【連載インタビュー・職業「AV女優」】Vol.8 篠宮ゆり なぜ彼女たちはAV女優を「仕事」に選んだのか。苦悩・葛藤・熱い思いなど彼女たちのAV女優観に迫るディープ・インタビュー!

もう数年前からAV女優は誰でもなれる職業ではなくなった。今、第一線で活躍するAV女優たちはみな、容姿やスタイルの高レベル化はもちろん、AVを仕事として捉え、AV撮影やイベントなどに対するストイックなまでの真面目な姿勢や、日々のSNSでのセルフプロデュースやファンとの交流など、一般職よりもはるかに高いレベルの努力をしている。この連載は、「なぜ彼女たちはAV女優を『仕事』に選んだのか」を軸にプロ意識をもってAVに取り組む女性たちに迫るインタビューです。

仕事が楽しくて仕方がない、と思いながら日々生活をしている人というのは、世の中にどれだけいるものなのか。おそらく、探してもなかなか見つからないはずだ。楽しんでやれる仕事…それに出会えることはどれほど幸せなことか、考えたことがあるだろうか。

2012年に宇宙企画の専属女優としてAVデビューした篠宮ゆりちゃん。148センチと身長も小さければ、おっぱいも可愛らしいCカップちっぱい!J○や甘え上手な妹系からレズ、陵辱系とさまざまなジャンルの作品に出演している人気のロリ系女優さんです。2015年にはセクシーアイドルユニット『マシュマロ3D』に加入。2016年後半からはアイドル活動に専念するため、AV女優業から離れていたため、このまま引退してしまうのでは?!と思われていましたが……2018年に『マシュマロ3D+』を卒業し、AV女優として活動再開!現在はAV出演にライブ、イベントetcと大活躍中の篠宮ゆりちゃんのAV女優感に迫ります!

篠宮ゆりProfile 1993年3月13日生まれ。埼玉県出身。血液型B型。 身長149cm、B83(Cカップ)・W59・H83。 趣味はアニメ、だらけること。  公式ツイッター<@shinomiyayuri

「気持ちがアイドルになってしまって、エロに向かなくなってしまって、このままAVを続けていていいのかな…と」

──篠宮さんって、しばらくAVやってなかったとお聞きしたんですが。

はい。撮影していない期間は、1年半以上ですね。

 

──今回、インタビューしたいと思って調べてみたらそんな感じだったので、ちょっとびっくりしましたよ。

篠宮 結構いろんな人にそう言っていただけるんですけど、嬉しいです。私のことを覚えていてくれて、本当にありがたいなって思います。

 

──どうして休んでたんですか?

私、マシュマロ3D+というアイドルグループで活動してるんですけど、気持ちがアイドルになってしまって、エロに向かなくなってしまって、このままAVを続けていていいのかな…と思ったんです。

それで、徐々に仕事量を減らしていって、1年半くらい前が最後の撮影になった、という感じです。もちろん、それだけではないんですけど、大きな理由ではあります。

 

──なるほど。ちなみにAV業界に飛び込んできたきっかけはなんだったんですか?

篠宮 お金持ちになりたくて、です(笑)。まとまってお金がもらえる仕事って何かなって、ネットで『高収入 アルバイト』で検索したら、夜のお仕事がいっぱい出てきて、その中から選んだ感じです。

 

──他にも水商売とか風俗とか、選択肢はいろいろあったと思いますが?
篠宮 私、結構人見知りなんです。それも、かなりレベルの高い。

美容院へ行って髪を切ってもらってる時、美容師さんが話しかけてきてもそれに応えられなかったり、買い物をしている時にレジで急に動悸が上がってハァハァしちゃったり、そんな感じです(苦笑)。

なので、キャバクラとか風俗は、接客するという部分で私には無理だって除外しちゃいました。

 

──AVも、人前で裸になったりしますが…。

だけど、みんなお仕事で来ていて、お客さんではないじゃないですか。それならイケるかも…って思ったんです。

 

──それで、自分から応募したわけですか。

はい。事務所も検索して、1番最初に出てきた今のところにした感じです。

 

──それまで、AVを見たことは?

ラブホとかで流れているのをちょこっと、そんな程度でした。

「人見知りをこじらせた状態でデビューお披露目のイベントがあって、もう大変でした(笑)」

──人見知りでAVのこともよく知らない…それでよくやろうと思いましたね。

お金を貯めたいっていう思いが強かったのと、パッとやってパッと辞めればいいかって思ったので。

 

──なぜ、そこまでお金を貯めたいと思ってたんですか?

昔から「絶対にお金持ちの人と結婚する! そして、専業主婦になる!!」っていう夢? 野望? みたいなのを持ってたんです。

だけど、大人になってみたら、人と一緒に生活するのがちょっと…というのがわかって、それなら自分でお金を稼いでいい暮らしをしよう、という考えになったんです。

 

──でも、玉の輿&主婦願望ということは、仕事はできたらしたくない派なのでは?

…そうなんですよ(苦笑)。本当は働くよりも、家にいてゲームをしたりアニメを観たりしたいんです。その間には、絶対に越えられない壁があって、それは今も変わらないですね(笑)。

だけど、働かなければお金はもらえない、だから働こうってなったんです。

 

──AV業界に入る前は仕事してなかったんですか?

いえ、一応フリーターをしてました。仕事は、デビュー作を撮るまで続けてましたね。

 

──最初はたしか、どこかの専属でしたよね?

はい。当時は業界の仕組みなんて全然わからなくて、「契約が決まったよ。月に1本撮影があって、あとはイベントが月に2、3回あるから。それ以外は休みだよ」って言われて、「はぇ〜!」ってなったのを覚えてます。勤労意欲のない身としては、すごく魅力的でしたから(笑)。

だけど、そのせいで大変なことになってしまったんですけどね。

 

──大変なこととは?

デビュー作の撮影が6月くらいだったと思うんですけど、それでデビューは10月だったんですよ。

撮影が始まった時には前の仕事を辞めていたので、4ヶ月ほど月に1回撮影があるだけで、あとは全部家に引きこもった生活。それで、人見知りをだいぶこじらせてしまったんですよ(苦笑)。そんな状態で、メーカーさんの周年記念イベントでデビューお披露目があって、もう大変でした。かなり大きな会場でお客さんが多いっていうのもあったんですけど、出演していた女優さんも有名な方ばかりで、そんな中でデビューもしてない人見知りをこじらせまくりのニートが出る…もう大変ですよ。

舞台に出た瞬間、ブワーって泣いてしまって、「もう帰る!」って騒いだりしてしまいました(苦笑)。イベントの話を聞いてはいたんですけど、そこまでのものとは考えてなくて。

 

──接客嫌いにそれは…大変でした。ちなみに、撮影という方の仕事に関しては、最初からうまくできたんですか?

さすがに、最初は人前で裸になることができなくて、メイクルームで泣いてました。だけど、撮っていただいたメーカーさんが、最初はフェラやオナニー、そして1対1のカラミ…みたいな感じで、順々にやっていくような作りにしてくれていて、3Pは4作くらいまでなくて、しかも男優さんや監督さんが「こうやって舐めるといいよ」「こうするといい映りになるよ」というのを教えてくれて、できるとすごく褒めてくれたんです。

それで、だんだんと「頑張ろう」というモチベーションが上がってきたんです。エロのスキル的もそれで上がったし、今思うと本当にありがたいですし、なかったらヤバイというか、今の私はいなかったと思います。

 

──その時に、ここまで長く続けるぞ、みたいに思ったんですか?

篠宮 いえ。専属の契約が終わった時、もう辞めようとは思いました。実際、専属の最後は『卒業』というのがタイトルの中に入ってましたから。実際、最後の作品を撮った後、数ヶ月撮影はお休みしてました。

 

──それなのになぜ、またやろうと?

撮影はお休みしてたんですけど、イベントとか撮影会はやってたんですね。そこでファンの人から「これからどうするの?」とか「これからも頑張って」とか言っていただいたのがきっかけです。

ありがたいじゃないですか、そういうのって。なかなか言ってもらえるものではないですから。それで、需要があるならもう1度やろうかなって、復帰したんです。

それで、復帰するならいろんなメーカーさんに出てみようと思って、キカタンになったんです。

「心も擦り切れちゃったというか。ハードな作品が続いた時期があって…『あれ、仕事ってなんだろう…?』と」

──なるほど。だけど、キカタンになったら月の稼働日数は飛躍的に上がるわけですが、それは大丈夫でした?

頑張って頑張って、月15日以上撮影があるというのを半年くらい続けて、スパッと体調を崩してお休みしました(笑)。

体力的なこともありましたけど、心も擦り切れちゃったというか。ハードな作品が続いた時期があって、ハードなものは非日常的な感じで楽しいなって思ってたんですけど、ある日気持ちが持っていかれちゃったんです。

それで、仕事が終わって家に帰った時、「あれ、仕事ってなんだろう…?」という感じになってしまいました。その時は、道を歩いていて心配されるような感じになってましたね。

 

──大丈夫ではなかったわけですね。でも、また何かが乗り越えさせてくれたわけですよね。

篠宮 それが、マシュマロ3D+、アイドル活動です。その頃に、ちょうどお話をいただいて、結構迷ったんですけどね。

 

──人見知りだから?

それもありますし、私、結構な音痴なんですよ(笑)。自分で歌っていても「ふふふ」って笑いたくなるくらいの。

だけど、ちょうど同じ事務所の阿部乃みくちゃんにも一緒に話が来ていて、みくちゃんがいるなら私もやろうって思ったんです。みくちゃんは、初めて業界で仲良くなった子なんですよ。それまで友達がいなくて(涙)。

 

──そのアイドル活動が、どうプラスになったんですか?

明るいお仕事をしている私を見られるのが嬉しい、みたいことを言ってもらったり、名前を知ってくれる人が増えたりして、気持ちがまた前向きになっていった感じです。

 

──それでどんどん、アイドルにハマって…。

アイドル1本で行こうという感じになりました。

 

──有名になりたい、みたいな願望も芽生えたのでは?

グループを有名にしたいという思いはありましたけど、自分の名前が広く知れ渡ってほしいという願望はなかったですね。

 

──今後もグループを大きくすることが目標ですか?

篠宮 いえ、実は10月でグループを卒業するんです。アイドルはもうやりきったかなと思うので。3年半以上やってきて、私のアイドル心は完全に満たされました。

 

──それじゃあ、次のステージに行くんですか?たとえば、タレントとか。

そんな…、人見知りですから、私(笑)。AV女優として、復帰しようと思ってます。やっぱりスタートはエロですし、もう1回頑張ったら喜んでくれる人がいるかもと思うので。

別の道とかは全然考えていません。ましてや別の仕事とかも全然。勤労意欲はやっぱりないですから(笑)。AVの仕事がしたい、AVだから仕事を頑張れる、という感じですね。

 

──おお! それは嬉しいですね!

いろんな人に、そう言ってもらえるように頑張りたいですね。

休養して心身ともにすごく元気なので、以前よりもいい作品ができそうな気がします、気だけですけど(笑)。どんな風に変わったか、ぜひ見てほしいですね。

 

<SODグループ出演作品>

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