【連載インタビュー・職業「AV女優」】Vol.17 大槻ひびき なぜ彼女たちはAV女優を「仕事」に選んだのか。苦悩・葛藤・熱い思いなど彼女たちのAV女優観に迫るディープ・インタビュー!

もう数年前からAV女優は誰でもなれる職業ではなくなった。今、第一線で活躍するAV女優たちはみな、容姿やスタイルの高レベル化はもちろん、AVを仕事として捉え、AV撮影やイベントなどに対するストイックなまでの真面目な姿勢や、日々のSNSでのセルフプロデュースやファンとの交流など、一般職よりもはるかに高いレベルの努力をしている。この連載は、「なぜ彼女たちはAV女優を『仕事』に選んだのか」を軸にプロ意識をもってAVに取り組む女性たちに迫るインタビューです。

今回の職業「AV」女優は2008年に企画女優としてデビューした大槻ひびきちゃん。

AV女優としての活動を長期間続ける女優さんが多くなってきた現在でも、活動歴10年を超える女の子はそれほど多くはありません。名前も出ない企画女優から人気キカタン女優になり、今も第一線で活躍し続けるベテラン・大槻ひびきちゃんのAV女優観に迫ります!!

1988年2月21日生まれ。血液型A型。 T161・B87(Dカップ)・W57・H88。 趣味は料理、買い物、2度寝、スケボー。特技はスノーボード、水泳、ピアノ。 公式ツイッター <@hibiki0221> 公式インスタグラム <yanhibi0221

「下から這い上がっていくのはツラかったけど、今は企画女優スタートで良かったと思っています」

──大槻さんはなぜ、数ある仕事の中から、AV女優という道を選んだんですか?

私、高校卒業してからOLをしばらくやっていたんですよ。

事務職だったんですけど、求められる仕事量が人間の限界を超えてて。

パソコンしながら上司の話を聞いて、合間に電話対応したりと、聖徳太子みたいな感じだったんです。

ブラック企業というわけではなかったんですけど、それをいくら頑張っても誰も褒めてくれないし、お給料も毎月同じで、自分が疲れていくだけだなっていうのを感じていたんです。

それで、どんどん自分らしくいられなくなってきていた時に、AVのお誘いがあって、じゃあ話を聞こうか、という流れですね。

 

──じゃあ、入る気満々だったわけですか。

そんなことないですよ。

お誘いはかなり前から受けていたんですけど、ずっとお断りしていたんです。

親友が今の事務所の人と知り合いで、私を紹介してくれってお願いされてたので。

ある日、親友と一緒にいたら、たまたまその人と街で会って、前述したような状態だったので、話を聞いてみようと思ったんです。

 

──それから、実際にやろうと思うまでには、どれくらいの時間が必要でした?

話を聞いた数時間後には「やる」って決めました。

私、結構ビビリで、事務所に行ったら怖い人が出てきてひどいことをされるんじゃないか…とか、漫画とかに描かれているのを本当に信じてたんですよ。

でも、実際は全然違って、とってもクリアな世界だということ、そして頑張った分だけ有名になれてキレイになれるし、物の見方や考え方が変わるよって言われて、なんか魅力的な世界に見えてきたんですよ。

あと、レイプ作品や近親相姦作品は、演出だからっていうのがわかったのも大きかったですね、ずっと信じていたので。

れだったら、私でも頑張れるかもって思って、決めました。

 

──人前でセックスするという抵抗感はなかったんですか?

あまりなかったですね。

みんな嫌々やっているわけじゃないっていうのがわかったんで、その時点で考え方が変わっちゃったんですよ。

なので、そこからすぐに、会社には辞めるっていう話をしました。

 

──じゃあ、希望を胸に飛び込んできたわけですね。

そうですね。

この仕事に命をかけよう、くらいの勢いはありました。

やるんだったらてっぺん目指してやらないと意味ないぞ、って。

生時代、厳しい部活をやっていて、その時の感覚に似てましたね。

全国目指すぞ、みたいな。

何かをやるって決めたら、究極まで極めたいタイプなんですよ、私。

 

──だけど、デビューは企画女優だったんですよね。

はい。

最初、どうやって売り出されるかというのは、知らなかったんですよ。

そもそも、単体とか企画とかいうジャンルがあること自体知らなくて、勢いでデビューした感じでした。

だから、自分が企画女優なんだっていうのがわかったのは、しばらくしてからでした。

 

──すごい意気込みでデビューしたのに、ショックだったんじゃないですか?

作品に名前は出ない、写真に目線が入る、パッケージにも載らないっていうのはツラかったですけど、逆に燃えるものがありました。

それなら這い上がってやるぞ、っていうのが。

なので、今は企画からスタートして良かったと思ってます。もちろん、単体で何本契約っていうのが出来てたら幸せだったと思いますけど、企画女優をやったからこそ学べてこと、わかったことがあったので、それによって心の面で成長できました。

 

──だけど、企画からのし上がるっていうのは、本当に大変だったでしょうね。

そうですね、過去に例がなかったので。

でも、企画のコが上に昇っていくことで、それを見た人がAV以外でも目標を持って続ければ、夢は叶うんだ、という希望を持ってもらえるんじゃないか、そういうお手本になりたいっていう気持ちがあったので、頑張れました。

 

「どんなに小さな仕事でも、それを見た人に何かしらの影響があるし、次の仕事に繋がるので、滅多なことでは断りません」

──企画女優から脱したなって思ったのは、いつくらいからです?

今でも企画の仕事をやってるんで、気分は今でも企画女優です(笑)。

 

──これだけ売れているのに、仕事は選ばないんですか。

この仕事はやりたくない、というのは、NGにしているもの以外はほとんど言いませんね。

小さい仕事でも、それを見てくれた人に何かしらの影響があるし、次の仕事に繋がるっていうのを、今でも実感しているので、できるものは仕事の大きさに関係なく、出ているんですよ。

 

──どこまで行ったら、極めたっていう風になるんですか?

目標ははっきりはないですけど、街を歩いていて、みんなが振り返るくらい有名になれたらっていうのがありますね。

その他にも、細かい夢っていうのはたくさんあります。

コンビニ雑誌の表紙をいっぱい飾りたいとか。

これは前に叶ったんですけど、そういうのをちょっとずつ達成していきたいです。

とんでもない夢もありますよ、大河ドラマに出演したいとか(笑)。

 

──AV以外での活動もされているんですから、将来叶うかも知れませんよ。

そうなるといいですね。

ただ、AV以外の活動をしていっても肩書きは「タレント」ではなく、ずっと「AV女優」でいたいです。

 

──生涯「AV女優」宣言ですね。

まだまだやり残していることがいっぱいあって、その中には実現が難しいものもありますから。

すごい巨乳さんしか出られないメーカーの作品に出演する、とか(笑)。

 

──それは確かに。他にやり遂げたいことはなんですか?

私、1番を取ったことがほとんどないんですよ。

さまざまなことにおいて。

この業界に入って、ピンク映画の最優秀女優賞をいただいたくらいじゃないですかね。

他はだいたい、いいところまでは行くんですけど結局ダメということが多くて。

だから、もっといっぱい1番を取って、ファンの方々にお礼を言いたいんですよ。

 

──ファンのため、ですか。

そうです。

私、この業界に入って初めてファンができたとき、すごく嬉しかったんです。

こんな私でも応援してくれる人がいるんだって。

自分に自信がなく、コンプレックスの塊だった私に、例えば気にしてる大きなお尻とかを「そこが魅力なんだよ」って教えてくれて、元気を与えてくれる存在。
そしてプラス思考になれるきっかけも、ファンの方がいたからなんです。

だから、私が1番を取ることが、みんなへの恩返しになるんじゃないかと思っています。

※このインタビューの2年後、ファンのため1番をとることを目標にしていたひびきちゃんは『DMM.R18アダルトアワード2016』で 最優秀女優賞を受賞し、念願の全AV女優の頂点に立ちました!

 

──今の活躍を見ていたら、その夢は実現できると思いますよ。

実は以前、ある人に「夢は人に話すと叶わないなだよ」って言われて、一時あんまりそういった話をしなくなったことがありました。

今までいろんなところで夢を語ってきたから、叶わないのかなって思っちゃって。

でも、それは違うなって、最近思ったんです。

だって、例えば大河ドラマに出たいっていうことをブログとかに書いたとしたら、もしかしたら大河ドラマの関係者の人が目にして、そこから何かしらの道が開けるかもしれないじゃないですか。

可能性は微々たるものかもしれませんが、それを考えたらやっぱり口に出した方がいいなって思ったんです。

それは仕事も一緒で、だから私はこれからも、どんな小さなお仕事、主役じゃない作品でも何か次の大きな仕事に繋がる可能性があると思ったら断らずやっていこうと思っています。

初出:ソフト・オン・デマンドDVD 2014年10月号 Vol.40の内容を一部加筆修正しています。


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