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プロローグ〜現在のセクシー女優を作ったのはユーザー?それともAV?
ニワトリが先かタマゴが先か。どちらが決定的な要因を作っているのかがはっきりしていないものは多いですね。似ているものもそうだし、意外と現在だと似ていないものも、意外や元祖は同じで、どこからか分離していったなんてこと、とても多いです。
しかし、現在のセクシー女優さん、本当に可愛いですよね。いや、昔のAVギャルが可愛くなかったとは申しておりません(汗)。しかしながら、ルックスに関しては、別ものではないかと思ってしまうわけですよ、AV業界を知っている古参には。
しかもみんながみんな、SEXに積極的ときている。もちろん現場の内緒の声で、「○○が駄々をこねた」とか、「当日にNGだしやがった、Aのやつ!」とか聞こえてはくるのですが、そんなのは知った話ではない。作品になったものだけが、「AV」として認知されるわけです。ろくな演出も編集もしていないものは、AVとは認定できません。例えそれが人気があったとしてもです。
そういう視点で観ると、本当にエロいし本当に責めているし、責められているし。感じている顔が、どれほどにブス顔になっても躊躇なく悶えるのが、2022年の標準セクシー女優でしょう。昔は文句あったはず(笑)。
アイドルとセクシー女優のルックスに関して語れば、本当に10年くらい前にAKBGが世間に認知するまで、セクシー女優の方が圧倒的に可愛かったと思います。そこから坂道Gとか、アイドルのローティーンデビューなどがあって、かなり別になりましたけど、今でも卒業とか、文春砲にやられたりすると、「AVが待ってます!」的な書き込みが後を絶たない。別にセクシー女優は、堕ちたアイドルの受け皿ではないのにね。
SEXに対する感覚は、この10年で特に変わってきたと思います。たぶん、アイドルの中にもオナニーに夢中な人、いると思いますよ。電マとか道具がポピュラーになったのと、エロマンガやサンプルAVとか、違法アップロードAVとかを女子もかなり観るようになったし。これは25歳以下にはかなり顕著に出ています。ただし、女優名がわからない人も増えたような気がする。10年前はカリスマセクシー女優がいっぱいいたってことかも。
とりあえず、そんな感じでAVへの抵抗が少なくなっている女子が増えたので、セクシー女優を目指す人が増えたんだと思います。単純にお金のためならば、パパ活をするなり、風俗嬢になる方が、身バレもしないし賢明。しかもアイドル業務でもあるセクシー女優は、イベントなんかがある。イベントをやらないと人気が出ないわけです。
ファンという「見えないエネルギー」だったものは、コロナ禍によって風化するかと思ったら、それどころかパワーアップしました。ただし、「可視化しているアイドル(セクシー女優も含む)」じゃないと応援しないという現象も産みました。ライブハウスを拠点とした地下アイドルが、昔のような復活を遂げるのが難しいというのが証明でしょう。
セクシー女優もまた、ちゃんとイベントをやる(やれる)人と、やらない人では、売れ行きに差が出るようになってしまいました。イベントをやる気があっても、人気が出るきっかけを持たないと、できないというシビアさ。コロナ禍前の、トークやライブなど、あらゆるセクシー女優が出ていたというのにね。とりあえずイベント話は今回のテーマではないので、またどこかで。
セクシー女優とは、作中のみで活躍すれば良いはずの、ある種、幻想的な存在だったのですが、それだけではなくて、リアルな存在としても認識されないといけないという、かなりシビアになっている現状です。みなさん作中の女優たちを観ると、かなり激しくプレイしているのがわかります。
そんな彼女たちを作ったのは、彼女たち自身だったのか。それともAVを観ているうちに、再現ない妄想を抱くようになったAVユーザーたちだったのか。回答を出すのは、双方に立場とかあって、主義主張は混ざり合いにくい。なので、どこまで自分自身がある意味、モンスターとなっていったのかを検証して、AVのマジックを探っていきたいと思います。
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パート1.「責められたい男子を作ったのは間違いなくAV!?」
10年以上前になりますが、痴女というワードが普通のルックスの女子にも採用されるようになっていきました。それまでは、ギャルとかお姉さまとか、観ただけで、『エロい女』というタイプが痴女というカテゴリーに該当していたのです。ちなみにこの頃、ギャルなルックスを持ってしまうと、本人は全然痴女じゃなくても、痴女になってしまったわけです。わかりやすいことこそ、AVとして重要なことだった時代です。
そのため、ギャル系が好きと公言すると、「痴女に責められるのが好きなんだろう」と揶揄されたり(笑)。リアルな話で書くと、当時のギャル系ルックスの子は、「ヤラせてくれるけれど、SEXはやたらと淡白」という感じでした。ディフォルメされたものがAVだったということ。
そういう対極にいたのが、メーカー専属単体系の黒髪美少女たち。今でいうと坂道系……と言いたいのですが、アイドルがK-POPの影響をかなり受けて、黒髪じゃない女子が増えてきたので、カテゴライズするのが難しくなりました。極端に説明してしまうと、「ひと昔前のセクシー女優とアイドル」でわかるかと。グラビア系は水着メインだったので、ちょっと違っていましたね。
そういう黒髪美少女たちに、「ギャルと同じように責めてもらいたいなぁ」と妄想するようになったのが、AVユーザー。その意見を汲んだのか、それとも制作サイドと、勝手にシンクロしたのか。とにかく、黒髪系のロリが最初に痴女化していきました。確かに超あり得ないルックスと、痴女プレイとの合致は、エロマンガやエロゲー的であるし、何よりも、「高い声の可愛らしい子が、SEXになると貪欲」というのに惚れてしまったというわけです。
この頃から、「この女優は、痴女? ロリ?」と分ける際に侃侃諤諤しないといけない女子が登場したのを覚えています。キカタンというワードの出現と同じくらいかと思います。
キタカンと呼ばれる女優は、ロリでもギャルでも、お嬢系でもあり。とにかくメーカーにキャラクター依存していないため、作品によっては、責めたり責められたりと、いろいろな顔をみせてくれました。これがAVユーザーにはドンハマりしたというわけ。その結果、「女子に責められたい男子」が爆誕したのです。
その前に、「草食系男子」なんてワードがありました。今でも続いているこれは、SEXを誘わないとか、彼女に告白しないとか、責められたい男子とは別次元ですので、混同しないようにお願いします。初期の頃は、ここが混ざってしまって、意味が変わってしまっていましたから。
責められたい男子とは、女子とのSEXは積極的にやりたい男子です。それがAVでのオナニーだろうが、風俗だろうが、彼女とのエッチだろうが、自分からは「こうやって」とお願いするばかり。まぁAVは一方通行なので、オナニーをお願いすることはできませんが、求めているものは同じということです。
そして、こうやって欲しいとか、ああやって欲しいとか、いろいろな要求を相手にします。男子たるものリードするのが王道と思っていたら大間違い。リードしてもらうように要求するわけです。こうすることで、自分の理想の黒髪エロ美少女を作っていくわけです。まるで育成型ゲームのような感じ(笑)。しかも従順というよりもちょっとわがままに作ったりするから笑えます。
SEXは対等な立場の男女の営みって幻想は、こうして崩れていったのです。
男子のエロい欲求は、成功することを覚えると止まることを知らなくなります。結果として、女子に、「ああしてあげよう、こうしてあげよう」とする紳士的エロ男子とか、「これ感じる? 大丈夫? 痛くない?」なんて聞いて、逆にウザいとか言われていた男子が消えていきます。
やっているプレイは、女子がリードしているようなプレイなのですが、実際のところは、男子が「こうやって責めて」とおねだりしているプレイですから、痴女プレイと呼称されたとしても、精神的にはまったく逆。男子の精神はその状況とは違って、陵辱系王様な感じ。
さあこういう行為、観たことありませんか? AVユーザーならば、「知らない」とは言わせません。そう、昨今のAVの主流的プレイです。雰囲気は痴女だけど、ルックスは真逆だったりするのは、AVから発信しました。
そしておまけ的に発生したのは、グラドルのDVDだったり、深夜アイドルバラエティ番組だったりで展開する、「主観映像」です。これはもう、誰がどう観てもAVなんですね。しかも「お兄ちゃん」に怒るシチュエーションとか、彼氏の告白に対して、「ば〜か」とか(笑)。どこまで年下に甘える系が好きになってしまったんだというところ。
とにかく、AVの主観映像から構築された世界観は、男子の本流となっていくわけです。今となっては、カッコつける系男子なんて、テレビドラマとか映画の世界にしかいないんじゃないかという感じ。アイドル男子だって、甘える系が主流になりましたしね。
2022年、世界は甘える男子と、それを満たしてくれる女子でできているのです。そういう男子を甘えさせてきたのは、綺麗なお姉さまたちだったのが、若い責めるの大好き系統か、初SEXから痴女プレイをした世代が誕生するのです。
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パート2.「痴女とは違う責める系女子の爆誕のきっかけはAV!?」
責められることの快楽を知ってしまった男子たちは、女子に貢ぐというような、80年代バブル的な享楽を捨て去ってしまいました。ちなみに、「年上、それも父親くらい離れている男子が好き」的な女子を誕生させたのも、実はこの現象の副産物だと思います。女子を優しくリードすることが普通だった元男子(現在おっさん)からすれば、年齢がいくつ離れていようが関係ないわけですから。
しかしそれもまた変わっていくわけです。なぜならば、女子側が責めることの楽しさを知ってしまったからです。もちろん、リードされたい系女子は残っていますが、理想が高くなっているので、庶民にはファンファーレなど鳴らないと覚悟してください。
しかしながら、AVを観るわけでもない女子が、なぜ責める系へと変貌していったか。先ほど書いた、「主観映像」がひとつの鍵を握っています。本来はAVでの発明品のような主観映像は、そのクオリティを上げていき、さらに別媒体にも利用されるようになったというのが前述の説明。そこを観るのは男子だけと思っていませんか?
そう、アイドル志望の女子たちは、アイドルがどのようなことをしているのかをチェックします。その結果、お兄ちゃんをリードする妹とか、ちょっとはすっぱな女子がウケることを知ります。AVを観なくても主観映像がたくさんあったというわけですね。
しかもスマホの普及も大きく影響していきます。スマホとガラケーの最大の違いは、動画メディアの観やすさにあります。そしてYahoo!のようなポータルサイトを見ずに、グーグルからダイレクトで自分のみたいところに飛びます。そしてそのままブックマークする。おおよそ男子からすると、とても雑で見ていられないような使用方法をしたのです。しかしながら、これは現在では、男女問わずに主流となりました。それが証拠にポータルサイトって、あまり活用されてませんよね。
こうやって、エロ動画も観るようになった女子たち。男子のように盲目的に発情するのは少なくて、「可愛い」というワードやアンテナに引っかかった映像が視聴されるようになるわけです。そことエロが合体しちゃったら……「責めるのが大好き」女子を徐々に増やしていく感じ。爆誕というよりも、某ウイルスのように徐々されど着実に増えていった感じです。
女子には女子内の流行があり、なおかつ浸透する際に、独自の速度があります。それがメディアに載る頃には廃れていることが多いです。なので、気がつくと、女子がほとんど痴女っぽいプレイをしていることになってしまう。しかも女子からすると、それが痴女とは思わないということです。ノーマルの基準値がズレてしまったと考えるのが正しいかも。
女子側から責めていく系とは、なにもSEXだけと限りません。告白だってデートだって、女子自身を中心に考えた方が圧倒的に楽しいわけです。女子らしいわがままの裏返しが、責める女子になっていった。なんせ男子が、イケメンから何から、「甘えたい」と思う人が多いわけですから、そっちの方がモテます(断言)。
AVで考えてみましょう。AVには監督がいるしプロデューサーもいます。なので、「今回はどんな魅力で行こうか」と悩み考えます。その女優がどのようなキャラに展開すると売れるのかということ。その中に痴女というのがあるわけですが、エロエロした痴女じゃなくて、メイドのような従順系が、SEXも従順に責めてくれるわけです。
昔ならば、責められることがセクシー女優という感じがあるし、世間は未だにその思想から抜けていません。まぁずっと観ませんからね、AVを。なので20年前くらいで止まっているのが、現在の大人たちと思って構わないでしょう。
可愛いコスチュームと、可愛いセリフを言って、男たちを悩ませる存在。小説や映画になっている「ロリータ」的な発想ですね。男たちは女子に狂わされたいという願望が潜在的にあるのかもしれません。そして女優は、可愛い系だろうがお嬢様系だろうが、ルックスとは関係なしに、「責めるプレイ」を望まれます。そして子どもの頃から、いろいろな動画メディアを観ているので、その演技的SEXを普通にこなしてしまう。それが2022年現在のスタンダードなセクシー女優です。
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セクシー女優はそこまで「責める系」に染まらないかも?
昔は、「こんなことできません!」なんてことがあったかもしれませんが、現在はむしろ、「ある程度、自由にやらせてくれる方が、楽しくて楽ちん」と考えるわけです。リードされる方が楽と思っていた女子は、リードする方が楽となる。もちろん、とてつもなくリードするプレイが上手な男優がいたりするので、セクシー女優はそこまで「責める系」に染まらないかも?
むしろそれを望んでいる男子と、実際に接触している女子たちの方が、痴女っぽいプレイをすることでしょう。普通の女子がセクシー女優を凌駕するプレイをするとは、にわかには信じがたいと思います。女子たちも無意識下にこれをしていたりするのです。これは生存競争の一種とお考えください。
AVはSEXなどを派手にやっているため、世の中に影響を与えている側と考えられています。もしもそれがあったとしたら、40年くらい前かもしれません。フェラチオなど風俗でもピンサロにしかなかった時代に、一般女子に定着させたのはAVですからね。
しかし現在では、AVよりも一般女子の方が、あらゆることが進んでいます。むしろセクシー女優の方が、クリアするべき問題が多すぎて、ふしだらな性生活なんて無理になっているわけです。まさに「セクシー女優こそ、現在もっともクリーンな存在」と考えてもよいと思うくらいですね。
責める女子が一般女子に多いことの証明として、デビューからそういう痴女っぽいプレイが自然にできるというのがありますね。ルックスで判別などできないと思います。乳首を自然に舐めるようになった女子が、セクシー女優となれば、そういうプレイを指示を待たずにしてくれちゃうわけです。まぁそこまででなくとも、数作経験したら、実際に経験したSEXを利用するようになるわけです。
「SEXなど知らないです」というような、処女性が重要視される時代が、AVは定期的にあるのですが、「責められたいけれどたまには、染まっていない女子がAVに染まっていく感じがみたい」というこれまたかなりわがままな男子の思想というか怨念を、AVが影響されてしまうわけですね。
しかしながら、結果としては、同じような痴女的プレイをする女優になっていく。現在のセクシー女優は、本当にレベルも高いし、あらゆる総合力も高い。ひと昔前の、歪なくらいに何もできなかった女優が懐かしい、なんてこという男子がいたりするわけです。まぁ処女が女優になって以降も、そのままであるのは難しいですからね。40年前は、撮影の度に泣いてしまう女優さんがいたのですがね。
責められ好き男子を爆誕させたのはAVでしたが、責める女子を誕生させたのは、どうやらAVではない。しかしながら、責められ好き男子があまりにも多かったために、女子側への影響が出てしまい、女子が気がつき、今のような風潮が完成した。そうやって考えると、やっぱりAVが作ったといっても間違いではないでしょう。
しかし……女子の凄さとは、AVを観なくてもAV以上のプレイをこなしたりするネットワークとか、吸収力の高さですね。たまに女子にAVを見せたがる男子っていますけど、キャーキャー言ってもらう間は良いですが、「こういうのを喜ぶのか」と自分の手を明かしてしまうことになっているのです。
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観るためにあるAVを実践すると!?リアルじゃないけどリアルなプレイとは!?
どう考えてもディフォルメしているAVのSEXですが、他にマニュアルになるものがないため、知らない間に影響されて、そういうプレイをしたくなる。そして実際に成功体験があると、「AVっぽいプレイ最高!」という感じの男子が完成。女子は、「ああいうプレイって最悪」とか言いながらも、どうしても許してしまう。そこまでSEXに貪欲じゃない女子が多い証拠でもあります。
ちょっと前だったら、潮吹きですかね。今だとAVっぽいプレイって何があるかな? 顔射はもはやポピュラーな行為になりつつあるし(嫌がられるのは確実ですが)、中出しはしなくとも、ゴム無しプレイは増えています。その証拠は、一般女子に性病がかなり拡がっているという話でわかりますね。誰がスタートかはわからなくても、複数の相手とのSEXはちゃんとリスクがあるわけです。
AVは、そういう部分を除いたところが映像になっているわけです。冒頭に、「今回の検査でお世話になったクリニックはこちら」なんてCMを、主役であるセクシー女優がやっていたらテンションは確実に落ちるかと。分別ある大人として、「AVはファンタジーです」といっても、どうしても「彼女だけはリアル……」とか妄想するわけです。妄想させるようなコメントもいっぱい出していますからね。ファンタジーが裏をどうやってかくのかがポイントってところでしょう。
しかし……今後は、AVにそういう本編とは違う、潔癖証明の部分を付けないといけなくなる可能性は十分にありますけどね。時代がどのように変わっていくのかは、当事者がその嵐を通り過ぎたところに立たないと無理かもしれないです。
目を背けたくなるけれど、背けてはいけない話は置いておきましょう。時間経過がまだまだ必要なので。AVに戻ります。でも時代状況の事実からは、目をそらしてはいけませんよ。さて「中出し」の快楽に取り憑かれたのは、男子というよりも女子だったのが、性病の蔓延からわかると書きましたが、先ほどの「責める女子」の話とつながっていきます。
自分の好みでも、好きな相手でも良いのですが、その男子が、「ゴム無し中出しがしたい」と言い出したら、そういう女子は抵抗しないでしょうね。まさにAVの中にいる女子のような感じです。よくセクシー女優も、「プレイの良し悪しは抜きにすれば、中出しは気持ちいいです」と答えるようです。精液がドクドクと膣内に発射していくのが、男子を受け止めた感が出て良いようですね。
SEXは単なる快楽処理としての向きもありますが、自身の子孫が生き残るための行為でもあります。それがどこか本能的な部分に出ているのかもしれません。男子側は、AVに出てくる男たちのような、刺激のみで行動することがほとんど。もちろん妊娠すればそれないのことは起こりうるわけですし、ゴム無しで挿入すれば感染するのも当たり前。しかしながら、どうしても我慢できない。ただこれは、AVの影響ではまったくなくて、男という生き物のSEXに対する行動原理に基づいていますね。
簡単にいうと、「勃起したら一番気持ちいいところで射精したい!」。これが男という生き物なわけです。それを無意識に理解して、AVの通りのことをしてしまう男女。しかもどちらも、「AVを熱心に観ていない人たち」というのがあるのです。
AVに影響を受ける人たちとは、AVをあまりちゃんと観ない人たち。だからこそ短絡的な影響を受けてしまいます。AVファンは、中出しとか顔射とかリアルな部分に関しては、「○○ちゃん、頑張っているな」と好意的な態度を見せます。映画ファンが、演出の部分やカメラワーク、脚本などを語るのと同じように、AVファンは、頑張っている女優たちをかなり強く推します。
そのような快楽トランスしてしまって、悶えまくる女子になることに興奮するわけです。そしてそれは、リアルだろうと信じている。この場合は、「超リアル」というか、AVという映像世界の中だけを、観ている間はリアルと信じるということです。
勘違いした状況で、AVを観ている人たちの方が多いのは当たり前ではあります。そこまで一般の男女が、いつまでもAVに夢中というパターンは珍しいからです。しかしながら、今の時代、いつどのタイミングなのかはわかりませんが、AVを観る現象が起こりうるタイミングだらけ。スマホなどのデバイスから出てくる情報は、エロが特に多いですから。その中には、AVもあるわけです。しかも違法アップロードか、メーカーが作ったサイトなのかがわかりづらい。なので、中途半端なAV知識だけが横行するということです。
もしもAVを見習うプレイがあるとすれば、男子側は、あの執拗な愛撫でしょうか。つまり、「カメラに『舐め続けて』と言われたら、ずっと舐め続ける」というプレイ。女子が気持ちよくなるまで、執拗に舐め続けることができるかということ。そして嫌がられないようにするのも大事です。自分本位の愛撫ができる男子なんて珍しいですから。
どうしても、安易な部分のみ観てしまって真似してしまうのは、世の中の性でしょうから仕方がないですけどね。
また女子が観た場合、顔をドロドロにされているとか、騎乗位で腰がピンと伸びているとかの、見た目の話ではなくて、男優がやりやすいように体勢をちゃんとする。カメラが狙っている部分をちゃんと映すことによって、AVは成立していますから、男優がやりやすいように、相手に合わせて動くことが重要なのです。女優もまた相手本位だったりする。
これを感じさせないように、とてつもなくエロく作るのがAVというわけです。それでも10年くらい前までは、股を開かなければならないのに、無意識なのか意識的なのか閉じてしまう女優はたくさんいました。それにリアルを感じている人は、少なかったと思いますね。だって抵抗していることを知って興奮するのは、変態さんだけですから。AVだろうが映画だろうがアニメだろうが、変態さん的な見方もあるので、否定はできませんけどね。
ファンタジーの中に混在しているリアルとは、見た目のリアルさではなくて強調した映像であることは確かです。だからこそAVは面白いし興奮するわけです。もちろん、こういう事情を知らず、普通に興奮する方が良いわけですが、ここまで違法性が高いものが横行してしまっているので、あえての警鐘という感じ。
もっともっと、素直に女優の淫らな姿を楽しむという姿勢を高めると、AVの価値がもっと高まり、訳知り顔の人たちに蹂躙されなくなると思うのです。しかしそれは、ここまで価値というワードを無視してきた側にも問題はあるんですけどね。
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エピローグ〜素直な男女を生んだAVは、自分が生んだチルドレンに破壊されてつつある!?
さて、何でもかんでもAVのせいにされてしまいがちなエロ業界ですが、初期のパワーは凄まじく、現在につながるメディアを構築したのは間違いありません。巨乳とかのワードはもちろん、フェラチオがアブノーマルでなくなるとか、女子への影響はとても大きかったといえるでしょう。
もちろん、初期は、女子が「私、巨乳です」とか、「フェラ大好き」とか言っていたわけではありません。その後、浸透していった結果、それが普通になっていくわけです。もちろんその当時のセクシー女優だって、「フェラチオに抵抗がある」とか言っていたし、モザイクが大きいので、擬似プレイで誤魔化していた女優もたくさんいました。それでも、モザイクがあったとしても、プレイが映像として可視化されたことが大きかったわけです。
そしてノーマルプレイへと転じていくわけですから、AVの影響力はかつては半端なかったでしょう。痴漢プレイも、リアルな環境で撮影していた時代がありますから、そりゃ臨場感は半端じゃない……と思いますが、むしろ環境をちゃんと作っての痴漢プレイの方が、映像で観ると、圧倒的な臨場感と興奮があります。実際に痴漢しちゃって逮捕されて、人生を喪失した人って、思い返すと、そこまで興奮はしていなかったかもしれませんね。焼肉屋は入り口をくぐる時が一番美味しいと同じです。
しかしながら、実行させてしまうほどのパワーがあった事実。それは人々の記憶に残っているわけです。現在、エロ系事件が起こると、全てが「AVのせい」と言われてしまうのは、そのくらいワードとしても影響力としても、パワーがあった証拠。AVが最初にやったなんてパターンのエロプレイ、たくさんありましたから。
2022年現在、そのあたりの影響があって、女子はエロいエロくない関係なく、フェラチオをするし、知識としても知っている(AV黎明期はフェラチオを知らない女子はたくさんいたということ)。だからAVの撮影は順調に進むことができる、共通言語になっているのです。
責められるのが大好きという男子だって、初期の頃は、「普段と違って、逆になろうよ」的な発想。いわゆる倦怠期にならないための、刺激プレイの一種だったのが、そっちがノーマルという男子が激増しているわけです。
女子も男子も、AVを観ていなくとも、AVにエロい部分が侵食されています。そのぐらいに時代を虜にしたパワーが、今になって、「全部AVのせいだ」と言われるようになってしまったのです。子に親が喰われるイメージで間違いないでしょう。もはやAVが無くなったとしても、現状のエロムーブメントがなくなることもない。金儲けする人たちは、AVから離れ、どこか違う部分に棲息しているというわけです。
それでは、これからAVはどのように進んでいけばいいのか。もちろんプレイのレベルは下げたら売れなくなりますから、そのままで良いし、ハードなものはハードになるべきでしょう。ただし、テレビで言えない系のマニアックなもの(スカトロなど)は、AVというワードと分けることを検討した方が良い。それとAVを混ぜないでという感じになるべき。別ではあるけれど、そういう映像もあるよと、棲み分けをするべきだと思います。ただしマニアックなものの倫理部分をきちんと整えてしまうと、何もマニアックでは無くなってしまうのが問題ですが。
AVにとって必要なものとは、「エロく見せる能力」です。それは女優が「私はエロい!」と叫ぶのもありだし、「これはエロいです」とキャッチをつけるメーカーがあって然るべし。むしろそこは、「誰よりもエロい『エロのプロ』です」くらいの勢いが必要ではないでしょうか。
そう、これからのAVとは、「エロのプロ」として、体位にしろ、心理的な部分にしろ、エロ演出にしろ、男女のイチャプレイ、陵辱プレイなどなど、あらゆる部分を表現していくことが大事なんだと思います。AV界に入る女子は、「最高にエロい女です」と、どこにいっても言い切れるくらいの人の方が重要です。「これはお仕事です」では、素人に負けてしまう。覚悟が重要だし、そのくらいにエロい表現ができている新人女優は増えている。そういう意味では、「少数精鋭事業」にならなければならないのかもしれません。
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記事=麻雅庵