない大ヒットがあったのですが、もうそういうヒットは出ないんじゃないかなとか、作りつつも悲観的になってしまいます」
AV会社・営業マンDさんの言いたいこと
「店舗様!SNSで女優たちの作品を語らないで!」
「とにかくAVを売らないと、会社は成り立ちません」
「最近は、サイン会をやってもらうので、営業ながら女優さんと会う機会も増えました」
「会えばやはり情が移りますから、『○○ちゃんのキャンペーンを』とか、戦略性にも色々考えたり」
「都心部や地方に行って、店舗さんと会って、『どの女の子が売れている』とか、『売筋の傾向』を聞いたり、『このお店は、どういう傾向をプッシュしている』とかを調査します」
「一番、最近めんどうなのは、Twitterやブログで、独自レビューをアップすることですかね。見ていてくれている証拠なのですが」
「作品を褒めるために、他社の別作品を匂わせつつ、比較して作品を上げるのですが、逆に落とされたほうにも、女優は出てます」
「AV女優でエゴサーチしていて、ショックを受けちゃう子がいるんです」
「イベント開催をお願いしつつ、言動やSNSを厳重注意すると、相手も人間、良い感情を持たないです(笑)」
「なので、営業マンとしては、店舗は褒めるだけにしてもらいたい……『本屋のポップなどと同じじゃないか?』とか、『店舗努力をいろいろ言うな!』と思う人も多いと思うんですが……」
「AVって購買層や店舗に入る層が限定的なので、ピンポイントに対象に当たっちゃって、本当に売れなくなるんですよ!」
まとめ〜誰もSNSを止められません!?「王様の耳はロバの耳」
今回のネタ元ですが、「特定の誰それ」というよりも、「いろいろな意見を足すと、これが一番突出している」話です。
そもそも文句なんて、社会のどこにでもあるのですが、AVや風俗などのエロ業界は、特に、「一般人たちのサンドバッグ」なイメージがあります。
しかし、サンドバッグではなくて人間なので、我慢にも限界があり、叫ぶためのSNSがあります。
エロ業界人たちの嘆きと怒りから伝わるのは、今の時代、ほとんどの人が「自分しか見ていない」視野狭窄に陥っているのかも、という恐怖です。