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2011年の結成から、今もなお進化しているアイドルユニット「マシュマロ3d+」
セクシーアイドルユニットとは、AV女優がガチにアイドルパフォーマンスを行う場合に呼ばれる名称です。ユニットアイドルにもいろいろあり、セクシーなタイプもいるのですが、なぜか世間はこんな感じで、通常のアイドルと区別をしていることをまずは覚えておいてください。
セクシーアイドルユニットは、数年前からブーム的に増殖しています。理由の一端としては「運営する側のメリット」があるからこそでしょう。事務所を揃えているユニット、バラバラのユニットなど、作られた背景によって違っています。
そのなかでも、2011年7月からスタートし、メンバー変遷がありつつ継続しているのが、「マシュマロ3d+」です。東新宿にあるライブハウス「新宿レフカダ」は、マシュマロちゃんのホームグラウンドであり、定期ライブを重ねております。
10/26(土)の定期ライブでVol.50ですから、歴史すら感じさせてくれますよね。ライブの熱量も相当なものだし、レッスンを重ねて続けているわけで、クオリティーは他のセクシーアイドルユニットより、はっきり言って「一段上」に存在しています。
アイドルファンならずとも観たくなるライブ内容
メンバーも卒業→新加入を繰り返し、数多のセクシー女優が参加しているマシュマロちゃん。現在のメンバーはこちらの4人です。マシュマロちゃんは、芸名以外にそれぞれのメンバー名が付けられております。こういうアイドル好きが気にするところを、ちゃんとやっているのも評価が高い理由のひとつでしょう。
マシュマロ☆ソーダ(リーダー)こと水嶋アリスちゃん
マシュマロ☆クランベリーこと藤川菜緒ちゃん
マシュマロ☆カシスことNIMOちゃん
マシュマロ☆レモンこと五十嵐星蘭ちゃん
10/26(土)の定期ライブは、レモンこと星蘭ちゃんの生誕ライブです。アイドルは、運営だったりファンだったり、それぞれありますが、「生誕祭」は必須イベント。そういうことをし続けることは、メンバーのみならず、ファンを刺激させてくれます。
TwitterなどSNSを見ていると分かるのですが、マシュマロちゃんは定期的なレッスンを行っているのがわかります。振り付け系ダンスの弱点とは、振りが完成して動きがパーフェクトになった瞬間から崩れること。「できて当たり前」を繰り返す恐怖です。
ちょっと別のメジャーなアイドル「ハロプロ系」を例にあげると、レッスン日以外にも個人ルームがあって、個々でダンスレッスンしたり、ボイトレしたり、ルームの空きが出ることないそうです。ハイレベルダンスでならしているアイドルですら、レッスンに関して欠かすことがないわけで。
数多あるセクシーアイドルユニットですが、パフォーマンスやライブ予定に合わせたレッスンをしているのがほとんど。もちろん本業のAV女優のお仕事として、撮影はもちろん、個々でのイベントがあったりと、2019年のAV女優は、人気が出れば出るほど忙しくなります。現在のマシュマロメンバーの4人なんか、その渦中にいる女優さん。でも努力が継続しているから、メンバーそれぞれに速度の違いはあれど、進化しているのが分かるのです。
またライブは、前半にゲーム対決を設けるなどすることで、個性を伝える場所が用意されています。坂道グループに深夜バラエティー番組が必須なのは、「ライブや握手会だけでは分からない個性を披露して、応援させたくなる」ということ。それをマシュマロ定期ライブは、セットとして売り出しているということです。
クイズに声援を送ったり、ポンコツ回答に笑ったりヤジを入れたり、正解にどよめいたり、観ているだけでなくライブに参加している感覚を作り出している定期ライブは、「パラダイステレビ」が運営しているアイドルなんだなぁと感じさせてくれます。お客さんにも個性が出てきたり(笑)しますし、最初から濃く参加することで躊躇している人には、「お客さんを含めたマシュマロちゃんの定期ライブ」を楽しむことが可能です。
そろそろライブを観てみたくなりませんか?
マシュマロ3d+は、楽曲派アイドルでもあるのです!
現在のライブアイドルには、それぞれの個性があり、カテゴライズされています。そのなかには、音楽ファンが聴いたとき、「これは良い曲をやっているなぁ」と言われるアイドルがいるのです。この場合の良い曲とは、「聴いていて気持ちいいメロディー」だけでなく、曲展開や構成、曲中の変化など、音楽的な部分という、「聴く人が聴かないといまいち理解し難い」部分が凝っているということです。本来ならば、運営や曲制作サイドのオナニーと言われそうですが、それを自分たちのエネルギーにしているアイドルということです。
マシュマロ3d+はこれに該当していますね。初期楽曲は、ちょっとエッチな歌詞と楽しげなメロディー。速度もまあBPM100前後のゆっくりした感じでした。今でも披露するし、ファンに人気の高い「あ・い・う・え・お兄ちゃん」ですね。それはそれで需要がある時代でしたし。
名称に「+」を付けてリリースされた、「+」から変わりました。「セクシーアイドルだから、こんな感じ」との決別であり、「セクシーアイドルだからこそリアリティーを感じさせる歌詞を歌う」となっていったのです。
楽曲派、圧倒的に楽キラキラと変貌し、ダンスもステージ左右への拡がりを見せるように変わり、速度に関してはジワジワとスピードアップ。結果、ダンスの動きが早くなり、メンバースキルも上昇。「できるようになったからね」でさらにアップ→メンバーは悲鳴をあげつつもできる→「じゃあもっと」とエンタメとしては最高のループにより、ダンスの動き、移動などがハイクオリティー化していきました。
マシュマロ3d+HPから観れる最新楽曲「ZERO」の初披露動画では、ぎこちなさは隠せませんけど、やろうとしている世界観を理解すると、すごくレベルの高いものを目指しているのがご理解いただけると思います。
他にも、2バスビートを使った「最強SUMMER LOVE」、80年代ジャニーズ系「ZOKKONジェラシー」、冒頭の振り付けからジャンプが入る「恋空ロケット」、90年代のドラマ主題歌を席巻していたJ-ROCK系を彷彿させる「CANDY WONDERLAND」。ユニットとしてファンとのつながりや矜持を宣言した「We are the family」など、たくさんの名曲揃い。まだまだありますので、会場でCDを買うか、まずは配信を聴いてみるかの選択はあなた自身の自由です。
忘れてはいけない「セクシー女優である」こととだからこその輝き
外向きに出る場合、「セクシー女優」となぜか呼ばれるAV女優さん。マシュマロちゃん4人のメンバーは現役のAV女優であります。AVはもちろん、インタビューに登場してくれた藤川菜緒ちゃんがストリップ出演したり、最近はトークイベントがあったりと、それぞれに活躍する場があり、お仕事があります。
たぶん、大多数の人の考え方は、「AV女優がアイドルのパロディーのようにお遊戯レベルでアイドルをやり、それを楽しむファンがいる」でしょう。おニャン子クラブ世代だった人たちには、それに近い意見が聞かれました。でも、世の中のアイドルがハイレベルになっている現在、AV女優のパロディーだからとそれが許される時代はとっくに終わっているのです。適当にやってしまっては、「まず観る理由がない」とバッサリ切られてしまいます。
AVの撮影は、作品ごとにほぼ1日撮影です。場合によっては、7時集合〜26時撤収(つまり夜中の2時)なんて香盤表が流れてくるそうです。撮影が続いた場合……寝る時間がないことにもなるわけです。
お仕事がハードだからこそ、他の案件(仕事であったとしても)はリラックスして考えなくてやりたいとか、誰だって考えます。そこを考えず、真面目にきちんと向き合い、レッスンをして、定期ライブに挑んでいるマシュマロちゃん。ライブだけに何か仕上げるではなく、レッスンの過程が定期ライブなのです。対バン系に出演した際の、マシュマロちゃんの強さは評判ですからね。今年もTIF2019の「スパークリングNIGHT!!」などでかましてくれました。
エロいことをしないのに、R18指定とはいかなる理由なのか、一度、誰かに聞いてみたいなぁ(余談)
よく「振り付けのレッスン」と言っても、「まず自分の振り付けは覚えてからスタート」が大前提です。メンバーが揃っていようが、覚えていない人がいたら、フォーメーションのレッスンは進まなくなります。ということは、寝られない仕事が続こうが、他にもやることがあろうが、そこにレッスンがあれば、仕上げて挑まないといけない事実。その場で覚えて、「じゃあライブまでに個々で仕上げて」というのはありません。もし、そうやっているセクシーアイドルも含めたアイドルユニットがいたとしたら、まぁ見た目バタバタのバラバラでしょうね。1人1人ができていたとしてもです。
マシュマロちゃんが、他とレベルが違うというよりも、「もともとの求めているレベルが違う」というのが正しいと思っています。
ソーダ、クランベリー、カシス、レモンという4人は、まだまだ上が望めるメンバーであり、登山中という感じ。だから観てあげることで、メンバーを応援できる楽しさを感じられるわけです。
ユニットパフォーマンスは、「一番下のレベルに揃ってしまう」という特性があり、上手なメンバーが1人いたとしても、上手には見えないのです。逆に最初ぎこちなくても、徐々に仕上がっていく過程を観られることは、アイドルファンにとって、一番のご馳走を味わえるのが、2019年現在の「マシュマロ3d+」なのです。
AV女優が「何か他のメディア仕事をしなければ認知されない」時代より前からスタートしている「マシュマロ3d+」
最初に書いたように、2011年スタートのマシュマロ3d+。その途中から、AV女優のお仕事に変化が生じてきました。AVが売れないという事実です。新人女優は毎月あふれんばかりに登場していますし、油断していると出演できなくなることもある。AV女優自身がセルフプロデュースを必要とし、どのような手段を使うのかは個々で違いますが、存在をアピールすることが必要なお仕事になっております。
それよりも前から、「アイドルユニットとして、どうすれば売れるようになるか」を模索していたのがマシュマロ3d+です。運営側が、そこを思考している時間が圧倒的に長く、アドバンテージを持っています。しかしながら、出るのは女の子たち。それが伝らなければ、全く動き出すことはないでしょう。
マシュマロ3d+は、どうすれば良いかの判断材料を持っている運営がいるわけです。「女の子がこのようにすれば、ファンはついてくるはず」ということ。たくさんの可愛くて優れたセクシーアイドルユニットはいますけど、「自分たちが動かなければならない理由」を理解し把握している、セクシーアイドルユニットです。ユニットとは個人の合体ではないということを考えると、「ちゃんとライブごとのアップデート」を見せてくれているのは、マシュマロ3d+なのです。
「食わず嫌い」はもちろん、「AV女優がやる意味ってなに?」もそうですが、そこはひとつ我慢して、ライブに足を運んでもらいたい。メンバーが見せてくれるのは、「マシュマロ3d+は、アイドル活動をやる意味がある」です。ダンスの振り付けの意味、どうしてこの歌詞になったのかの意味。4人の個性の披露だったりもします。
すべては、「マシュマロ3d+」を観てから考えてみませんか。近しいライブは、10月26日新宿レフカダにて開催される「マシュマロ3d+」定期ライブ もっと、お兄ちゃんといっしょVol.50~マシュマロ☆レモン(五十嵐星蘭)生誕記念!ハロウィン&バースデーPARTY~」です。
執筆=麻雅庵(https://twitter.com/an_asaga_otft)