成熟するユーザーによって成長してきたAV業界が、ユーザーによって岐路に立つ時代へ!?

プロローグ〜SNSによって、自主的発言ができるようになった結果、ユーザーがパフォーマーよりも優位な時代!?

 

SNSが起こした大変革とは、匿名、記名に限らず、発言する環境がかなり自由になったことです。フォーラムや2ちゃんねる、ブログなど、時代とともに発言する場所は増えていきました。レビュー欄なんかもありますね。かなりのマニア度であることを発揮できる場所です。

 

マニアが作り手などよりも上位にいるのは、1980年代にスタートする「オタクカルチャー」によって、みんな知っています。オタクというワードは、現在だと、アイドルファンとかアニメファンのみを指す言葉に感じますが、最初期の頃は、それら全てを総括するほどに知識欲に植えて、毎日アップデートしている人種を指しました。

 

アニメファンだけどロックはもう隅々まで熟知しているとか、アイドルファンでもあるけれど、映画に関しては、毎週名画座に通い、相当な映画を観て、内容から裏側など、あらゆるポイントを知っているとか、クロスオーバー(これも死語だなぁ)している知識に関しては、同世代よりもかなり上。勉強に関して、彼らのほうが圧倒的に上ということはなかったわけですが、何なら先生世代よりも文学知識が上なんて人もいました。ただ尊敬はされるというよりも、恐れ慄かれていた気がします。怖くて理解不能な存在(笑)。

 

とにかく新興カルチャーは、マニアがリードして成立します。アルドルは応援するオタクがいるからアイドルたりえる。どれだけ大人の力でプッシュしたところで、テレビの中だけで勝負する時代ですら大変だったのに、ましてや現代はオタクあってのアイドルです。運営に口出しするTweetってよくみますね。

当初、レンタルビデオ店という大きな存在の中の一部であったAVは、あまりオタク層はついていませんでした。「語るに及ばず」という感じで見られていた気がしますね。よく「普通、AVは毎月2本くらい観ますよね」なんて言葉を、業界人が不用意に発言したりしてましたけど、そんなのはレンタルビデオの時代の話であって、セルDVDがメインになった時に、「毎月買う人」と、「年に1本買うか買わないか」と、「まるで買わない」人に分かれました。

 

AVを男子の誰もが観ると思っていたわけですね、AV業界は。そのぐらいの勢いで売れていたという事実もありますから致し方ない話。でも、本当は、20年前のセル転換期に変わったのです。街のレンタルビデオ店がTSUTAYAとGEOに集約されてしまった時期でもあるかなと。いわゆる個人経営レンタルビデオ店が潰れていった時期です。

 

だんだんとテレビ視聴率が下がりだし、「週末はレンタルDVDで好きな映画」という感じの過ごし方が増えていくにつれて、AVは、アイドルとして確立した存在の女優が登場し、内容はかなり吟味されるようになっていきます。好きな女優を使って、好きなような作品を作っていく時代は終わったのがこの頃でしょうか。映画のパロディなんかが激減していきます。まだまだ「変な名前のセクシー女優」とかはたくさんいましたけど(笑)。

 

この頃にAV好きになった人たちは、総じて真面目な方が多かった気がします。突き詰めすぎる傾向もあり、「男優がいらない」という発言がどことなく聞こえてきた時期。「SEXしてピストンに悶える女優は観たいし、フェラチオしている女優は観たいし、顔射やら口内発射されている女優は観たいんだけど、男を認識するのが嫌!邪魔!」という感じ。カメラのフレームから見事にカットされていきます。

 

実のところ男優は、現場監督でもあります。プレイをリードしているように見せずにリードする。カメラマンにアングルを提供するために、体の方向を調整したり、わざとストロークを長くしたりと、変幻自在にAV撮影におけるSEXをコントロールしていました。古参のセクシー男優さんには申し訳ないのですが、その前の人たちは、「個性を出す」ということに拘っており、アングルを動かすとかプレイの内容には聞く耳を持たないタイプもたくさんいたわけです。

 

その存在が、DVDになり、セル化されたのと同じ時期に蔑ろにされてしまった。一部の人気者は健在だったとか、人気があった男優もいましたけれど、画面になにせ映らない。ドラマ系AVと、単体の通常AVが乖離してしまった時期でもあります。

 

こういうことになったのは、当然、ユーザー本位という立ち位置にAVがなったからです。ユーザーが望んでいないものを作っても、文句の声はおさまるどころか激しくなっていく。Amazonレビューだとか、AVをメインとしたECサイトとかのレビュー欄に侵食していくわけです。

当然のことならが、削るしかありません。まぁその頃は、まだまだ媒体側にも強さがありましたので、媒体の意見として、ライターが、「男優がいなくて不自然」と書いても怒られませんでした。せめぎ合いをしていたわけじゃないけれど、ライター側の人は、今よりも制作サイドに近しい人が多かったので、そうなったのかもしれません。私はその頃、エロ媒体の編集ではあったけれど、ライターではなかったので、どっちの話にも乗ってません!と、逃げ口上をする恐怖蝙蝠男!(※仮面ライダー第2話に登場した改造人間)。

 

自分の言い訳はさておいて(笑)、売上本数が多ければ、強い意見も少数派になるのですが、徐々に下がってきたといわれだすと、強い意見が通るようになります。その人たちこそ、ユーザーを通り越した存在、「AVマニア」です。

 

AVマニアは、別に悪口を書くわけではありません。むしろ、女優には優しいし、作品についても、「ここが良かった」「あそこは余計だった」とかを明確に伝えます。しかし、SNSでおわかりの通り、優しい=リアルに優しいではないし、意見する=良い行いではなく、むしろ反対にとられたりすることもしばしば。しかしながら、影響力に関しては大きな力を持つようになります。

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マニアな作品は全体を牽引する力があるけれど……!?諸刃の剣を自覚させられるAV業界!!

 

マニアの意見は、とても真っ当です。「ここちょっとヤバいけれど、仕方がないから目をつぶろう」なんていう打算には容赦しません。そのぐらいちゃんと観ているといって間違いないでしょう。

 

マニアタイプのレビューというのは、まさしく「微に入り細を穿つ」内容が多いです。AVに対しての注目度合いが高ければ高いほど、気がつかないような部分まで観ています。120分の作品を3、4倍の時間をかけて観ていたり、途中の気になる部分をスクショしまくって確認したりと、調査方法は人それぞれですが、AVメーカーのチェック以上のことをしているわけです。メーカーは作品数がありますから、チェックするところがいくつかあって、倫理的にちゃんとしていないとリリース不可となりますので、そこがメイン。

 

しかしながらマニアの方々は、もっと根源的だったり、作品の一番ヤバいところを発見するわけです。辻褄が合わないレベルではないのが最大のポイントではないでしょうか。そういう映像としての間違いにはあまり触れません。よく映画マニアが、ミステイクをチェックして楽しんだりしていますが、それとは全く別ですね。

 

しかもあれは、「映画の時間軸と撮影の時間軸が違うから起こったミス」です。AVは、ほぼノンストップで撮られたものを、ギュッと編集で凝縮してリリースしています。ドラマシーンも場面の転換を省くために、時間軸とずれている撮影もありますが、絡みにくっついている限りは、ほぼノースルー。

 

DVDが登場したばかりの頃、セリフが言えなくて苦しんでいるNGシーンがおまけ映像として入っていたのが懐かしいですね。ジャッキー・チェンの映画のエンディングのようにウケたら使うのですが、そんなに需要がなくて使われませんでした。裏側を撮るパターンもなくなりましたね。AVの裏側ってそれほど需要がなかった。見たくないんですね、みなさん。

ちょっとズレましたが、要するに、映像的なミステイクや編集でも見逃した差異を見つけることには、AVマニアはほぼ興味がない。観ているのは、もちろん絡みの動き、内容などです。リアルをどのようにして嗅ぎ分けるかが、彼らが一番力を入れているところです。

 

フェラチオにおける舌の使い方や、キスシーンにおける舌の使い方などの、誰でもわかりそうな部分はもちろんのこと、手コキの角度の違いや、舌が見えない時の舌遣いを頬の動きから判別するなんて、朝飯前だそうです。男優の微妙な反応によって判断する場合もあるようで、「ガチ萌えしているから上手なんだ」という導き出しですね。

ちなみに手コキの角度ですが、これ、意外と人それぞれにありまして。引退したレジェンドセクシー女優の吉沢あっきーは、必ず「逆手手コキ」をしていました。たぶん、どこかで覚えたんだろうなと思います。結果的に、エロさ以上に男優たちの悶えっぷりがアップしていたので、エロツボを発見する名人だったんだろうなと察するわけです。

 

そういう部分だけでなく、よだれの垂れ方がエロいとか、フェラ中の笑顔とか、顔射された後の笑顔。お掃除フェラの時の笑顔などなど、顔がアップになる場面での表情の変化。SEXしている最中の、腰の動かし方などをよくチェックしているようです。

 

腰の振り方というと、普通の人ならば男側の話だと思うでしょう。そうではないならば、騎乗位のことと考えるのが普通です。しかしながらAVマニアたちは、あくまでも女優本位の目線でAVを観ています。いまいち腰を動かしづらいであろう正常位の時でも、どのようなお尻の位置をとっているかとか、前の作品と違い、今作は足の開く角度がエグいとか、とにかく、「えっ?本当に?」と言いたくなるような部分を発見します。

 

ちなみにスローで再生したからといっても、わからない場合がありますから。とにかくAV中のSEXプレイにおける差異を、クイズ番組の名人解答者のごとく解いていくわけです。

正常位だってバックだって、実際に女子サイドが感じたい場合、腰を振ることはあります。SEXに貪欲なセクシー女優もいるし、SEX中でも、自分がどのように観られているかなど、もっと違う視点にポイントをおくことで、視覚的なエロさを追求している女優もいます。そこまでの細かい視点になってしまうと、「この女優さん、喘ぎ声はいいけれど、感じているように思えないな」なんて発見もあるわけです。

 

こういうタイプは、リリース力や人気が落ちていく場合もあるし、そんなことなく人気をキープする場合もあります。本人の個性にどのようにマッチしているかがポイントになっているようです。なので、「手抜きしているからダメ!」ということもないのがAVの不思議なところなのですが、どうしてもマニアな視点を中心に観ていく癖ができると、感じていないけれど演技が上手というセクシー女優さんの人気は下降する。

 

このマニアな視点が、メインになってきている昨今のAVでは、人気が下降する女優さんたちのほとんどが、ここに該当しているようです。SEXを楽しむ、さらに気持ちいいプレイを追求すること。これを求めているマニアが多いのです。もちろん、そういうマニアの視点をもってしても、発見できないほどに巧みなセクシー女優さんもいます。上には上がいるってこと(笑)。

 

SEXとは、不可思議なものです。どれほど上手に演技してもバレる時はバレるし、かといって、演技していないSEXが興奮するかといえば、それほどでもない。リアルガチ=興奮するというわけにはいかないわけです。

 

よってセクシー女優も、超絶スタイルがいい女がSEXしているだけでは売れなかったりします。むしろスタイルは、AVが趣味性を「自分自身に正直になって良いんだよ!」とばかりに広げていった結果、ロリ風味ある体型だったり、ぽちゃ体型だったりしても、ウケるところにちゃんと到達すれば、最高のエロさを誇るセクシー女優と認知されます。そして認知されると、そういう外因的要素のマイナスと思われる部分がある、コンプレックスを抱いている女優のほうが売れたりするということ。

 

これって、マニアがAVファンを教育していき、制作側や女優にも影響を与えた証拠でしょう。現状におけるAVとは、マニアが望むべき方向に進化した結果といって間違いないでしょう。そして、ただただ絡んでいるSEXや、マグロ女のSEXでも良いなんてことは許されることはなくなり、女優たちが進化していき、それが普通となっていくのです。

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痴女化した女子たちはマニアたちからの本能的シグナルを感じていた!?

 

今の新人セクシー女優さんって、可愛いだけでなく、プレイがエロいですよね。30年前のAVの記憶がある人は、今と比べると全然違うことに気付かされると思います。そんなことない?人間はノスタルジーに弱いので、記憶にしか残っていないものに関して、かなり良い状態にして考えます。AVなんて当時は、何もない空き地に落ちていたエロ本の上位バージョンのようなもの。それはそれは素敵な記憶が残っていることでしょう。

 

たぶんその中にいる女子たちの中で、今のAVに通用するのはほんの一部だと思います。当時からハードを極めた人もいますが、なにせ本番レスな時代だけに感じ方とかも大多数は下手くそ。一部、特別な才能の持ち主がいて、リアルなプレイよりもリアルでエロいSEXをしているのですが、今に通じるポイントでもありますよね。なんだかわからないけれど、「超絶エロい!」ってプレイをAVで見せる人いますから。脳内エロが重要である証拠のひとつといえます。

さてほとんどの女子は、AVを理解していないし、SEXもどちらかといえばマグロであれば良いみたいなタイプが多かったと思います。よく枕営業でエッチしちゃうタレントが、「したのはいいけど、まるで反応がなくてマグロで、超つまらなかった」なんてエピソードがありますが、それと同じ。義務感でやっているプレイなんて面白いわけがないのです。

 

そこから約20年が経過したところで、AVに、マグロどころか痴女プレイを普通にする女子が誕生してきました。エロマンガの影響をうけた存在とも言われていました。そして風俗プレイを飲み込み、そこからさらに、ノーマルなSEXにも影響を与えていきます。

 

エロマンガにもAVにも、マニアなプレイと言われていたものの影響が出た。それが「痴女プレイのノーマル化」です。そしてSEXの知識を得る方法が、昔よりも格段にアップし、エロ描写もレベルアップしたわけです。影響を受けないわけがないわけです。

AVが影響を与えた!?と小見出しに記載したのですが、本当のところは、AVマニアによって、作中のプレイ(マンガも含む)が、より先鋭化していく。その中でも一番良いのが、「見た目からしてエロいお姉さんが、痴女として迫るよりも、ルックス的には可愛いとか綺麗で、おとなしそうな女子が、SEXになると痴女と化す」というモンスター的な雰囲気をもったものだったわけです。

 

それを観た人たちは、マニアの影響を受けて、エロへの興味が膨れ上がっていきます。さらには、実際にSEXをしていないけれど、妄想だけは激しいとか、今でいうところのパパ活で、「処女売ります」的な動きから、エロを突き詰めていく。その昔ならば、学校など自分たちのコミュニティーの中での出来事だったのが、今のSNSにつながるテレクラなどによって、まさに文字通り、「知らない同士がつながる」ことになるのです。

 

マニアの影響って、本当に凄いってことですね。AVもマニアな作品が売れると、たくさんのクローンが作られ、やがてはノーマルプレイになっていく。顔射だけで大きなキャッチになっていのが、普通にデビュー作のスタートSEXからやっていたりと、今の視点で観れば、過激でもないけれど、当時、過激と思われるプレイが、ノーマルへと刷り込まれていったわけです。

 

その最大のものが、「ニッポン女子(アンダー30)の総痴女化」でしょう。ちなみに自分たちが痴女プレイをしている意識がある女優さんはいないと思います。乳首舐めを命令前にしたり、そのまま同時に、手コキ▶︎フェラをすることは、ノーマルプレイであるという認識になるわけです。「恥ずかしい」という概念は、人それぞれのレベルがありますので、その部分は外してお考えください。

AVマニアの意見が反映されるようになったのは、SODがやったAVに封入されたアンケートハガキへの書き込みが最初でしょう。もの凄い熱量のリターンがあったようで、何本かは作品化しています。それがさらに売れたら……影響を受けざるを得ないですよね。

 

もともとから男子は、「処女にいろいろと教えていく」ことを好む人が多いです。何もエロいことを知らない女子に、SEXの快感とかプレイのコツを教えるというパターン。ところがそれを事前に知っていたら!?

 

出会う状況にもよるでしょうけれど、興奮する人が多いでしょうね、実際のところ。嫉妬したりするものまた刺激になるし。最初の男になりたがるし、未経験女子とか素人娘という風俗のワードに弱いのは、男子の公然の事実です。おとなしい顔立ちのほうがウケるとか、身長が低い子のほうがウケるとか、いろいろ出てきますね。これみんな事実。女子で読んでいる方々は、ご理解ください。エロいからウケるでは全くないのが2021年日本の現実です。昔とちっとも変わってないかも(笑)。

 

おとなしそうなのに、お相手をしたら意外なまでにエロ。乳首をナチュラルに舐めて、チ●ポをナチュラルにしゃぶる。ニコニコ笑顔のまま、まるでAVのような、「美味しいです」なんてことを言い出すとか、AV業界が教えるまでもなく、女優になっている女子たちは、本当にいろいろと知っているのです。エロがつくものいっぱいありますからね、AVだけでなくエロゲー、エロマンガなど。

 

この結果として、オタク系だったり、オタクに影響を受けて育った女子がセクシー女優に増えていってますね。オタクっぽい女子が経験は少ないのに、意外とエロいということがあります。これは先ほどのメディアを見ているからでしょうね。脳内妄想が膨れ上がっている。オナニー用のオモチャも昔よりも買いやすくなっています。宅配ビジネスが定着したからですね。女子用風俗のネタも、ここ数年でどんどんと活発化しています。コロナ禍なのに活発化なのは、男子がいく風俗でも同じなので、エロは止められないといったところ。

オタク系でなくても、パパ活に関しては、むしろこっそり増えているわけです。もめてしまった場合に、犯罪としてニュースネタになりますが、水面下はSNSとスマホの普及を考えると恐ろしいことになりそう。そして世代も拡がっているだろうし。皆様、ぜひエロに関しては、合法的なエロであるAVをよろしくお願いします。観るのも出るのも「安全確認第一な業界」ですから。

 

話が変わってしまった(猛反省)ので、グッと戻しましょう。AVというか、AVマニアが進めてきて、期待していたエロい女子を飼育する的な発想は、実のところ大成功を収めたといって間違いないでしょう。プレイもそうだし女子側のアプローチもそうです。ヘアを剃って無毛パイパン女子も増えているのですが、これは、ロリではなくて、海外の影響でしょうね。見た目がロリでも中身は全然ギャルという、ギャップな時代になっているもの2021年を象徴しているような気がするのです。

 

かくして、AVでも人気だった、「男がいろいろ弄ることでスタートする初体験SEX」は、AVによって終わりを告げたということで間違いないかもしれません。さらにいうと、アラサーデビューという熟女人妻系女子ですが、これらの影響を受けずに育っている人が多いようで、いろいろと教えていくのが、やるもの観るのも好きな人は、熟女人妻系に走るのが一番最適だと思います。若いからとか、年齢がいっているからとかで、女子は判断できないってことです。

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エピローグ〜精鋭化した女子たちと、マニアによって成長したユーザーたち。AVはどこへと行くのだろう!?

 

出る女子がエロくなればなるほど、作り手側も、「こういうことができるのか!」とアイデアを無理して捻り出さなくても作れるようになります。ユーザーの声が、レビューサイトなどに記載されている限り、その中にある素晴らしいアイデアを活用したら、売れる可能性が高い作品が作られるかもしれません。しかしながら、本来は、クリエイトする側が出演する人たちや、観る人たちを刺激するからこそ面白いはず。

 

そうはいっても、プログラムピクチャーとして、毎月リリースする日に作られるのがAV。急に変化した作品を販売したとしても、大ヒットするかはわかりません。そしてユーザーの中にいるマニアと、AV制作サイドにいるマニアには、微妙なズレがあるもの否めません。また考えすぎた女子が、セクシー女優になってアイデアをいろいろ出したり、SNSに、自分がいかにエロいかを訴えても、ユーザーと噛み合わない限りは、人気セクシー女優になることは難しい。どう考えてもルックス重視の世界であることは間違いないのですから。

一時期は、ハードプレイが続出するようになり、セクシー女優への過酷さが問題になった時期もありましたが、それはかなり落ち着いてきました。ハードなことを強制するよりも、女優個人に寄り添ったAVのほうが売れるようになったからです。ハードだからといっても、卑猥さや悲愴美などがちゃんと撮れていないと、勃起しませんからね。

 

脳内を刺激する系統のAV、例えばNTRや媚薬もののような、一見すると、「これAVじゃないとあり得ないよね」的な世界観のものは、ちゃんと売れています。それが荒唐無稽だと思ったとしても、実は「この奴隷化した女子の役をやっている、○○ちゃんの姿がエロくて大好き!」となるからでしょう。これぞまさしく「個性が大事」といったところを証明しています。

 

人気シリーズだからといって、そこに人気セクシー女優をあてがっても、意外とはねないのが今のAVのリリース状況です。とはいっても続いていること=人気が高い、ということもあり、人気シリーズを無下にすることもできないわけです。アブハチ取らずになりそうな(なってしまった)作品もあるんじゃないでしょうか。

 

AVマニアたちが生み出したのは、単純に凹凸を埋めるだけのSEXでもないし、愛情たっぷりの濃厚SEXでもない。ましてや、変態同士、好事家同士が、楽しみながらハメるプレイでもありません。お互いの脳細胞をフル回転させて、刺激し合うプレイ。これがマニアがもたらしたプレイです。ちょっとだけ考えると、気持ち良さが持続するということでしょうか。

 

好きあった同士とか、初めてプレイする同士のSEXは、触るだけで痺れるという表現がぴったりというほど、刺激は強いです。ところが飽きてしまうのが人間の性欲。飽きると何をしてもダメになってしまう。そういう時にこそ、AVマニアのような、「相手を考えつつ、実は自分の趣味を爆発させる」というような、単純じゃないプレイをすると倦怠期はこないはず……たぶんこないでしょう(無責任笑)。

AVを観る側もまた、数千円のお金を払うんだから、ちゃんとした刺激が欲しいとだいぶ考えるようになりました。レンタル時代だったら、数百円ですからハズレを引いても後悔することは少ないけれど、購入するとなったらそうでもないというのが、かなり浸透したのです。

 

サブスクでは旧作や、たくさんの新作が同時に見れる良さがあります。また最近は素人さんAVが大人気。撮影内容をギュッとシャープにしているので価格も抑えられていることも人気理由のひとつでしょう。シンプルイズベストという考えの人がたくさんいることが、これでわかったわけです。

 

しかしながら、セクシー女優を数多生み出し続ける業界になったAVは、その流行だけを追い続けるわけにはいかない。だからこそ、考えまくった作品がリリースされ、人気を博しているというわけです。

 

AVユーザーの中にマニアを生み出して、成長してきた業界です。セクシー女優が増えるように、本当のところはマニアをもっと生み出して間違いないのです。よく20代のファンがいないと言われています。セクシー女優と同い年くらいのファンが少ないということですが、まぁそのぐらいの年齢には昔よりもたくさんの娯楽があります。ライバルが大きいということ。坂道系の販売量とバトルなんかできるわけがない。だって出している情報量が圧倒的に違いますからね。そういう意味では、AV業界は情報をユーザーへと提出する要素がなぜか低いですね。

 

刺激を促進させるような刺激物としてのAVとして成長していくのか。またはハメ撮りナンパ物のような、設定よりもプレイのリアルさを追求する作品をこれからはメインに押し出すのか。それを決めるのはユーザーではなくて、制作サイドのような気がします。どちらにも一定のユーザーがいることはわかっているわけですから。

 

どこを刺激すれば、AVというジャンルがさらに変化していくのかを考えなければならない時代になっている事実を認識して作らないといけないようです。頭を使わせたら勝ちなのかもしれない。AVに映された事実だけではない膨大な情報を与えるAV。考えるAVは、もしかすると倦怠期の夫婦に有効かもしれない。まぁこの考え、昔から言われていたんですが有効になった試しがないんですけどね。映像って、お互いの趣味が丸出しになるからでしょうね。

 

AVだけを楽しく買って観ていれば成立する、幸せな世界線はもう実態を伴わないかもしれません。楽しいリアルイベントもいつ昔のようになるかもわかりません。小規模なものは徐々に復活すれども、大規模なものは当分の間、無理でしょう。

 

今回は結論的なことは書きませんが、考え興奮するAVと、素人AVにも実は共通点があります。そこに出ているセクシー女優は同じってこと。よく「私に似た子がAV出てるので買ってください!」のような告知がSNSにアップされてますよね。それです。

 

ということは、セクシー女優をよりエロくする方法を、もっともっと考えることが、ユーザーもマニアも巻き込んだ興奮につながり、売れていく世界線を構築できるかもしれません。そしてその萌芽はスタートしているような……!?

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記事=麻雅庵