【連載インタビュー・職業「AV女優」】Vol.20 卯水咲流 なぜ彼女たちはAV女優を「仕事」に選んだのか。苦悩・葛藤・熱い思いなど彼女たちのAV女優観に迫るディープ・インタビュー!

もう数年前からAV女優は誰でもなれる職業ではなくなった。今、第一線で活躍するAV女優たちはみな、容姿やスタイルの高レベル化はもちろん、AVを仕事として捉え、AV撮影やイベントなどに対するストイックなまでの真面目な姿勢や、日々のSNSでのセルフプロデュースやファンとの交流など、一般職よりもはるかに高いレベルの努力をしている。この連載は、「なぜ彼女たちはAV女優を『仕事』に選んだのか」を軸にプロ意識をもってAVに取り組む女性たちに迫るインタビューです。

今回の職業「AV」女優はモデルや女優としての活動を経て、2013年にMUTEKIからAVデビューした卯水咲流ちゃん。

元モデルとしてではなくAV女優として存在を認知してもらいたいので専属契約は延長せずにキカタン女優として活動したり、自分で時分の評価はせずにあくまでも他人に評価されることでより高い評価を目指したり…。

それもこれも、すべては卯水咲流ちゃんの向上心の高さから!

そんな卯水咲流ちゃんのAV女優観に迫りました!

Profile 1985年12月25日生まれ。T169・B84・W59・H87。趣味は読書、映画鑑賞、スポーツ観戦、アニメ。特技は生け花、楽器。公式Twitter<@usui_saryu

「デビューは1人で考えて決めました。自分の人生を他人に相談する、というのは考えられないので」

──このコーナーで芸能界からこっちに転身された方の登場は初めてなので、ちょっと緊張しますね。

そうなんですか!?

でも、AVはまだ2年半くらいしかやってないので、まだまだ新人ですから。

 

──どういうきっかけでデビューされたんですか?

デビューする1年くらい前に打診があったんですけど、前の事務所の拘束があって、その時はデビューできなかったんです。

でも、おかげで考える時間がいただけて、やっぱりなにかしらの形で芸能に復帰したかったので、お話を受けました。

脱げる女優として頑張っていきたい、というのもありましたし。

 

──AVを足がかりに、と考えられたわけですね。

そうですね。

もちろん、受け入れられない可能性も大いにあるし、芸能の現場ではAV女優は下に見られるっていうのもわかってましたけど、どんなに下に見られようと怖くはありませんでした。

 

──決める前には、周りの人とかに相談したりしませんでしたか?

基本的に自分で考えて動くというのを主体にこれまでやってきたので、1人で考えて決めました。

自分の人生を他人に相談する、というのは考えられないので。

小さい頃からずっとそうでした。

 

──実際、AVに出てみての感想は?

仕事全般に関しては、想像通りというか驚きはなかったですけど、唯一あったとすると、現場ですごく優しく扱ってもらえた点ですかね。

以前やっていたモデルの撮影現場っていうのは結構戦場で、カメラマンさんが上で、その次にメイクさんスタイリストさんがいて、そして自分たちがいる、という感じなんです。

オーディションで受かったとしても、周りには自分と同じような子がたくさんいるので、その中で勝ち抜いていかなければいけないので、AV現場での優しい扱いには「どうしよう…」って頭を抱えてしまいした(笑)。

 

──モデルの世界って、華やかなイメージを持ってましたが…。

本当に地味ですよ。

営業をかけてくれるマネージャーなんかいませんし、運良くオーディションに受かっても、現場では1番下ですから、全部自分でやらなければいけないので。

もちろん、売れているモデルさんは全然違いますけどね。

 

──じゃあ、1本やってこれは続けられるなって思ったのでは?

いえ、1本だけではわかりませんでしたね。

ただ、辞めようとは思いませんでした。

続けないとAVを始めた意味がなくなってしまいますから。

「みんな自分の仕事を自分でこなすんだから、私が気を回して考える必要がないとわかって楽になりました」

──辞めようと思ったことは、これまで1度もないんですか?

仕事に対する不満も、ほとんどないですから。

強いて言えば、ツイッターをやることくらいですかね。

ファンサービスの一環としてやっていかないと、という思いはあるんですけど、自分の素を出す というのは、裸になるよりも恥ずかしいんですよ…(苦笑)。

 

──それはツラいかも(笑)。ということは、AVという仕事自体は楽しくやれている感じですか。

今は本当に楽しくやれています。だけど、デビューしたての時はそうでもなかったんですよ。

 

──それはなぜです?

ちゃんとしなきゃっていう思いが強かったんだと思います。

肩に力が入って「自分でなんとかしなければ」と気負っていたんですよ。

でもある時、マネージャーにはマネージャーの、メイクさんにはメイクさんの、監督さんには監督さんの、それぞれ役割があって、自分があれもこれも気を回して考える必要はないんだってわかった瞬間に、すっごく楽になりましたね。

それまで、仕事に対してすごい集中力を出して上を求め過ぎて「頑張るぞ!」とファイティングポーズを取っていたんですけど、それが疲れちゃったんです。

それよりも、自然体で行く方が私には肌に合ってたようですね。

今は忙しいけれど、充実した日々を送れています。

あ、もちろん、やる気はありますよ、仕事の手を抜いたこともありませんから(笑)。

「卯水咲流として、いろんなジャンルの役でどう色を出していけるか、というのが今の課題ですね」

 

──そういえば、専属からキカタンになったんですよね。それも自分で決めたんですか?

そうです。

前から、もっとたくさんの人に卯水咲流という名前を知ってもらいたいって思っていたんですが、それはツイッターとかテ レビのお仕事とかではなくDVDで、と。

そういう中で、キカタンという選択肢をもらえたので、決めました。

 

──専属で月1本撮影の方が、楽でいいように思いますけど。

まあ、私が想像していたよりも忙しくなって、大変といえば大変ですけど。

月に2、3本くらい仕事が入ってくれば…みたいなスタンスだったので(笑)。

でも、今の方が人間的にも成長できますし、女優としての技術面も上がりますから。

それに、再デビューみたいな感じで、また先輩たちの背中を見て追いかけられる新人の立場に戻れたのがいいですね。

私、基本的に新人でいることが好きみたいなんですよね(笑)。

 

──仕事の内容も、やっぱり違います?

専属の時もいろんなシチュエーションの作品に出させてもらいましたが、キカタンになってからの方が自分を求められている感を強く感じられますね。

だから今は、例えば痴女だったり人妻だったりレズだったりで、卯水咲流というベースを保ちながらどれだけ色を出せるか、それが今の課題ですね。

 

──今はまだうまく色を出せてない感じですか?

どうなんでしょう。

ただ、課題がクリアできた・できていない、というのは自分で決めないようにしてるんですよ。

そういうのって、他人の判断で決まることだと思うので。

自分で決めてしまったら、そこで成長は終わってしまいますから。

 

──そうすると、これからもAV女優として走り続けていく、と。

体力が続く限りはやっていきたいと思っています。

 

──次のステップへはいつ頃いくとか考えてますか?

たまに違うお話をいただいて、自分のプラスになるようならばいろいろと挑戦していってますけど、AVの仕事はずっと土台にしていくつもりです。

だって、AVで私を好きになってくれたという人の方が多いので。

最近DJのお仕事も始めたので、イベントなどのお話があればぜひお願いします。

 

──いつかは、追いかけられる立場になって、AV界を盛り上げていってください。

追いかけられる立場には、なりたいなっていうのとなりたくないなっていう両方の思いがありますけど(笑)。

でも、今はまだまだですけど、いつかはそういう立場になれるといいですね。


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