NTRこそAV脳にとって最高のプレイ
最初、AVのタイトルに出現したとき、「何これ???」となったことは間違いのないタイトル名「NTR」。ネトリとかネトラレですね。ネットスラングからの転用ですが、AVの場合、先端カルチャー好きがいて、ネタを持ち込む場合と、ポピュラリティーど真ん中とのせめぎ合いがあります。極端なことをいえば、「頭のいい人間が狂ってしまって、頭の悪いことを一生懸命にしている」という世界観が、アダルトビデオという解釈です。
最初は何の意味かもわからなかったNTRですが、AVとしてはタイトルどころか、内容でも定着タイトルとなり、「次はNTRがやりたいです」なんてワードが新人系インタビューでも普通に発されるほどです。
このNTRこそ、先ほど書いた、「頭のいい人間が〜」を最近ではもっとも象徴していると思いませんか?だからこそここまでいい感じにAV人気タイトルのひとつになったと言えるでしょう。
AVを作るのにあたり、「AV脳」は必要か否か。こんな問答を入れてみましょう。
AV脳ってなんだよ、ですけど(笑)SEXをただ撮影しただけならば、「素人のスマホハメ撮り」と代わり映えするかどうかわからないです。ただ興奮するか否かでいえば、素人さんの撮った映像は、リアルすぎるのでどえらい興奮する可能性があるし、何よりも撮る撮られている当事者が最高に興奮しています。
これを観て、「臨場感が違う!」となるのか、「構成も何もなくて撮ってるだけ」と萎えてしまうのか。これぞまさしくAV脳があるか無いかを選択することができるポイントです。
AV脳ならば……どちらも持っていてほしいところですね(笑)。禅問答になっちゃった。一次元的な視点で観てしまっては、興奮が限定的です。趣味性なのか普遍性があるのか、それの見極めもまた難しいです。AVとか多次元的な見方をされがち。用意していた興奮プレイよりも、別のところが注目されて売れたなんて作品がザラにあります。
NTRに話を戻すと、「ブレない作品を作り出せる」のがNTRでしょう。テーマはわかりやすいほどシンプル。女子が責められているうちに、堕ちてしまうのもシンプルです。結果がタイトルに出ているわけですから、購入した視聴者を裏切ることもありません。AVユーザーレビューもまた同じ視点に向いている傾向が多いです。「○○ちゃんの堕ちる姿」が見たいのか、作中の主人公女子が堕ちるのが見たいのかの違いくらいでしょう。こればかりは、ファンであるなど、ユーザーの立ち位置に依存しますから仕方がないところ。
AV脳とはなんぞやを知ったところから、男女のNTRに対する解釈の違いが、幅広く定着した作品になったことをチェックしていきます。
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男女それぞれが感じる「NTR」の魅力とは
NTRは男女どちらにも反応が良いAVなのですが、ちょっとだけ見え方が違っているようです。感性の違いとかよりも、やはり挿入される側とする側の性器構造じゃないかと思われます。また女子の場合、マウンティングとして見えることもあるわけです。自分よりも可愛らしい女子(=作中の主人公)が、いい女ぶって抵抗していたのに抗えなくなっている姿。これだけで優位に立った気分で快楽を貪れるのが女子なのかな?
女子大生Yさん
快楽にハマる女を見ているのが楽しい!
「それは言い過ぎですけど(笑)可愛い子がダメ男を連れているだけで、その瞬間に気持ちがパーっと楽になるのと、AVは似ている気がします。だって男優さんって、おじさんかヘンな人しかいないんだもん(笑)」と、AV置いて黙認している部分にグサリと容赦ないツッコミを入れるのは、女子大生Yさん。来年が就活になるので、「今は稼ぐのとSEXのアドバンテージを高める期間です」と、みずから「ヤリマン」を自称するタイプ。ちなみに誰でも知っている超有名大学の学生ですが、「高偏差値とSEXは関係ない」と、ヤリマン世界を楽しんでいるそうです。
「私、本当はSEXよりもオナニーが好きなんですよ。だからAVも大好き!可愛い子が顔をクチャクチャにして、悶えている姿に萌えるんです。『こんなおとなしそうな顔をして、快感は大好きなんだ』みたいな?私も我慢できないタイプだけど、あんなに喘ぎ声は出せないし、ギャラをもらっているかもしれないけど、AV女優すげえなとか、AV男優のテクニックってどうなっているんだろうとか思う(笑)」
「NTRはAVのなかで今、ハマってますね。ほとんどのAVってNTRだと思うんだけど、それは違うの?(笑)興奮が高くなるのは、旦那さんとか彼氏とかを目の前にしているのに、チ○コを舐めたり、乳首舐めたり、潮吹きしたり、下品な姿を晒すシーンですね。「この女の人、こっちが本物なんだろうな』と思っちゃったりしていると、股間が熱くなってオナニーしちゃいます(照笑)」
「自分が、NTRされたら?まず彼氏がいないから(笑)。ヤリマン女に聞かれてもそればっかりはわかりません。そういうのがNTRの良い部分だと思う。ちゃんと決まった相手があって、倫理的にも感情的にもSEXなんかに溺れちゃダメな女の子なのに、チンピラ男の肉棒に突っ込まれたら、ラストで快楽堕ちしちゃうわけでしょ。ダメダメな女の証明なんですよ、どれだけ綺麗だったり可愛くても」
「AV女優さんがそうだという意味ではなくて、AVに出てくる女子ってダメダメな子ばかりじゃないですか。ちょっとおっぱいを揉まれただけで下品になるし、スカートを捲られて興奮したり、パンツの上から弄られて濡れちゃった染みを見せたり。プライベートで考えると、『ヤバい、汚れる』とか思っちゃって、NGしますからね、AVみたいなプレイは(笑)」
「NTRだともう女の子が男のいいなりなわけです!……対面に座っているカップル、実はNTRプレイが大好きとか考えたり。不倫じゃないんですね、この場合。これもポイントが高い。ただ気持ちいいから犯されて、抵抗するどころか、精子浴びせられたり」
「非日常なのがAVだし、オナニーの興奮が高めになる。快感が知っていると、SEXでも感度が高くなるんですよ。ヘタクソな男なんていっぱいいるんだけど、普通サイズでちょい硬くらいのチ○コがついているならば許すわけです。ピストン頑張ったらお掃除フェラのサービスくらいつけるし(笑)男が興奮するツボがAVを見ているとわかる。同じようなシーンで興奮している私は、男っぽいSEXなのかな(笑)ラブラブイチャイチャなんかよりも、卑猥な言葉のほうが何倍も興奮しちゃうし。でも叩くとか男が上からは絶対にダメです。それは『見て楽しむAVプレイ』になるからね」
NTRされる女子代表として、AV女優を見てAVを見ているYちゃん。ここまで言い切る女子も珍しいですが、本質的にも潜在的にもこのタイプの女子はAV好きにとても多いのです。
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マニア心を隠して生きるサラリーマン・Pさん
自分も同じように堕ちたいのです
「可愛い子が快楽に溺れる」は、AVとしてとてもシンプルな内容です。それこそが男子が求めている女子の隠れた姿であり、夢中になってしまい、彼氏や旦那を忘れて、SEXに没頭していることに興奮するわけですが、そこに『NTR』と付けると魔法のように変態な雰囲気がアップするわけです。「マニア道をいくと、AVは変な方向に導かれそうになるので、マニア心を持ちつつ王道AVが大好きなんです」と語るPさん。
「ある種のエリートっぽい、ビデ倫時代のライターのAVの語り口は好きじゃなくて、もっと簡単でシンプルに可愛い女の子が悶えるさまを見ていたかったんです。なので、今の時代のAVは理想郷です」
そんなPさんから見たNTRとは、どんな魅力を持っているのでしょうか。
「AV女優さんはよく、『お仕事です』とAVのことを言いますよね。間違っていることはないのですが、アイドルから、『アイドルはお仕事です』と言われたくないんですよ。これを言っちゃうのは、そのAV女優さんは、立場とかAVを勘違いをしているんだと思います」
「無理してキャラを演じなくても良いし、感じる演技でクリアした作品だってなかにはあることでしょう。それは守秘義務があると思うんです。作品がもう売られていないならまだしも、現実に棚にもwebでも販売しているわけですから」
「NTRの魅力とは、そういう変な意識を崩壊させちゃうほどに、逃げ場のない作品として構築されているとこじゃないでしょうか。プレイ中の細かいテクニックとかよりも、どう感じてしまうのか。応じるように変態に変貌したら、どこまで自分を曝け出すのか。それは本当の自分なのかなど、女優自身の魅力を十二分に引き出す効果があるのです。『演技です』と言おうとも、本当に興奮してるのかは、実は自分自身よりも側から見たほうが確実です」
「NTR作品に出た女優さん、他の作品とは違う表情を見せてくれることが多いです。NTRされることに抵抗があるときや、勝手に弄られて、『濡れてるぞ、この女』的な扱いに屈辱の快楽を感じてしまっている場合などで、その女優の本音が出る。これぞNTRの醍醐味なんです。だからもし、おざなりなNTR作品があったとしたら、『この女優はこういうタイプなんだな……』と幻滅することでしょう。そのぐらいにNTRにはパワーがあります」
「理想的なNTRですか……これが毎回観るごとに違った興奮が作中に出てくるのもNTRの魅力です。テーマ的に揃えているシリーズがあっとしても、内容が全く別のものになる。女優のリアクションがそうさせるのです。
つまり、NTRとは、『AV女優ファン』に特化した人気が得られるし、同時に、一般的な人にもシンプルなエロを提供できる、ひとつで二度美味しいAVなんです」
NTR人気が持続しているのは、内容が想像できて、手軽にAVを楽しむことを可能としている傾向があります。購入する際の、アイコン化しているタイトルになっています。無駄を嫌う男子が増加中な昨今において、湧いてくるがごとく若い子が群がるNTR。こういうSEXしたいなと思わせ、老若男女誰もが興奮する鍵をスタートさせたくなるのがNTRなのです。
まとめ〜AVの本質のすべてがNTRにあり〜
AV女優の可愛らしさ売りだった数年前。そこからまた内容重視に移行しそうな2020年のAV業界ですが、AVの場合、長さの問題で、内容を最初から最後まで把握できる人が限られています。そういう場合、NTRは転換ポイントがとてもシンプル。なので、「決まった場面に速攻到達して、そこだけでオナニーを完成させる派」にとって、NTRは、ポイント移行もしやすいのです。
ぶっかけ顔射などもNTRだと男のはしゃぎっぷりが際立ち、さらに女の受け入れ方も妙に納得できる感じ。興奮しまくって、卑猥かつ玩具のように扱われ、それを最愛の男に見られ、さらに興奮する。シチュエーションがシンプルなので、演技なのかガチに感じているのかが、うっすらと見えてくるかのようでしょう。
NTRは「堕ちる」という設定から、急なスイッチで感じてしまうと無理っぽく見えるシーンがあるのですが、それをその後の絡みで凌駕してしまう。『抵抗レスで感じまくる女体』への変貌ですから(笑)
NTRされたい女子、NTRしたい男子という構図がメインと思われているNTRですし、それはそのタイプで視聴しているユーザーがメインなのですが、マニアたちの精神が捩れるのもNTRの良いところです。変態じゃないと思っているAV女優が、とても変態な精神を持っていたことを露呈させちゃう。単体系の可愛いAV女優大好きだった人が、彼女がドラマ系でやったNTRによってハマってしまう。「女子は快楽堕ちするのが1番エロい」という精神に侵されていくのです。
NTRは、まだまだ継続するでしょうし、AVの本質すべてがNTRといっても間違いではないのです。
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