Contents
AV女優は「勝負するポジション」を認識しなくてはならない!?
「AV女優がAVでSEXを見せる」と、「アイドルが歌番組で歌を披露する」が同義語とするならば、「AV女優が歌をガチに披露する」と、「アイドルがバラエティ番組でお笑いを披露する」もまた同じ理屈になる気がします。畑違いのことをしているのに、一定以上の成功を求められる意味でも(笑)
アイドルがバラエティ番組でお笑いにチャレンジするのは、1960年代ぐらいにはもうあったわけです。お芝居的なコントをお笑い芸人とやりつつ、幕間で歌を披露するのは、テレビショーならではの醍醐味でした。
AV女優が歌手というのもまた、意外と黎明期からあります。芸名自体が、アイドルの名前のパロディーでもあるし、「AV女優は歌手になるためのステップ」とか、「AV女優は女優になるためのステップ」とか、キーワードすら被りまくりだし。
AV女優とアイドルを同列に比較すると、いろいろ怒られそうですが、見ていくと意外と表裏一体の存在になのがわかりますね。
AV女優は今、まず知られるレベルが必要と言われます。リアルショップでDVDやブルーレイが売れない。サイン会をやらないと動かない。キャンペーンは予想以上の成果を見せることも稀でしょう。まぁ、「毎月AVを買っているのが普通の男子らしい行動」なんて嘘がまかり通っていたことにも問題がありますが(笑)
AV女優とTwitterは、お互いをつなぐトークツールとして絶大な効果を発揮しました。得手不得手はあるしにろ、フォロワーという数字が誰にでも見えるから、AV女優のパブリシティの一環として、相当に有効でした。
しかし、ここ数年は、SNSが飽和状態。結果として、ツールは何を使用しても大丈夫として、AV女優自身が自分で考えたうえで、自分の個性を考えて、ブレずに乗っかるという理屈に則って行動を起こさないと上手くいかない。情勢はさらにハードになっています。
AV女優は、2020年、さらにガチで行かないとダメなのでしょうか。いやすでに、『ミルキーポップジェネレーション』主催ライブに出演してくれている女優さんたちは、「ガチ」を見せてくれています。そのガチとは何なのか。リアルなAV女優の生き方とは何なのか。ミルジェネが開催した10月30日と11月21日の「ミルジェネプレミアムライブ」を紹介しつつ、彼女たちがやっている、「ガチでリアル」な姿を見せていきたいと思います。
セクシー女優が歌を披露するとリアルな姿が透けてみえる
「10月30日開催ミルジェネプレムアムライブVol.12」よりオープニング〜阿部乃みく
本来であれば、渋谷と言わず日本中が「ハロウィンパーティー」と冠して、イベントを開催していた10月30日。初台ドアーズで開催されたセクシー女優だけが出演するライブイベント「ミルジェネプレミアムライブVol.12」は、ステージ上にその気配はまるで無しでした。演出する側(私およびスタッフ)にて、「ハロウィン色はこちらからは出さない」と決めており、「出演メンバーがコスプレしたり、ハロウィン演出をすることには関与しない」という感じ。
群雄割拠しているセクシー女優が歌うイベントで、ファンにはたまらないという現在の状況は素晴らしい限りです。ただし、どうしてもセクシー女優というだけで、バラエティ色が強めになるし、ファンもそのぐらいのゆるさを望んでいる傾向が見受けられます。
好きなセクシー女優がしているから応援する、ライブ後物販で2ショットとおしゃべりをするためにライブハウスに行ってはいるけど、他のライブには行ったことない人は大勢いますから、「ライブは楽しく緊張感ある場所」として、歌うセクシー女優のファンになったのならば体感してもらいたいと思うし、他のライブイベントとの差別化をはかるために、ミルジェネはバラエティ要素を極力無くしています。
ちなみに、ライブに限らず、セクシー女優系のイベントが今1番必要なのは、やはり台本でしょうね。ある無しでの差は猛烈です。お笑いライブに似ているんでしょうね、AV関連は。早く直さないとさらにガラパゴス化しちゃう……大きなお世話なんでしょうけど(笑)
ライブオープニングBGMに、「JUMP」(ヴァン・ヘイレン)を用意する。優秀かつ偉大なる神バンド「ミルジェネプレミアムバンド」に生演奏を披露してもらう。ファン層を見て、「年齢層的に知っているだろう」と思っているチョイスなのですが……洋楽は予想以上に知らないし、盛り上がりにかけるときが多い……絶対に止めないけど(笑)
スターターを務めてくれたのは、プロデューサーあん様的が、ミルジェネ以外も含めて、全幅の信頼を置いている阿部乃みくちゃん。「AV女優とは思えない」というレベルに現在もっとも近いのは彼女でしょう。運動神経とリズム感と歌の力は比例することを証明するのは彼女の存在です。
【God knows…/涼宮ハルヒ=平野綾】
懐かしいけれど、新しいハルヒソングの雷鳴が轟きました。これぞ現在のセクシー女優界での歌手では、絶品かつハイレベルです。
スターターの持つ意味とは、ライブ全体の最初から最後まで影響を及ぼします。その瞬間に盛り上がらないと、散発的な盛り上がりしか起こらない。「山椒は小粒でもぴりりと辛い」が具現化した存在、阿部乃みくちゃんにスタートから刺激されて、ライブが爆発しました。
レジェンド女優の最高かつ絶妙なボーカル力〜琥珀うた
ミルジェネ初期を支えていた琥珀うたさん。CDを出してライブを開催すれど、「そこにリアルはあるのか」と聞かれたら、「彼女と並木優さんがリアルである」と答えていました、当時。
ロックなんてカラオケきっかけで好きになるもんじゃない。「聴いて刺激されてなんぼ」のジャンル。そして聴いているうちに、アーティストの癖も含めて丸々自分のものになり、歌いたい衝動や演奏したい衝動に駆られるのがロックってもんです。
それを体現していたのが、琥珀うたさんでした。元AV女優として活動を再開した彼女が、ミルジェネに戻ってくるのは当たり前のこと。ところが本人的には、やはり時間は過ぎているわけで、「バンドメンバーや出演者の様変わり」で浦島太郎状態でした。しかし歌声は、そんなブランクをまったく感じさせない強烈レベルのパフォーマンス。琥珀うたの歌力(うたぢから)が圧巻でした。再びステージで会いたい思いが炸裂してほしいです。
昔のファンへのアピールがもっと必要なのか、それとも新しいファンへのメッセージを作ったほうが良いのか。うたちゃんが引退しているからこそわかるのが、「AV女優としての岐路に立ったらどうするか」。道はたくさんあるけれど、未来はまったく別物になりますから。そこであがく彼女は、ガチにリアルでロックです。
琥珀うた楽曲
【夢見る少女じゃいられない/相川七瀬】
【Diamonds/プリンセス・プリンセス】
【罪と罰/椎名林檎】
【Song for me/琥珀うた】
新しい血の導入とはイベントが生きている証拠〜二宮ひかり
ライブの場合、同じ出演メンバーで繰り返すほうが、絶対に固定客を呼べるようになります。安心な人気と動員力を誇る女優さんならば取り合いになるのは必然の結果。ライブイベントが増えて、ファンの人たちが楽しめる機会が増えているのは、ライブイベントの主催者のひとりとして嬉しい限りです。
ここからの各イベントの勝負どころになるのは企画力。ライブからバラエティ色を下げようとしているミルジェネPは、かなり不利な選択をあえてしていることは間違いないです(笑)ステージ上にある種の緊張感が欲しいですから致し方ない。
新しい血の導入は必須要項。ライブ初とか、「歌ってみたいけれど……」というセクシー女優さんを、今年も開拓してきました。
この日、初登場した二宮ひかりちゃん。アタッカーズ専属でお芝居にも定評ある可愛い系の女子ですが、歌がバッチリ。
「実は学生のときに、軽音部に入っていてギターをやっていた」過去を、リハーサルで教えてくれまして、ギタリストのソロを、リハだけでなく本番中も、ジーッと観ている姿が印象的でしたが、ライブに来られた方々は気付きました?音楽が好きな証拠ですね。
「歌うことが好き」という子より、「聴くことが好き」のほうが、圧倒的に上手くなります。何度も聴いていると、自然に鼻歌とかで歌いたくなりますし、そこまで覚えていればバッチリ。楽しそうにダンスをして、楽しそうにステージで歌いまくる姿が可愛らしかったひかりちゃん。
楽曲的にも、今までのミルジェネプレミアムライブで聴いたことのある歌から、初めて登場した歌など、選曲も個性たっぷり。歌うほど上手になりそうなひかりちゃんのパフォーマンス、また観たい人は多いはずです。どこかで再び登場するはずの存在ですね
二宮ひかり楽曲
【約束の絆/妖夢討伐隊】
【星間飛行/ランカ・リー=中島愛】
【魂のルフラン/高橋洋子】
【サイレントマジョリティー/欅坂46】
アーティスト活動らしい楽曲群を歌うライブパフォーマー〜戸田真琴
「ライブとは有機体である」というのは、実際のステージを観ているとよく分かります。ファンが集まって声援を一生懸命に送ってくれるライブで、1番感動するシーンとは、「ファンではない人もいる、ステージから見えるすべての人間を巻き込んで、自分に視線を釘付けにする」ことです。これを実感した瞬間には、鳥肌が立ちまくりです。
例え、ファンだったとしても、初めて生で見にいく機会に、大騒ぎするファンを見て、引いてしまって前にいけなくなる人だっているはず。そこの壁をいかに乗り越えさせるかが、アーティストのリアルな愛です。
いわゆる「誰でも聴いたことのあるJ-POP」を選ぶことなく、「私が歌いたい伝えたい歌を、歌う姿勢」に貫かれている選曲とステージングをするのが、まこりんこと戸田真琴ちゃんのステージでしょう。
彼女の趣味嗜好を事前に知っていれば、予習できる人はいるでしょうけど、そうでなければオリジナル楽曲を聴いているのと同じです。リアルなアーティストですら、初めて新曲をかけるとなると、緊張しまくるし、反応が気になったりするのですが、彼女からそういう雰囲気は感じることは、最初から無かったです。ある意味、才能でしょう。
ふわ〜っとしたテンションと、ふわ〜っとした喋り方。それなのに、どこか凛々しい立ち振る舞いという、「個性」の意味を実感させてくれて体現する。これがまこりんのステージなのです。翻弄するようにカッコよく可愛く決めてくれるステージングでした。
ステージラスト、スッと下がりながらロングスカートの端を持ちおじきをするまこりん。女子らしさとカッコよさがたっぷり詰まったステージが終わった瞬間、関係者席にいた音楽業界ベテランの人が、自然にブラボー拍手をしていました。
映画、執筆など多方面にキャラクターを展開させて、唯一無二の存在なAV女優であるまこりんは、歌の世界でも確立させていくことでしょう。会場に緊張感とポップを振りまいた戸田真琴ちゃんのステージでした。
戸田真琴楽曲
【Funny Bunny/the pillows】
【呪いは水色/大森靖子】
【ラビュー・ラビュー/ポルノグラフィティ】
【私生活/東京事変】
世界観を構築してライブを作り上げるポテンシャルの高さ〜阿部乃みく
「トリを務める」という言葉は、「その日全部の上がりを自分で持っていく(取り)」だそうで、そこから自分の前座の出演者への配分が出る。トリが弱いと集客が弱いと言われるのは、「取り分が減る」ので重要ポジションで、落語とか、歌だと紅白などに名残りがありますね。ただ年功序列を指しているように勘違いしていると思いますけど。
AVでのキャリアを歌の世界に持ち込まれても困るので、年功序列という言葉は、セクシーアイドルには現在だと存在していないと考えています。パフォーマンス、歌唱力、ダンスだったりMCだったりと、一般的にチェックできそうな部分だと、上手下手はありますが、飛び抜けた人はほぼ皆無です。
一定以上のパフォーマンス力、歌唱表現力を、どんなライブでも見せて聴かせてくれる、「アーティスト」と呼んでも大丈夫なのは、阿部乃みくちゃんがトップに存在しています。
2019年において私がプロデューサーとして関わったライブで、彼女にラストをお願いしたライブは、この回を入れて3回です。アンコールの存在しないミルジェネだからこそ、スタートとラストは、絶対に緊張感を伴ってもらいたい願望があるのですが、それを説明せずともバチっと決めてくれるのが阿部乃ちゃんなのです。
歌の上手さは抽象的です。本当はある種の基準はありますが、聴く側が専門的に感じなければ千差万別。カラオケだと、その人のイメージ通りの歌をイメージ通りに聴かせてくれたら上手いと感じるでしょ? そういう意味ではなくて、阿部乃ちゃんはステージ上でガチでリアルな歌世界を作り出しています。
個性は抜群で、披露する楽曲は、構成にしろ曲順にしろ物語を感じさせます。基本的にはアーティストに任せているのですが、楽曲を確認してからリハーサルで「こうしたらどう?」みたいに提案することもありますが、彼女が決めたことには、まるで疑問の余地なしでした。頭からお尻まで、ちゃんとライブに余韻に浸れる世界を見せてくれます。
阿部乃ちゃんの歌を、生で聴いたことが2019年になかった人は、ぜひ聴く機会に聴いてもらいたいと思います。カッコいいですから。聴かせてくれますから。そして感動的ですから!
オリジナル楽曲はどんどんと深みを増していくし、カバー楽曲についても、選曲にリアリティーが溢れている。自己アイデンティをファンにぶつけていく世界の構築。阿部乃みくが歌うことの意味と内容を感じさせてくれるようなステージングは、先輩後輩の抜きにしても、「観てもらいたいアーティスト」です。
ミルジェネ発売されている彼女のオリジナル楽曲はCD発売のみならず、配信サイトにアップされているタイトルがあります。そちらを聴いて、彼女がどのような世界を作っているのかを確認してほしいです。「説得力」とは、現在のセクシーアイドルの中で1番持っている「アーティスト」です。
阿部乃みく楽曲
【細胞ぜんぶが君に恋している/阿部乃みく】
【僕までの物語/阿部乃みく】
【空色デイズ/中川翔子】
【YA・O・YO・RO・ZU!/阿部乃みく】
どこまで洋楽的ライブ世界に迫るかが裏テーマ!?
「11月21日開催ミルジェネプレミアムライブVol.13」
洋楽的ライブと言われても、フジロックとかサマソニとかに定期的に通っていたり、クラシックロックが大好きで、来日すれば必ず行く人などでないと、ピンとくることはないでしょう。とにかく貪欲にライブを楽しもうとするファンと、ロックだろうがポップスだろうがとにかく徹底的に盛り上げるし、感動させるし、「ガチでリアル」な欧米のエンタメ世界です。
最近は、日本のアイドルやアーティストたちも、存分に研究してそんな感じの世界があります。「アイドルは口パクだからダメ」とか、「カラオケだからダメ」とかいう前に、計り知れないほどの決め事と段取りが集約されたライブになっています。そろそろそういう「ガチでリアル」なステージを見直したほうが良いですね。なので、もっと聴いたほうがいいですよ、セクシー女優ファンのみなさんもそうだし、歌いたいセクシー女優さんにも言えます。
スタート楽曲は、勢いをつける不良ロック(笑)ガンズです。思わずサビで歌いたくなった人が出てくれると本当の成功なのですが、まだまだその域までは達していないようです。Overtureをどうするかは、ライブの意味を作る上でとても大事です。揶揄しているように思ったら申し訳ないのですが、「はい。どうも!」でスタートしたらライブじゃないです(笑)
【Welcome To Jungle/ガンズアンドローゼス】
この回は、最初に出演アーティストを4人連続で見せるプラグラムに変更しました。久しぶり登場の沖田杏梨さんが、オリジナル英語歌詞の【Wild Buffalo/沖田杏梨】を披露すると、ステージに走る緊張感とアーティスティックな世界観がファンを震えさせます。
90年代小室サウンドを構築し、その後のJ-POPを作った王道ソング【愛しさとせつなさと心強さと/篠原涼子】で、場内に統一した空気感を作り上げた希島あいりさん。彼女らしい「みんなの声援を受けて盛り上がる」往年のアイドルに勝るとも劣らない雰囲気が最高です。
アーティストネーム「AMATSUKA」として、ライブに登場する天使もえちゃんは、【ふわふわ時間/放課後ティータイム】で、可愛らしい世界感と、ノリで場内のファンおよび他の出演者のファンを牽引しました。彼女こそ、「聴かせること」と「盛り上がること」を、ファンと一体となってステージを作る人。緊張感のなかに漂う楽しさが抜群でした。
そして4人目は、枢木あおいちゃん。彼女については、すごい事実があるので、書き記すのですが、初登場から毎回ライブ動員をアップしているのが、枢木ちゃんです。「爪痕を残す」とか簡単に言いますけど、増えるということは、彼女が何を歌いたいか、何を見せたいかという、「ライブの枢木あおい」を指示するファンが増えている証拠です。得意のLiSAから【シルシ/LiSA】というバラードにチャレンジした枢木ちゃん。緊張しつつも歌い上げる能力を脳に刻み込んでくれました。
歌を聴かせるライブ!そして希島あいりとの初共演!〜枢木あおい
バンドメンバーのソロを挟みつつ、次のアーティストへと橋渡しする演出を今回とりました。キーボードソロからつながる楽曲がスタートするところで登場する枢木あおいちゃん。ファンはうっとりとする官能的な時間を観れたはず。
枢木ちゃんの歌は、とても官能的と言ってよいと思います。声質も甘い感じなのに、ビターな部分も感じさせてくれる。エネルギッシュで圧倒的パワーをステージ上から放出します。
そんな彼女があえて、「バラード曲で歌います」と選んだ今回の楽曲。ノリだけでステージをぶっ飛ばし続ける域を卒業し、さらなる厚みを感じさせる世界を構築してくれています。
そして今回、希島あいりちゃんとふたりで話し合って、「お互いのステージで1曲ずつふたりで歌おう」ということを決めてくれました。リハーサルから自主練を経て、確認試合っている姿は、アーティスト領域へと入りつつあることを感じさせてくれます。Pとして、「ハモらないならば、やらないでください」とお達しを出しましたので、かなり苦戦しつつも懸命にハモってました。
「Scarlet」というきじーの楽曲は予想以上にハモりパートが難しく、音源から聞きとりづらいのですが、ある一定のレベルは頑張ってくれました。まだ次を望みたいです。
最後は、もはや「枢木ちゃんのオリジナル」と言っても過言ではない「Rising Hope」。これぞ低いところから高いところへと駆け上がる、最近のアニソンシンガーの典型的な楽曲であり、上手じゃないと歌えないし、楽曲のメロディとリズムを理解していないと歌えないLiSAの楽曲を、バンドと一体となり自分の歌にしています。次なるステージがどのような彩りを放ってくれるのか、期待すべき枢木あおいちゃんです。
枢木あおい楽曲
【「ねぇ。」/ナノウfeat.初音ミク】
【Scarlet/希島あいり】 performance feat.希島あいり
【Rising Hope/LiSA】
ワールドワイドとはこういうパフォーマンスを指す〜沖田杏梨
AV女優引退後、いろいろなアーティスト活動のひとつとしてライブを開催している杏梨さんですが、歌のスタートはミルジェネです。オリジナルCDを出して、ライブに出演し、ワンマンライブを重ねている杏梨さん。UKネイティブイングリッシュがさらに引き立つ、英国人気ロックバンドの楽曲をトップに用意してくれました。
ドラムソロからそのまま、かの有名な「ドンドンパン!」のドラムフレーズ。そしてフレディよろしく登場する杏梨さん。引き連れているのは、今回出演する3人です。そうQUEENは分厚いコーラスが必要です。お客さんが歌うのは、本家ステージでは定番ですが、ミルジェネでは初。だからこそ出演者全員でコーラスしましょうとなり実現しました。
「We Will Rock You」から「Don’t Stop Me Now」へと続く黄金メドレー。QUEENファンだったらもう涙が出ちゃうかもしれない。この日は、QUEEN以外にも、会場BGMにTHE CRASHで、英国テイストを盛り上げた甲斐がありました。わからない人も多かったでしょうけど(笑)Pにしかわからないかもしれないお遊びを散りばめるのもまたライブは大事だと思ってますから。
アジアで人気抜群のONE OK ROCKから、CMで聴いたことがあるメジャー楽曲。そこから自身のオリジナル「GORILLA」へとつながっていくパフォーマンス。ロックの持つダークな雰囲気が存分に匂ってくる。妖しいし美しいし、情熱的だし。全体の照明トーンもダークなイメージになって、洋楽的なステージングに溢れていました。
英語を歌うから洋楽という意味ではなくて、ロックとはただ明るく騒ぐだけではない。何かを伝えるメッセージを隠し持つ、音楽が最大限に発揮できる武器です。容赦なく降り注ぐ沖田杏梨テイストを浴びたファンには、ぜひとも、ピアノと歌だけで構築するライブ「美女と野獣」での杏梨さんを観てもらいたい。2020年も数多くのステージが開催されることでしょう。AV女優引退後にも、「ガチでリアル」を放射する太陽のような杏梨さんです。
沖田杏梨楽曲
【We Will Rock You〜Don’t Stop Me Now/QUEEN】
【Change/ONE OK ROCK】
【GORILLA(ゆうたむver.)/沖田杏梨】
内側へと向かう自己世界が根が拡がりつつも輝く魅力〜希島あいり
希島あいりちゃんこときじーは、歌詞の世界観を含めても、「精神的内側へと拡がっていく世界」を構築するアーティストです。パッと聴いただけでは、きじーへの同情を感じるくらいだと思います。ところが、聴き続けているうちに、シンパシーを感じ支えるようになっていき、「この世界を、希望に満ちた世界を守りたい」と男女ともに思う。だからファンは、「きじーの子どもたち」です。ペルソナを外し、トラウマを埋めていく作業を、ライブからどちらも行っている世界です。
枢木ちゃんとの共演パート2は、「ライオン」でした。歌では、ちょっとだけ踏ん張り切れていない部分がありましたけど、世界観を伝える意味ではふたりは抜群のパフォーマンスを見せてくれたと思います。MCでイチャイチャしていた部分も、ファンには楽しく見えたことでしょう。改善の余地ありありですけど(笑)
表層の部分でしかモノを他人は見てくれない事実を抱え、自己矛盾と自己意識の狭間に入ったまま、希島あいりという存在は進んでいきます。もっともっと、聴かせる世界が拡がれば、Zepp Tokyoくらいの規模だったら、今にも熱狂する、「ガチでリアルな世界」を隅々まで見せてくれる可能性を持っているアーティストだと思います。
ただし、ファンとともにさらに剥がしづらいペルソナ(表層の意識)を取らないといけないでしょう。きじーは、進化というよりも、前進し続けるアーティストです。それが希島あいりなのです。2ndアルバム「#AiriAddict」(全14曲収録)が、来年3月に発売決定しています。さらに深い内面をえぐり出してもらいたいのです。
希島あいり楽曲
【希望の旋律/希島あいり】
【ライオン/May’n&中島愛】performance feat.枢木あおい
【Desire/希島あいり】
ファンと一体感を作り飛び跳ねるセクシーアイドルライブの寵児〜AMATSUKA
AMATSUKAと名乗り、セクシー女優としての活動と一線を画す方向で、真摯にライブを続ける天使もえちゃん。彼女のパフォーマンスは、ファンとともに楽しく騒ぎ、みんなで盛り上がることを楽しむことが大前提に作られています。ペンライトを振って、歌える歌は一緒になって歌い、懸命にコールし続ける。彼女自身も、ファンが知っている楽曲を交えつつ、聴いてもらう歌はじっくりと聴かせる。押し引きが素晴らしい限り。
選曲する際にも、どこをどうやれば盛り上がるかが、セトリから伝わってくるAMATSUKAのパフォーマンス。出演順や楽曲の順番などを考えるPサイドからも、そのことを理解していることが伝わります。ライブとはただひたすら盛り上がればいいわけではない。ファンのことを考えています。ペンライトを振り、オタ芸を続けるアイドルオタクほどガチガチな人ばかりではないので、そこは緩急自在です。
祭りが世の中から激減していく一方、日本人は、ハロウィンやワールドカップ系スポーツ、カウントダウンの場と化してしまった大晦日など、祭りを欲しているのは、日々のニュースを見ればご理解できることでしょう。
その一部がライブであるとすれば、ファンたちはライブハウスの扉を開くとき、非日常へと切り替える場所となっている。そしてステージには名前のごとき「天使」が降臨し、非日常を楽しむ世界を構築している、「ガチでリアル」なライブを作るハイレベルなセクシー女優なのです。
AMATSUKA楽曲
【君じゃなきゃダメみたい/オーイシマサヨシ】
【バンザイ ~好きでよかった~/ウルフルズ】
【innocent Angel/AMATSUKA】
まとめ〜2020年、セクシー女優たちにはさらにガチでリアルな勝負の年なのです!
2019年のミルジェネプレミアムライブを、5月から担当するようになり、全7回のライブを開催させてもらいました。バンドとの一体感や、アーティスト意識の改革など、ファンへの視線以上にステージ上を注視して行ってきました。ありがとうございました。
2020年は、ファンとの間の緊張感と刺激と楽しさを、倍増させるべく、アーティストの良い部分を伸ばすことや、プログラムなどを考えていき、ライブスケールをアップさせるべく奮闘していきたいと思います。
すでに来年のミルジェネプレミアムライブVol.14は、1月31日開催が発表されチケット発売はスタートしております。
◆チケット購入はコチラから
出演者は、希島あいりちゃん、篠宮ゆりちゃん。そして初登場のゆーりまんこと、深田結梨ちゃんの3名です。きじーとしのみーには、全6曲を披露してもらうライブは、バトル的な要素を感じる人もいるでしょうし、対極的な存在を楽しむ人もいることでしょう。どれだけステージ側が考えようとも、ライブ空間はファンの自由な場所です。ぜひ足を運んでいただき、レベルアップしようとするセクシー女優たちのもがく姿を一緒になってもがいてもらいたいです。
AV女優が、AVじゃない世界において、どれだけの「ガチでリアル」を見せるかが、2020年の鍵。そのひとつがライブです。プロデュースしているミルジェネにおいて、出演してくれる女の子たちが、さらに進化する姿を披露する場所と確信しています。そして、もっともっと女の子たちが高みに上がってもらいたい。それが2020年への願いです。