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セクシー女優が自分の世界をAVじゃないことでも確立する時代へ〜ライブ「月で逢いましょう」青空ひかり&本庄鈴が歌う素晴らしき世界線

エピローグ〜セクシー女優とはAVだけのために存在する人ではないのかもしれない!?

 

コロナ禍も第5波が急激に感染者数を減らしていく流れで、緊急事態宣言解除とともに、エンタメ業界もたくさんのライブが開催されるようになっています。しかしながら現在のメインは、「動員1万人以上が余裕なメジャーアーティスト」だけに限られているようです。またクラシックとか舞台演劇とか、「着座観劇」がノーマルなジャンルは、いち早く立ち直りの兆しを見せ、年末から2022年初頭にかけてたくさんのコンサートが発表されています。

 

しかしながら、コロナ禍前に盛り上がっていたのは、東京に多数存在するライブハウスを使ったコンサート。ドーム級のライブをするアイドルを選ぶか、ライブハウスでの熱狂的な100人を選ぶのかは、アイドルたちの立場にもよりますが、観客の熱狂に関していえば、どちらも同じぐらいの盛り上がりでした。かたやライブ開催が発表されても世間的な非難は聞こえてこない。こなたライブハウスで活動するアイドルは、密接し盛り上がる熱狂を求めているわけで、それが行われてしまうとクラスターを起こしていなくても問題になってしまう。

 

欧米との新型コロナウイルスに関する対応の差があり、ニュース映像などで入ってくるのは、観客席で盛り上がり、マスクをしていない観客たち。たぶん、日本はああいうものを求めているのは、エンタメ好きな一部マニアなので、現段階では望む人は少ないと思います。大型フェスがあっても、席を用意されているライブを良しとするでしょう。急激に総立ち満員、大歓声のライブに行きたいと思う人はいないと思います。

 

人数制限があるとはいえ、大きな会場で行われるライブと、ライブハウス規模のライブの違いは、動員力の有無でありそこに集まるお金の違いが大きいわけです。そして地下アイドルと同じ規模でのライブと動員によって、「生で会える喜び」に満ち溢れたファンが集まっていたセクシー女優のライブ。当時のファンは、彼女たちが歌っていることへの喜びで構成されていたような気がします。

 

しかしその間に、徐々にパフォーマンス力を上げていくセクシー女優たち。本人が「歌が好き」という事実があったとしても、カラオケなどで褒められたとしても、歌に関するパフォーマンスは、「その歌を歌う説得力」がなければ伝わりません。それを手にする寸前でコロナ禍が起こり、こぼれてしまったように思います。プロだって客前でのパフォーマンスをしないと演出的な輝き鈍くなる人がほとんど。ならばセクシー女優にそこを求めるのは酷というものかもしれません。しかしそうじゃないかも?

 

ライブ活動はしていなくても、セクシー女優たちは、コロナ禍のなかでも、細かく検査を繰り返しながらAV撮影を続けることで活動を続けてきました。AVとライブがどこでリンクするのかという質問があるかと思いますが、どちらも「スタートしたらノンストップで続けなければならない」という制限があります。通常の女優はもっと細かくカット割があり、ノンストップで撮られた映像というのは、むしろマニアック。彼女たちのほうが連続するライブには向いてないような気がしますね。

 

とはいえ、「歌が好き」ということで、テレビなどでライブパフォーマンスを披露したり、歌手デビューする女優も増えてきています。これとリンクするように、カバーソングの人気がさらにアップしています。ならば、ライブパフォーマンスに向いているセクシー女優がやらない手はないのです。

 

昔ならば、「歌ってみた」などによって、YouTubeにアップし収益を得る方法によって、「私、歌が好きです!」という主張をすることが可能だったのですが、YouTubeの著作権規定が著作者への還元に変わり、カバーではあまり収益化できなくなってしまいました。

 

セクシー女優という職業は、「プロ」です。世間やらなんやらが、「誰にでもできる」とかいっていますが、大昔のAVならばそうでしょう。しかし現在は、誰にでもできないプロフェッショナルな職業として、セクシー女優は確立しています。

 

そんなシビアな状況に晒されているわけですから、ライブパフォーマンスをちゃんと見せることができるセクシー女優が出てきても不思議ではない。さらに上のレベルとして印象に残るライブを披露してくれる女優も出てきているのです。そのエネルギーになっているのが、「実際にセクシー女優に会いたい」という情熱を持ったファンがいることを知っていたのが大きいと思います。

 

ファンイベントやらサイン会やら、週に一度は会える機会があったくらいのコロナ禍前。それが無くなりファンは離れていくだろうと思われていたのですが、AVだけで我慢できないファンの熱量は、制限がいろいろあるなかでも冷めることなく存在していたのです。もちろん、昔のように、他府県や海外から、東京へやってくることはまだまだ制限があります。だからこそSNSが前よりも盛り上がりを見せており、会える日を望んでいる。

 

AVの中で、妄想の世界に存在しているセクシー女優。より過剰なエロさを求められている時代です。そしてさらには、自分の世界観を伝え、より人間らしさを必要とされる時代でもあります。ライブパフォーマンスとは、「セクシー女優自身が、自分の力で自分自身を伝えられるまたとないチャンス」です。

 

エロいということで盛り上がるだけだと、女優は見せるパターンを一周すると急激に売り上げが落ちるようです。飽きられるのはオナニーに使うグッズなだけに仕方がない話。不倫だって「飽きてしまった関係」が生み出しているわけですから、商品だったらなおさら。人気者であっても、落ちていく現実を目の当たりにするほど、数字はシビアなのです。

 

セクシー女優が求められていることは、エロいだけで止まらない時代。彼女たちは、セクシー女優であり続ける限り、シビアな世界で戦い続け、笑顔を振りまき続けなければなりません。ファンもまた、AVをちゃんと見続け、推しメンセクシー女優の活動に声援を送らなければなりません。フッと消えてしまう可能性があるからです。

 

消えてしまってからでは戻ることはない。復活してきてもたぶん違うものになっているはず。そのぐらいシビアなセクシー女優というプロたち。彼女たちが行っている「AVじゃない活動」のひとつとしての歌手活動。

 

今回ご紹介するのは、SODstarとして活動している青空ひかりちゃんと、本庄鈴ちゃん。ふたりがライブで披露してくれたのは、AVの中で見せている彼女たちとは違うエロスを感じさせてくれる、圧倒的なライブパフォーマンスでした。

美しき声が紡ぐひかりが輝く世界線〜2021年10月26日「月で逢いましょう#25」青空ひかりパフォーマンス

 

青空ひかりちゃんに対する印象って、その人が何を見ているかがわかりますね。「セクシー度の高いロリ体系。そして乱れまくる美人」というのは、AVを見ている人でしょうか。そこに、「やたらと明るくてひょうきんすぎる美人」となってきた場合は、彼女をぴかキンと愛称で呼ぶファンの人でしょう。

 

この2つともまた違う個性を発揮しているのがライブパフォーマンスです。前回のライブで初ソロを経験したひかりちゃんですが、強烈な歌の上手さを発揮してファンを驚かせました。ボディからのイメージとは違う艶のある声は、低音から高音域までをカバーし、音程も抜群。

スッと歌い出し部分での、吐き出される声のせつなさは、絶品なのです。バラードでもテンポアップされた歌でも、澄んだ声が会場と配信に広がっていくと、なんともいえない心地よい世界に包まれる。そんな感じなのです。

 

実際にしゃべっている声は、見た目の印象から高そうに思っていると人が多いかと思いますが、よく聴くと、高いけれども鼻にかかるところに色気と厚さがあります。これが彼女のとてつもない武器です。

 

セットリストを確認するとわかるかと思うのですが、時代がバラバラです。昭和〜平成〜令和とつながっているのですが、どこの時代の歌うことに違和感がありません。全てを「青空ひかりの歌」として消化し、昇華していく能力があるわけです。だから聴いていてとてつもなく心地いいんだと思ういます。

 

MCトークでは、前回ライブで、「全く真っ白でトークできなかったし、自己紹介も忘れてしまった」と反省しつつ照れつつ、「今回は自己紹介できました」と素直に喜ぶひかりちゃん。「子鹿のように震えて……」と自分の状況をトーク中に解説していました。そこにいたファン、配信を見ているファン、誰もが心の中でツッコミを入れていたでしょうね。、SODのAVファンならばおわかりだと思います。あれは、「生まれたての子鹿のように震えて……」が正解(笑)。子鹿はしっかりと歩けますから。

 

トークとなると、「ぴかキン」になり、歌になると青空ひかりというアーティストになる。ニューミュージックの大御所たちのライブのように、笑いと涙と感動を得られる感じは、「ライブの良さ」を本当に実感できるパフォーマンスでした。

 

「かもめが飛んだ日」や「異邦人」「想い出がいっぱい」のような、まさに「ザ・ベストテン」な選曲だったり、「雫」「CITRUS」「アイネクライネ」などの男歌を歌ったり、いろいろな世界線を披露してくれるライブ。

 

どの歌においても、歌い出しから感じさせてくれる色っぽさは格別でした。配信で観ているファンにはたまらない目線送りもあって、ハートを射抜かれたことでしょう。前回のライブでもかなり感動していたわけですが、今回のライブはさらに表現力もテクニックもアップしていました。

サポートを務めるのは、アコースティクギターが絶妙なるテクニックで酔わせてくれる福田正人さん。キーボードは、ミルジェネではおなじみのスーパープレイヤー・平方元さん。どちらも日本のライブシーンで長年活躍しているアーティストです。そんな二人が、ひかりちゃんの動きを確認しつつ、声を聴きながらサポートしてくれる。プロが演奏だけをしている感じのバックミュージシャンではなく、まさにユニットとして機能していました。意外とここは重要な部分。。

 

「月で逢いましょう」という配信をメインとしたライブですが、今回はアコギとキーボードという単純な楽器構成でのパフォーマンスでした。これは歌い手となる人には、テクニックだけでなく、自信を持ってメロディを記憶する能力が必須であり、隙間が多いわけですから、ライブする空間を作り上げる表現力を必要としています。まさにセンスの違いが発揮されるライブなのです。

 

歌が上手で音程がしっかりして、自分が歌うべき旋律から歪むことがほぼないひかりちゃんだからこそ、福田さんと平方さんのコーラスもまた格別な輝きを見せてくれました。単純に「ハモる」と言いますが、カラオケでのハモりではなくて、生のハモりを経験した人ならばご理解いただけるのですが、聴いているほうはもちろん、歌っているほうは本当に気持ちいいのです。そんな恍惚な表情を見せるひかりちゃんの色気がたまらなかった!

 

これは配信で観ないとわからないのですが、映像がモノクロになって届けられた「銀の龍の背に乗って」。その世界観にひかりちゃんが新たな世界観を足している雰囲気のパフォーマンスを披露します。

 

ひかりちゃんの整った顔立ちがモノトーンによく映える。ギターとピアノのフレーズが交差する楽曲は、マイナーメロディとメジャーメロディが行き交うのが中島みゆきが得意とするパターン。だからこそ、悲しげに歌うだけでは意味をなさないし、メジャーに展開した時に、いかに差をつけるかが重要なわけです。

 

実はひかりちゃんがそこはかとなく持っている、「悲しげな表情の色気」がたっぷりと発揮されたシーンとなり、今回のライブでのハイライトのひとつとなっていました。

 

SEXするだけがAVではない。何かを表現することも現在のAVには必要なのだ、とするならば、青空ひかりちゃんが歌う時に見せてくれる「悲しげな表情の色気」は、彼女が表現しているあらゆるメディアの中に隠されているはず。それを見つけるために、青空ひかりの世界へと旅をするのは、いかがでしょう。

 

2022年に開催されるであろう、次なるライブは、さらにパワーアップしていることだと思います。

 

「月で逢いましょう#25」青空ひかりSET LIST

1.かもめが翔んだ日/渡辺真知子

2.雫/スキマスイッチ

3.瞬間センチメンタル/SCANDAL

4.異邦人/久保田早紀

5.銀の龍の背に乗って/中島みゆき

6.CITRUS/Da-iCE

7.春よ、来い/松任谷由実

EN1.アイネクライネ/米津玄師

EN2.想い出がいっぱい/H2O

世界にひとつしかない鈴の奏でる世界線〜2021年11月09日「月で逢いましょう#26」本庄鈴パフォーマンス

前回、本庄鈴ちゃんの初単独ライブ(同じ『月で逢いましょう』)を記事にした際のタイトルに、「唯一無二」というワードを使用しました。

 

そのくらいの価値を、鈴ちゃんの歌声が持っているというのもあります。また、セクシー女優の歌ということに疑問がある人に、「価値観はその人にとっての唯一無二である」という解説も意味していました。

 

その後、世の中のタイトルワードに、「唯一無二」がやたらと散りばめられるようになって、「シンクロニシティの先駆者だったなぁ(笑)」と自負しております。

 

さらに、今回のライブのアンコールラストに鈴ちゃんが選んだ楽曲は、「世界に一つだけの花」でした。「コロナ禍になり、みなさんと会えなくなったことで、会いたいと思ったし、会えたことに喜びを感じた」というMCをしていました。

セクシー女優というのは、一般的な女優よりも過酷な立場にあります。というのは、必ずナンバー1にしか価値を求めない業界であること。売り上げに反映された数字が一番です。その状況に常にさらされているのが女優です。本気で頑張っているのは、誰もが同じなのですが、結果として、売り上げに反映されなかった場合、責任は監督よりも女優のその後に直結してしまいます。

 

バイプレイヤーのような立場が成立しないのもAVならでは。脇に回ると最高に主役を引き立てるというのは、ストーリーを重視している作品だとしてもあり得ません。あるとすれば男優がその役割。女優には「常に主演」か、「集団のひとり」ということになります。今はそこに、「素人娘」という役割も入りましたけど、そういう作品たちにはエロいこと以外の思考性などを入れる隙間はありません。なので、主演の時と同じような、「売れてナンボ」の世界が、隣にずれただけということでしょう。

 

みなさんが感じている以上に、ギリギリの鬩ぎ合いを続けているセクシー女優たち。その立場をアップさせる、価値をあげることのひとつとしてライブ活動もまた機能するようになりました。昔だったら、「女優のガス抜き」的な扱いだった可能性は高いのですが、今はそれだと本人の価値をアップさせることはできない。どのステージに立ったとしても、楽しむためだけ、女優に会いたいだけでライブに集まるファンを、「この人の歌は素晴らしい価値がある」と思わせるくらいにならないといけない。厳しい状況は、どこにでもついて回るわけです。

 

しかしながら、歌などのAVじゃない世界だと、1位だけが価値を持つわけではありません。歌にも賞レースがありますが、そこに価値を持っている歌手は実はひと握り。場所はライブでもCDでもストリーミングでもいいのですが、「聴いている人にとっての一等賞」が重要なわけです。

 

そういう意味でも、本庄鈴が歌っている世界は、本当に聴いた人にとっての価値ある世界になると言えるのです。

懐かしのスピッツの歌「ロビンソン」「渚」は、サポートミュージシャンである、ギタリスト福田さんと、キーボード平方さんの価値が大いに発揮されました。コーラスの妙をここまで味わえるのは、なかなかない。というかプロでもそんなに聴いたことがない。ハモりをメインにしているコーラスユニットはありますが、意外と高低差がない声で構成することが多いです。それは「高い声に価値を持つ現在の日本」のJ-POP市場がありますから。

 

そういう価値とは別世界で構成されたハモり。オリジナルとはまた違う価値観をたっぷりと生み出しました。そしてこの「月で逢いましょう」の良いところは、配信ライブの音作りにあります。会場で聴こえる音と、配信で聴こえる音が違っています。より配信に乗った時、その聴く環境を考慮されたミキシングを行っています。それを十二分に堪能できるハーモニーになっていました。ゾクゾクするほど刺激と色気にあふれた瞬間がたくさん聴けたのです。

 

「うちで踊ろう(大晦日)」「年下の男の子」などの、世界観は、鈴ちゃんそのものでしたね。アンコール最初に歌った、「猫になりたい」とかもそうです。途中にカメラ目線を送ったり、マイクを持つほうも持たないほうにも、きちんと手のアクションをつけるなど、エンタメとしての演出は、鈴ちゃんの女優としての資質がわかるところでしょう。配信で観ていた人はキュン死したことでしょう。ちなみに会場で観た人もアーカイブ視聴できますので、家で改めてキュン死することが可能ですよ(笑)。

 

鈴ちゃんの構築する歌世界の魅力のひとつに、「ひこうき雲」のようなはかない雰囲気の歌を歌うと、感動がパーっと拡がるところにあります。無意識に泣きそうになる感じ。感動というのは、「泣け!」と言わんばかりの演出よりも、スーッと自然にされると、ふとした瞬間に、その人の琴線に触れて、知らない間に涙を流しているほうが、人の記憶には深く強く刻まれます。

 

本来の歌詞の持っている意味とはまた別の、本庄鈴じゃないと出せない世界線として構成された空間。そこに誘われていく快感が、鈴ちゃんの歌声にはあります。会場制限はまだまだ続くので、生で観れる人は限られてしまうと思いますが、それ以上に配信で観てもらいたい。心地よくその世界に浸れることは間違いありません。

 

「会いたい」とお互いに願っているからこそ、起こせる奇跡が、鈴ちゃんが作っている世界です。2022年に開催されるであろう、次回ライブには、会場でも配信でも、可能なところで参加して、心地よい世界線の一員になりませんか。AVとはまた違う、本庄鈴が送る感動とか快感に満ち溢れた世界なのです。

「月で逢いましょう#26」本庄鈴SET LIST

1.さよならエレジー/菅田将暉

2.ロビンソン/スピッツ

3.うちで踊ろう(大晦日)/星野源

4.ひこうき雲/荒井由実

5.渚/スピッツ

6.年下の男の子/つじあやの

7.いつかのメリークリスマス/B’z

EN1.猫になりたい/つじあやの

EN2.世界に一つだけの花/槇原敬之

プロローグ〜2022年に続いていくセクシー女優ライブシーンで味わって欲しい快感。

エンタメの世界もそうですが、たとえば飲食業界など、元に戻るということは無いと考えられているようです。新型コロナウイルスに関しては、特効薬がいきなり作られるということでも起こらない限り(可能性はとても低いです)、完全には消えません。そうなると現在の状況が、昔のようなどこのお店も賑やかで盛況とか、メジャーのスタジアム・アリーナライブからライブハウスまで、どこもオールスタンディングで大騒ぎな大盛況には、戻らないでしょう。

 

しかしながら地球は、「The Show Mast Go ON」。止まることはできないのが現代社会の構造です。エンタメだってAVだって、止まるわけにはいかない。なぜならば業界が構成されているということは、関わっている人たちに関係する家族も含めた、いろいろな人たちの生活があるからです。大なり小なり、少しでもお金を動かして業界を維持した限りは、一度止まると、全く生み出すことができなくなります。

 

ということで、昔の喧騒が懐かしいと嘆くよりも、現状の状況を観て、いろいろ考えて行動したほうがいいということになるでしょう。エンタメは大きな会場を使用しているものに限っていえば、2022年はたくさん開催されていくでしょう。ただしフェスのように、不特定多数の人を呼び込むライブに関しては、規定を守ることを地元自治体と協力してやらないと、また開催不可を食らう可能性があります。世間は新型コロナウイルスが怖いのです。クラスターという言葉尻だけをとって怖がるのです。

 

意外とライブハウスでの地下アイドルの活動はやっているようですね。あまり大っぴらにはできないようですが。これもまた世間が与える暴力ではない暴力を浴びないための防御策でしょう。「じゃあセクシー女優のライブハウスももっとやってよ」という人が出てくると思うのですが、セクシー女優の場合、本業はAVに出演することにあります。あれは人との接近がポイントですから、自分が罹患してしまうと、周囲にも迷惑が及んでしまいますから。「じゃない仕事」のポイントは、「本業には良い影響以外与えない」ことが眼目ですから。

 

いわゆる多数のお客さんを呼び込んでの大盛り上がりで声を上げるライブに関して、セクシー女優には難しいと思います。ということは地下アイドル的な盛り上がりを期待している層は難しいかもしれません。

 

こういう機会だからこそ、「この女優さんは、どんな歌が好きで、どんなふうに歌って、どんなふうに感動させてくれるのかな」という、実像を観ることができるわけです。特に、セクシー女優にとってみれば、配信ライブでカメラに追いかけられるのは、AVでの撮影と同じようなアクションになります。期待された演出に応える能力に長けているのが彼女たちなのです。

 

サイン会などで気軽におしゃべりすることは、2022年も難しいでしょう。坂道グループがやっている「ミーグリ(配信を使ってのリアルトークイベント)」は、ファンを会場にギュッとつめることがなくリスクが低いために成功しているようです。しかし、このような手段が他でも成功するかはわかりません。なぜならばリアルに会うことを目的としている場合、同じとは思えないからです。

 

セクシー女優に会うというのが価値があるのは、AVという閉じられた世界から、女優が抜け出てきてくれらという事実に感動するからでしょう。しかも女優側も、SNSはあっても、リアルな声援は見えづらい環境で仕事をしていますから、リアルイベントがあり、ファンが集まることに喜びを感じていたわけです。まさにお互いを必要としている相思相愛な環境でした。

 

そういう機会が限られるようになった今の時代において、メッセージを届けてくれるセクシー女優のライブ活動で救われる人は出てくるでしょう。リアルに会場に行かなくても、配信で観るだけでも、彼女たちの考えが伝わるし感じられることでしょう。なので、開催されたライブは、観たほうがいい。そこにまた新しく自分が救われる女優に出会えるかもしれませんから。

 

そのためにも、ライブなどの「AVじゃない活動」を続けるセクシー女優たちの活動に集ってもらいたい。その世界線を維持することができるのは、彼女たちではなくてファン自身なのですから。

 

青空ひかりちゃんと、本庄鈴ちゃん。どちらも、ライブごとに急成長を見せています。表現力はもちろん、歌唱力もアップしているのです。2022年にもどのぐらいのものを見せてくれるか期待だけしかないですね。そしてさらに頑張ってもらいたい。「ファンに見せることの快感」を知っている彼女たちだからできることなのだから。

記事=麻雅庵

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