やっぱりあなたも『ギャルが好き!』〜AVにおけるギャル人気の歴史と、現在のギャル文化との関係性!?
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「あなたはギャルが好きですか?」と質問したら……平成と令和では、リアクションがまったく違う話
ギャルのスタートっていつぐらいだと思うと、まぁ2000年ちょい前くらいのアムラー全盛時くらいかなと思います。そこからルーズソックスとかいろいろ出てきて、ガングロとかギャル雑誌がブームになっていく。ギャル男だっていましたし、パラパラはテーマソング的な印象がありますね。
そのくらいのAVおよびエロ系では、ギャルよりもブルセラ系が大人気でした。制服ですね。援助交際なんかも流行ったし。庵野秀明監督の実写映画デビュー作「ラブ&ポップ」とかね。
今やお母さん女優の仲間由紀恵さんが、制服でおじさんとしゃぶしゃぶ食べるシーンありましたね。それがまさに援交の風景だった。まだマークシティすらなくて、空が広かった渋谷は、制服の女の子が溢れていたし、スケベ心だらけのおっさんがウロウロしていました。
その後、渋谷のギャルをモチーフにしたギャル系AVが登場するわけですが、各メーカーで違っていて面白かったですね。ガチ痴女=ギャルをテーマとしていたり、ファッションだけを取り入れて、セクシー女優さんを派手派手なメイクや、日焼け系ドーランを塗って雰囲気を出したり。
その頃、痴女というワードは、おばさん系AVのワードだったのが、ギャルが女性が責める系のプレイを披露します。セクシー女優にも、ガチギャルが参入してきたのですが、本当の初期は、リアルギャルは、SEXが超淡白で痴女というよりも、おっさんをいじめる系になってしまった。
つまり、ギャル=不良というイメージだったわけで、露出多めのファッションだけど、全然SEXすることには興味がないみたいな子が多かったわけです。SEXしたとしても、入れて腰を振られて、相手がゴム出ししたら終わりみたいな感じだった。援交プレイだって、そんな感じだったわけです。
なので、多人数出演ギャルAVで、メイクだけギャルなセクシー女優が混ぜられる。理由は、その女優だけが「ちゃんとエロいSEXするのでちゃんと抜ける」から。パッケージ以上の興奮が得られないなんて事態が多かったです。
そんな黎明期を経て、ギャルに特化したメーカーも登場。さらにセクシー女優に、「エロいSEXがちゃんとできるギャル」が登場したことで、マニアとは違う人気コンテンツになっていきます。
積極的プレイなので、フェラチオなんか大好きで、射精させて大喜びするシーンや、騎乗位して自分からガンガン腰を振って、最後は中出しさせちゃうとか、とにかく「性快楽に貪欲」な存在=ギャルになっていくのです。
ギャル系AVの影響は、風俗から一般女子にも飛び火します。女性が自分から乳首を舐めるとかSEX自体がかなり変化していきます。
令和の今、男の乳首を舐めるからといって、痴女とか言われませんが、その頃は、男に命令されてのプレイではなく、女性側から積極的にするなんて、あり得なかったわけで、男たちは、ギャルを観るだけで勃起しちゃうみたいなノリに変わっていきます。
なので、渋谷にいる全ギャルが、みんなヤリマンに見えるわけです。大久保公園にいる立ちんぼの場合、あの場所だけですよね。トー横だって同じです。そうじゃなくて渋谷という土地にいるギャルは、全員ヤリマンという感じ。
お金払えばヤレるという思い込みだけでなく、ノリがあえば一発ヤラせてくれる的な(笑)。妄想も甚だしいのですが、そのくらいのテンションの街だった。その後、ハロウィンで暴発しますが、もともとパーティーするための街だったのです。
バリエーションが増えたギャルですが、AVにおけるギャルの存在とは、SEXを楽しむ女子像で完成!?
よく「タメ口、生意気」という口調の女子がタレントにもいるようになりましたが、これの元祖こそギャルでした。なので、令和のギャルは意外と丁寧語をしゃべっているし、メイクとかなければ、ちゃんとした女子になっていますね。
いろいろなギャルが登場して、定期的に活躍しているわけですが、AVにおけるギャルのイメージは一択です。積極的プレイをする女子。しかも楽しそうにSEXする女子というパターンですね。
SEXとは、どうしてもマジトーンが中心でした。そうじゃないとリアルに見えないからというのが大きいわけですが、ギャルカルチャーを勝手に妄想した人たちは、「SEXの価値は軽い」と考えています。男性のオナニーくらいの気持ちでSEXしている女性って感じ。そんなの個人で違うのですけれど(笑)、妄想する男子たちからすれば、あの露出度が高いファッションが、性の匂いがプンプンするわけです。
AVに登場するギャルは、痴女のイメージの究極系みたいな感じ。「SEXしたいからセクシー女優になりました」という、セクシー女優インタビューのあるあるみたいな答えこそ、ギャルなわけです。
これは理由がちゃんとあって、コロナ禍よりも前のセクシー女優には、「清純派セクシー女優」なんて枠がありました。これは、「AV以外ではSEXをしていません。だって彼氏もいないし、遊ばないからワンナイトなんて大嫌い」的な。セクシー女優アイドルが定着していた頃でもあり、「会いにいけるセクシー女優」な時代でもあるので、まぁ致し方ないかと。
この頃のセクシー女優は、品行方正を謳っていましたね。リアルは知らんけど。「その分、AVで発散します」とか、「オナニーは……します(恥笑)」とか。なので、一般の感覚の人がセクシー女優に、「撮影以外での最近のSEXを語りましょう」的なトークショーを開催しようとすると、女優が集まらなかったなんてことが多かったのです。ファンならばそうだとしても聞きたくないし。
そういう部分を受け持っていたのがギャル系だったわけです。そして作品としてのギャルもまた人気があった。そして、そういう作品に出演すると、普段はおとなしいキャラの女優さんが、いきなり派手メイクで乱暴な言葉遣いで、積極的SEXをする。M系でありS系である世の男性たちは大喜びというわけです。
責められたいけれど、そういうプレイを命令をして屈辱感を与えたい、なんという二律背反な精神なのだろうとお思いでしょうけれど、これだけ世の中にAVが流通している令和では普通です。というか男子はそんな気持ちがあるからこそ、顔射が大好きなのです。
可愛い女優さんの、ちょっと乱暴な言葉遣いとか、リードしまくりのプレイをワクワクしながら観ている男子にだけメリットがあるわけではない。女優さんにだってメリットはたっぷりあるのです。
それはキャラクターを変化させることで、いろいろなタイプのプレイができるようになるということ。演技を絡めるだけでSEXはかなり興奮度がチェンジします。もちろん設定ノリが嫌いな人もいるのですが、ちゃんとノリノリでやると恥ずかしいどころか、いつもの倍以上感じられて、興奮しちゃうなんて事態になるようです。
ドラマ系AVを「本当にやりたいと思っているSEXじゃないから嫌だ」と考えている人がいたとしたら、この原稿を読んだ以降、考え方を改めましょう。実際には、違うキャラを大真面目にやるほうが人間は楽なはずです。
最近は、映画やドラマで、「俳優が演じているキャラ」ではなくて、「役そのものになりきる演技ができる俳優」が尊重されており、主役でも脇役でも、個性を発揮する役者よりも、台本や演出家の意図を理解できる役者が人気です。
「あの役者はどの役をやっても同じだな」は、昭和や平成中期までは褒め言葉でしたけれど(映画評論なんかでは当時から非難されてはいましたが)、今では悪口。「また同じような役をやっている」だとドラマを観てもらえない。そのくらいに演出側に大きな比重が掛かっているのです。
イメージを固定化されちゃうほうが、早く飽きられてしまうというのが、現在の演技を伴う系のエンタメでしょう。それこそお笑いだってそんな感じ。本当の個性とかよりも、漫才は漫才のネタ内の話だし、バラエティはその中での役割を演じています。
そんな時代ですけれど、AVは、まだまだ個性をメインに販売している傾向が強い。なので、その個性を飽きられないようにするために、いろいろなパターンの女性になって、SEXをするわけです。OLがSEXするだけではダメ。どんなタイプのOLが、SEXになると豹変するのかを望まれています。
なので、ギャルがギャルをそのままやるよりも、キャラクターとしてギャルを作中でするほうが、よりギャルらしくみえてくる。そしてセクシー女優本人も、その女の子になりきることで、いつもとは違うパターンのプレイを堪能できちゃうわけです。
続いては、ギャル系AVを観て、ギャルっぽい(と思われる)奔放なSEXをどのように披露しているのかを確認していきましょう。
こういう感じで、エロいことを女子リードでされたいという願望がぎっちり詰まっております
遊んでいて、知り合いにギャルがいるなんて男は、あまりギャルがいいとは言わないでしょう。出会ったことのない、超エロエロな女に偶然(←ここが肝)出会って、いい感じの雰囲気になりたいという、受動的男子の妄想がきちんと具現化しております。
宮島めいちゃんがまたギャルが似合っているのです。あのスレンダーボディもいそうな雰囲気をアップさせているわけです。金髪めいちゃんに、クラブの中で手コキ発射とか、着衣のままのフェラと立ちハメ。しかもパンツはちゃんと見せてくれるわけで、子どもが思う「エッチなお姉ちゃん」そのままです。
しかもこの作品の良いところは、その金髪ギャルのめいちゃんが、偶然出会ったさえない男の子とエロエロ指導だけでないところがリアルを感じさせてくれます。街のチンピラお兄ちゃん二人と3Pをしちゃったりするわけです。
Wフェラをめいちゃんが「やろうよ」と誘うシーンは、ヤリマン女というだけでなく、SEXが本当に好きなバカ女っぷりが出ていて、本当に最高です。
つまり、筆おろしをしてくれる天使という描写ではないのです。クラブに出没して、気がついた男とエロい遊びをしているだけの女が、天使の立場になっている感じ。簡単にSEXしちゃう女の裏側はこんな感じ的な作品構造は、男の子に同情することもなく、ただめいちゃんのSEXだけを記憶に落としていくのです。
最初は、手コキされるだけで簡単に発射しちゃう男が、たくさんSEXすることによって、上手にクンニすることを覚え、めいちゃんを絶頂に導くほどのピストンができるようになる。やっぱりSEXは、人数よりものべ回数だということを思い出したりするはず。
どんなタイミングでも、逃したくないと男は思っています。結婚していようと、彼女がいようと、その場にパートナーの痕跡がなければ、浮気しちゃう。それは脳じゃなくてち●こで男は動くから。
ちなみにこれだけ自信満々になって、都会に戻ったら、たぶんこの男は、ヤリチンになれると思います。フラれてもOK、ヤルことだけが目的なので、凹凸を埋めないとフラれるとか思いません的な。
知り合い女子のエピソードで、「童貞と付き合って、イケメンにまで仕上げるのだけど、自信を持ってしまい、逃げられてしまう」というのがあったのですが、このAVって、そのエピソード0っぽい。童貞をヤリチンに仕上げるわけだから。
めいちゃんは、終始ニコニコでSEXするのですが、これがヤリマンっぽさが出ていて良い感じ。悲劇的なプレイも似合うのですが、こういう小悪魔も超似合います。SEXが持っている面も裏もちゃんとエロく使い分けできるのは、彼女自身がAVのSEXを堪能している証拠なのかもしれませんね。
キスシーンといい、フェラといい、舌を伸ばすときのエロ顔が最高! そのシーンでエクスタシーを迎えても損することはないどころか、何度も抜きたくなるほど、タフになれる興奮剤のごときめいちゃんの、甘い系ギャルSEXをご堪能ください。
こういう偶然の出会いからSEX前提のお付き合いが始まってほしい……ラノベ風AV
可愛い女の子、もしくはカッコいい男性との偶然の出会い。それが劇的であればあるほど、恋の物語も劇的に盛り上がる……なんていう受動性たっぷりの考えの人たちが増えたからこそ、彼氏彼女で独り身が増加しているわけです。
昨今は、ナンパとかないけれど、マッチングアプリで堅実な出会いがメインになっているのですが、それは「ちゃんと生活ができている人ですら、パートナーに恵まれない」ことが多い証拠です。ということは、持たざる人たちはどうすればいいのとなりますよね。
でもこういう考えって否定することないですよ。昭和を彩った漫画の主人公は、ほとんどが受動的な運命の出会いから物語がスタートします。日本の男子には、「ショッカーに攫われてしまい、改造手術をされて、バッタの力を持った改造人間にされちゃう」(by仮面ライダー)の幻想が刷り込まれていますから。
今作の出会いは「マジ、最悪」という感じ。同じ車両のミニスカギャルの莉子ちゃん。無防備な姿に思わずパンチラ盗み撮りしようとしたら、バレてしまう。警察行きかと思ったら、そのまま家に居座られて、しかもエロいことを強制される。
ちょっと考えたら、天使が向こうから舞い込んだ話なのですが、当事者は常に困惑するわけです。いつハメても怒らないどころか、莉子ちゃんは、そのエロ行為を動画撮影してSNSにアップしちゃう。とても刺激的な時間を送ることになるわけです。
自分の家が、ギャルの稼ぎ場にされておっさんを連れ込まれたりするなど、家の中は無茶苦茶にされてしまうし、自分の思いなどは通じないのですが、その時間はとても楽しいわけですね。後から振り返れば。
超名作で、アニメも大ヒットしたラノベ。主人公はギャルではないけれど、髪の毛のリボンに特徴のある女の子のお話に展開はそっくりです。男女の出会いで、好きなのか嫌いなのかがわかりあっていないストーリーというのは、とても汎用性が高いのですが。
リードをつけて、男を連れ回すなど、とにかく傍若無人な莉子ちゃんに振り回され、ち●こを舐められ、挿入しまくり精液かけまくりという、天国プレイなのですが、Mの男子が泣きながらSEXするパターンっぽさがいい。客観的に視聴することができるので、バカップルのエロ行為を観て楽しむという感じ。
強気なのに、プレイは意外と素直という、男心というか、心のち●こを弄られまくる雰囲気たっぷりな莉子ちゃんのプレイは、本当に可愛いです。こんなエロくて可愛いギャルと会いたいというのが、令和男子の妄想ロマンスなのかもしれません。
そして、莉子ちゃんのギャルメイクが可愛いです。ちなみにですが、ギャルAVと一括りにしがちですが、メーカーによってメイクが全然違います。SOD starさんのギャルメイクは、かなり目元が厚め。なのでタヌキ顔になる感じ。そういう違いを楽しむのもギャルAVの楽しみなところです。
ギャルが見せる奔放なSEXとは、全ての男女が憧れる、「自由気ままなプレイ」です。コンプライアンスだったり、上から目線のクレームだったりと、何かと攻撃する側が有利な時代です。AVは、アダルトな行為や格好などを楽しんでもらうコンテンツなので、本当に簡単にクレームを入れられてしまいます。
尊敬されるようにするというのは、全くもって無理な話であり、無駄に抵抗するのは敵を増やすだけなのですが、どうしても我慢できないことはあるし、好きでこの仕事を選んだ人は、昔よりも本当に増えたと思います。
ギャルを演じているときの、セクシー女優さんは、フリーな気分をたっぷり味わって、多音しんでいるのを感じます。痴女的に責めたり、挿入されたらいきなり女子っぽさをみせて喘いだり。SEXはどうしても男が責めるものと考えがちなのですが、本当は、同等に責めたり責められたりするのが楽しいのです。
そうやって相手を理解して、快楽をお互いに得るのが最高に気持ちいい。そんなSEXを見せつけるギャルたちを堪能しつつ、振り回される気分を味わってください。
記事=麻雅庵(https://twitter.com/an_asaga_otft)