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AV鑑賞を楽しむために知っておきたいAVの理屈!?〜第7回「セクシー女優たちが体を張って築き上げてきた世界観が大きく変わる!?新時代に突入中のAV業界ってどうゆうこと!?」

プロローグ〜セクシー女優が引退する時とは、時代が移り変わる時!?

5月31日いっぱいで、セクシー女優を引退するのは、いっちーこと市川まさみちゃん。今年の12月31日にてセクシー女優を引退するのは、こっちゃんこと古川いおりちゃん。どちらもAV業界を長きに渡り支えてきた存在であり、その引退には涙する人も多いことと思います。

 

AVを考えると、支えてくれたアイドルたちの近年の引退は、損失として大きいです。しかし、ひとりの女子としてみるならば、彼女たちなりの人生があって、自分の意思で判断するべき。AV業界を去ったり、AV業界にはいたとしても、別部署で活躍するようになったりと、人それぞれのクロスロードがあり、それぞれに選ぶ方向は違うわけです。ユーザーとして言えるのは、「これまでありがとう!これからも頑張って!」ということでしょう。

 

ここ最近のAV業界は、人気者たちを含み、引退する女優が数多くいるのが確認できるでしょう。理由はそれぞれ。「予想とは違って売れなかった」という女子もいますし、「もうこれくらいやれば後悔なし」というパターンの女子もいる。SNSなどで個々に発表されているとおりですが、これによってAVは変化するでしょうか?

 

ライターなりの予想意見を述べさせていただきますと、業態に変化はありませんが、AVというコンテンツビジネスには大きな変化が現れることと思います。現在AVは、出演する女優側の権利などは守られています。内容を考えると、その位のことがあるのは普通と思いますが、歴史的に考えると、手間がかかる行為が定着することはありません。こういうのはAVに限った話ではないですけどね。日本は慣例重視の社会であり、それに逆らう方が問題視されたりします。

 

いなければならない女優は、今後、長く働く人は珍しくなっていくと思われます。今現在存在している女優さんではなくて、これから出てくる女優さんの話です。作品の売れ方も以前とは比べものにならないほどに数字が落ちています。これはAVだけでなく、CDも同じです。いわゆるサブスクの影響とか、有料コンテンツを買わなくなっているとかですね。ビジネスではなくて、楽しみとして、違法動画アップロード(オリジナル編集バージョン)を作る人たちが登場しているわけで、もはやYouTubeが次のフェーズに進んでいます。

 

ここでセクシー女優像が二極化されていきます。「あくまでも名前でセクシー女優としての存在で売っていくタイプ」と、「制作サイドの企画に応じた姿になって出演する匿名性の強いタイプ」に。でもこれ、キカタン女優が売れる前の姿なんですよね。つまり戻っている!?

 

しかしながら、前の時代は、安価なタイプは登場せず、AVは一律の価格で取引されてます(新古版とかの事実は知っているけれど省きますね)。なので、1本で多めのギャラを取るのか、複数本出てギャラを取るのかの違いになっていました。そこにズレというか、業種違いに等しいことが起こってきます。

 

あくまでもAVに出ている事実は隠していくパターンですね。今までも存在していましたけど、二足のわらじということ。水商売とか風俗には多かったのですが、AVもこのパターンの人が増えていくでしょう。単体側は、約3年をめどとして、引退するか継続するかを迫られるような感じ。キカタンとして人気を博す人もいるでしょうけれど、それは単体を出さない複数メーカー専属女優という感じになっていく。AVをマニアとして楽しむ人たちと思ってもいいかもしれません。

 

ということで、単体AVを求める層は、今後、激減していき、AVを楽しむ層は、マニア層が増えていく。これだとポピュラリティを得ることが難しくなっていくでしょう。某テレビ番組のweb限定有料放送で、「セクシー女優ドラフト会議」なんてのをやっていますが、それが成立しづらくなる、もしくは予想されている方向性じゃない方で成立する。なぜならば、「観ている側が女優をまったく知らなくなるから」。

 

AVは女優によって大きく変わっていきます。それまでの歴史でも、女優がいるからこそのAVという概念は大きいです。そんな部分を振り返りつつ、今後のセクシー女優業界をみていきましょう。

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女優がいるからAVはできました!?

セクシー女優がいなければAV業界は成り立ちません。AVなど無かった時代で、合法のエロ本だとか、非合法のビニ本の時代は、どちらかといえば、「企画ありき」で成立していた時代でした。その時のモデルさんはどこから調達していたのかは、とても書くわけにはまいりません(笑)。エロ業界とは、「そこまでやったらアウト(逮捕)」のようなものだらけだった。

 

それがAVになると、ちゃんとルールを遵守して作られていきます。未だに業界が合法として認められるか否かという問題は、今日現在においても、侃侃諤諤となっておりますので、新聞記事をネットなどでお探しください。この件は、AVライターが言及する話題ではないかもしれない。

 

AVがそれ以前のエロ業界と違っている部分は、「モデル(女優)の存在ありき」で考えられた業界であるという部分があります。

 

とあるモデルがいる。売れそうな感じはするけれど、どうにも持っていく場所がない。ポルノ映画に出すにしても、演技の話を最初にされるので、その辺りに売っていくのも難しそう……。ならばこの女の子を売る場所を作ればいい! そんな感じの発想がAV業界のスタートにあります。

 

AVとは……ここ、あえて旧称を使用させてもらいます。「AV女優ありきでスタートした業界である」と。

そこには、映画業界の不況があるので、技術スタッフが手伝ってくれる可能性が出てきたとか、映像機材が昔ほど高価ではなくなり、手軽なサイズのものも登場したというのがあります。

 

ハード側だけでなく、深夜放送枠というのがテレビに誕生します。当時に関していえば、子どもは10時には寝ている時代。お父さんたちはお酒も飲んで、ちょっとだけエロいニュースをやるような番組を見て、ニヤニヤして、明日のお仕事につなげていた時代だったのですが、深夜放送枠は、むしろ積極的に夜を謳歌するジェネレーションが観るわけで、政治の話とかはやめて、若者カルチャーを積極的に放送しました。そこに登場してきた新しいカルチャーがAVだったという感じ。

 

「ビデオ」というワードが新鮮だった時代でもあります。ソフトが普及しないとハードが売れないわけですが、ハードがある程度まで手に入れられる値段にならないと浸透するのが難しいという感じ。80年代は、まだまだテレビは一家に一台の時代でした。

 

そこで深夜テレビでは、ビデオソフトとはこういうものがありますよ、という感じでレビュー的な放送を入れます。環境ビデオなんてワードが流行っていた時代ですね。カフェバーで、モスコミュールを飲みながら、映画の話をするとか(笑)。そんな流行の人たちを取り扱っている雰囲気を出しつつ、勃興したAVを紹介するようになります。

 

このような時代を背景にして、「自宅でポルノを楽しめる」という感じでAVは定着していくのです。ビニ本のように不定期にならなかったのは、AVに出演する女子の調達が成功していたからでしょう。先ほど書いた、「タレントの卵なんだけど、売り先がわからないから」という理由でAV業界を作った人たちがいた。

 

そこに追従していくのが、「エロからのスタートだけど大丈夫、美保純(当時、ロマンポルノの超アイドルでした)になれるよ」と説得する人たち。タレントとして売れたら、エロじゃない仕事がくるし、歌手でも女優でもやりたいようにできるよと言われるだけじゃなく、ちゃんとお金ももらえて、チヤホヤされれば、人間誰もが変わる(そうです)。こうして黎明期AV業界が誕生したわけです。

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最初は女優ではなかった!?セクシー女優と呼ばれる前の時代

 

この頃は、AVがメインというわけでもないので、AVモデルとかAVアイドルとか、AVギャル(現在のギャルとは定義が違います)と呼ばれていました。お仕事は、エロ本や男性週刊誌や月刊紙のグラビアを飾るヌードモデルだったりするわけで、月に1本AV撮影があるという感じ。だから「女優」と呼ばないことが多かった。AVの撮影自体は、3日くらい時間をかけて撮影するし、泊まりで景色の良いロケーションを探しての、贅沢ロケなどもあったりしました。今のテレビよりも超ゴージャス。

 

AV事務所もそんな感じで名乗ってはいなかったし、すごく限られていました。ヌードになれる女の子を取り扱っているため、映画やテレビ業界からも声がかかるようになります。ヌードになるタイプは、「当日バックレ」なんてのは当たり前だったこの時代、通常の芸能プロダクションでは取り扱わない(扱えない)女の子の整理整頓を担当していたと考えてください。

 

SEXも実際にしているわけではほぼありません。当時はポルノ映画でのノウハウが使用されるわけで、前貼りつけているけれど、挿入している体でやっていました。違うとしたら、フェラチオはせざるを得なかったので、やっていたのですが、これが大きかった。モザイクをしていようとも、顔が男の股間に近づいているわけです。AVが他のアダルトメディアよりもグーンと伸びた理由のひとつでしょう。

 

メーカー専属なんてワードは存在しませんでしたから、女優は、A社で3本撮影したら、次はB社で3本。C社とD社で2本ずつでて、1年たったのでヌードのお仕事は終了となったりするのがごく普通。2年以上経過するとベテランになりますが、そういうタイプは、ストリップ方面に進出してましたね。顔が定着しているので、人気が高かったそうです。AVを観ているわけではない人も、当時は多かった。

 

そして深夜番組に出る女の子たちも出てきます。そこそこ喋れる子は重宝されましたね。ただそこからタレントとしてちゃんと売れたのはごくわずかだったのを記載しておきます。そして今と違うのは、「テレビに出た子のAVは売れた」ということ。観た人たちがレンタル店とかに入って、「あの子だ!」と嬉しそうに選んでいたのでしょうね。

この時代の「素人企画作品」はどのように撮影していたんだと考える人もいますよね。その前に業界が徐々に変化していく事実がありました。レンタルビデオショップが街に3軒くらいできるほどに需要が高まった頃のAV業界。そこを裏支えしていたのはスカウトマンです。当時すでに水商売やら風俗嬢のスカウトで賄っていたし、タレントや女優などは、かなり街でスカウトするのが当たり前でした。法律が現在と違いますから。AVもスカウトに依存していたわけです。

 

その頃に登場するのが「素人企画で複数女子が登場するビデオ」です。

 

単体として名前を出してデビューした子は、当時他の子と共演することはありません。キカタンというワードがなくて、引退します。もっとも、売れている最中に辞めるくらいの2、3年というスパンが活動期間でしたからね。

 

でも、供給が切れたらヤバいとばかりに、スカウトを続けることはなくなりません。そしていつ何時、金の卵が手に入るかもわかりませんから。しかしながら、声をたくさんかけて、OKしてくれる子にもいろいろな個性があります。

 

「1本にはとても無理だけど、おっぱいは大きくていける」「ルックス的には無理なんだけど、撮影する覚悟はある」とかですかね。とにかく「女子がいっぱい出てくるビデオを作ろう」となるのは当たり前の理屈でした。

撮影できるメンバーはいるんですから。そしてそこ企画は、「リアリティをもたせるために素人ナンパビデオにしよう!」とか企画が固まっていきます。さらには複数の女の子が出るAVだけを作るメーカーが出現して、さらに需要は高まります。

 

「じゃあ○月○日に、20人を用意して」みたいな感じで撮影するAVが出てきたわけです。誰々ちゃんじゃないと成立しないではなくて、極端にいえば、「脱いでSEXしてくれるならば誰でもOK」という感じ。その時期の女子は、AVのことを知らない女子もいたでしょうね。スカウトされて騙されて……もとい説得されてAVへというような、今では絶対にあり得ない、昔のエロマンガのような話が現実にあったのです。

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AVが最大に変化した時代は女優のSEXへの感覚が変わってきた時代とリンクする!?

21世紀に入り、DVDに記録メディアが移った頃、当時、ビデ倫メーカーと呼ばれていた会社だけが(ほとんど新規参入は難しい感じ……カルテル違反になりそうな笑)AVをリリースしていました。しかし、記録メディアが安くなり(DVD)、編集機材が安くなり、モザイクをパソコンでかけることができるようになり(ノンリニアと言います)、新規AVメーカーが参入してきます。当時は、ビデ倫メーカーと区別するために、インディーズと呼ばれたメーカーたち。例えばソフト・オン・デマンドですね。

 

AVとセクシー女優はここで大きくチェンジします。バブルはとっくの昔に崩壊していたのですが、景気はかなり好調で、DVDを買う層がたくさんいました。なので、価格を下げて売る業種へと変換しました。レンタルするよりもなんとなくAVを買えていたわけですね。メーカーも増えたし、リリース量が半端なくなっていく。そうなっていくと、売れる女優に数年で辞められても困るようになります。

 

月に数日働けば良かったセクシー女優は、需要の増大によって変化していきます。まずAVのリリース本数が爆発的に増加します。同じメーカーでも、レンタル時代は、月にリリースが3〜5本くらいだったのが平均10本くらいリリースするようになります。

 

そして、今までは数本単位で、メーカーをチェンジしていた女優ですが、人気が固定されていくわけで、他では撮られないように専属契約していく。いわゆる「単体女優」は、「メーカー専属女優」というように変わりました。これによって、女優を取り巻く状況は一変していきます。

そしてさらには、「単体」と「キカタン」の分離がありました。メーカーと専属契約しているか否かことですね。しかしながら、メーカーからの制限がかかっていない分、人気者になると収入は圧倒的に「キカタン」が上になります。ただし、前者は毎月リリースが保証されていますから、収入は安定しています。本人の性格や自分の事情によってどっちを選ぶかとかいう選択肢を自分で決める女子が徐々に登場します。

 

新たなるフェーズとしては、リリースの増加によって、女優の仕事が増加したために、セクシー女優の人数が増加したわけです。これとは半面的ですが、男優は増加していません。素人存在の汁男優なんてのは、「ぶっかけ」要員として登場しましたが、ギャラから考えると職業とはなしてないかも。男優が増えなかったのは簡単で、こなすべき仕事が作中に増えたので、それに対応できる男優でなければならなかったから。作品をコントロールするスペシャリストとなったわけですね。お笑い芸人でいう「受取師」ですが、受取師が機能させないと、作品は一歩たりとも進まないし、最悪な仕上がりになってしまった時代ですね。

 

たくさんセクシー女優が増えたわけですが、プロ意識という意味では、前の状況と変わっていない人が大半でした。その中で、突出して「AVとはこうだ」と考えた女優が売れていく。もちろん可愛いことは大前提ですが、それ以上に、「AV」という枠組みでのSEXとか、セクシー女優とファンとの関係を築くとか、現在のセクシー女優につながる考えは、この時期からスタートしたと言って過言ではないのです。

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AVという概念が変えたSEXによってAVが変化した時代

AVはDVDというコンテンツが売れたことを背景にして、爆発的なヒットを飛ばします。しかしながら、膨らんだ業界が萎もうとした時、対応が難しいわけです。そこに関わる人たちが増加したからです。

 

とにかくAVメーカーは、セクシー女優とリアルに合わせることで、セクシー女優とは実在するエロ女ですよ、ということでサイン&撮影有りのDVD販促イベントを、各店舗で開催するようになります。これによって、イベントをやれば確実に売れるという女優がいることを発見します。AVの出来とか、ルックスが良いとか、曖昧な定義ではない「確実に売れる女優」を各メーカーは専属女優として売っていきます。

 

そして女優側も、ただメーカーに言われるがままにイベントに出るのではなくて、積極的にファンと絡もうとするアイドル化が起こります。すでに登場していた「地下アイドル」という存在ともリンクし、秋葉原において、ファンがイベントに殺到するようになります。何ならグラビアアイドルのイベントよりも、セクシー女優のイベントの方が集客は上でした。

 

露出が違うのだろうと想像しがちですが、どちらかというと、ファン対応の差が大きかった。いわゆる神対応こそセクシー女優という感じ。この業種にいた女子が、「私だけを観て」的なタレントアイドルな思考ではない、「来てくれてありがとう」的な性格だったのも幸いしました。

 

ここから2000年代のセクシー女優は、「最初はヌードだけどその後は女優になる」的な野望を持った女子がほぼいませんでしたね。他の理由からAV業界に身を投じたわけで、その活動を支えてくれているファンに感謝というタイプが多かったのです。これによってアイドルとしての側面を持ったセクシー女優。その後に登場するSNSによって、さらにファンとの関係性を強くしていきます。

またこの時期は、世界規模の不況である「リーマンズショック」があり、就職することがかなり困難になった時期です。さらには水商売の人気も低下しており、セクシー女優になって頑張ると覚悟を決めたタイプが多かった。だからこそ、この時期にデビューした女子たちは、その後もかなり長くAV活動をしていましたね。もしかすると「職業としてのセクシー女優」という像があるとするならば、この時期の女子たちが確立したのでしょう。

 

そしてこの頃の女子たちが、昔のセクシー女優とまったく違っていたのは、SEXに対する概念です。昔と違って、「リアルな方が悩まなくていい」ということで、擬似というワードが激減し、パッケージにも「リアル本番」的なワードが踊りまくります。

 

当時の印象としては、「SEXした方が感じられるから楽」という女子だらけになったことですね。いわゆる演技が上手にできます的なタイプが消えてしまう。リアルでなければ映らないような身悶えする激しさを、惜しげもなく披露するタイプの女子が、この時代のAVに存在したから。さらにはモザイクの急激な変化が、リアルを求めるユーザーにピタリとマッチングして、AVは天井知らずのように売れていきました。

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セクシー女優=最高の快楽SEXの体現者でななくなる!?

リアルなSEXを披露するDVD以降のセクシー女優たち。彼女たちが見せていたSEXによって、男子はもちろん、女子のSEXへの概念が変化していきます。男子は、「受け身プレイって楽しい」という感覚の人が増えていきます。それまでの「男とは」的なバブル期や昭和を引きずったイメージの男性像が崩壊したのです。

 

女子もまた、そんな男子によって、「受け身でのSEXよりも、責める楽しさと快楽」を知っていきます。そして撮影で使用する大人のオモチャが急激に進化する。バイブはもちろんですが、電マが完全にアダルトグッズとして定着します。これはオナニーを女子がするというAVの作ったようなイメージが、常態化されたという事実でしょう。女子はエロいこと=気持ちいいこととして目覚めてしまった。それを体現しているのがセクシー女優という感じになっていきます。

 

もちろん、日本にいる全ての女子がエロにまみれたわけではありません。その一部が開放されたことにより変わっていく。セクシー女優のやっていることを「気持ちよさそうで羨ましい」と変化していくわけです。ヌードを披露することへの抵抗が下がったわけではないでしょうけれど、ギリギリをせめるようなエロい格好をすることには抵抗は下がったはず。

 

しかしながら、エロい女子を誕生させて最初は潤っていたAVは、逆にSEXの神秘性を失ってしまい、徐々にネットの海に存在する、AVのような合法であり、ちゃんとビジネスではない、やっている行為は非合法だけどエロい人たちによって侵略されていくのです。

セクシー女優になるまでもなく、普通にいろいろな部分にエロいプレイができる場所ができていく。さらにはそこを探る方法が、スマホによって、ネット情報やSNSが便利になり早くなればなるほど、セクシー女優にならずともという女子が登場し、裸体とプレイを晒す。

 

こういう行為をしている人たちを取り締まるために、なぜかAVが取り締まられてしまいます。AVがビジネスとして会社単位でやっていますから、当局やら攻撃したい団体からすればアプローチしやすい。ネットの海で見え隠れしている個人を特定することは難しいからですね。そういうマイナスな要素を、一気に被ったわけです。

 

そこからAV業界は、クリーンになることを全面的に決めて、めんどくさい手順をちゃんと踏んで撮影し、作っています。女優もまた同じように、きちんとした業界であることによって、安心して仕事をしています。グレーを無くすことはビジネスとしては、この先、より必要ですから。ただなおのこと、違法なものが目立つようになってしまいました。

 

そしてさらには、SEXにおいて、進歩的な立場にいたはずのセクシー女優がその地位にはいなくなります。「AVのSEX」という概念が定着してしまったからです。とてもアクロバティックであり、ハードなAVのプレイ。マニアやらフェチではなくて、体力的なハードが売りになってしまい、AVは、「SEXアスリート」のプレイになってしまうのです。

 

だからなのか、華奢でハードなことはできない系の女子が見せるプレイの人気が高くなります。反動といって構わないでしょう。AVユーザーの思うセクシー女優と、SEX好きが思うセクシー女優およびAVがズレてしまった。AVを撮影している人たちは、比較、後者が多いですから、ユーザーとのエロに対する観点がものすごくズレてしまったわけです。

 

マンガ的なプレイは、一部ユーザーには大人気を誇ります。エロマンガなんかは、激しいものもライトなものも、未だに変わっていない事実が、それを物語っているでしょう。それはリアルなSEXじゃなくても良い。むしろ、発情しちゃう秘密のシグナルとか、謎のノートとかの方がいい。SEXする女子は、大きいイチモツを好む、可愛い顔でエロいスタイルが良い。または経験値の低い従順なタイプが良いとか。実はここに存在するエロは、30年以上変わっていません。

 

そしてAVは、マニアックをちゃんと具現化できるスタッフがいるわけです。そこに、このようなプレイを好む変態チックなことが好きなタイプの女子が入ってきています。これ、良い傾向だと思うのです。

 

ハードでアクロバティックで、アスリートチックに転んでいたAVのSEXは、リアルでは感じることのできないほどの、マニアで変態なプレイが多くなっています。これは男女どちらもそうならないと実現不可なプレイでもありますから、ネットの海でヤリまくる人たちには無理でしょう。

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エピローグ〜AVはコロナ禍以降、さらなる変貌を遂げつつあるのです

ただのSEXというか普通の絡みでは興奮できなくなってしまったAVユーザー。彼らは、素人ナンパ絡みですら、マニアなプレイを望みます。いわゆるSEX大好き女を、AV的な責めプレイでボロボロにする。ボロボロになっているのに、ニコニコ嬉しそうな変態女という図式ですね。

 

単体女優やキカタン女優が出演するAVは、異次元のプレイではなくて、異なる世界線を持つSEX的な発想で作られているわけです。そこでは嬲られていたり、男を弄んでいたりと、いろいろなタイプに変貌する女子がいます。まさに「セクシー女優」という名がリアルになった時代といって良いのではないでしょうか。

 

演じているSEXが「嘘のSEX」という捉え方がありました。これからの時代は、演技的なSEXこそ、「気持ちいいSEX」ということになります。別にAVのようにストーリーを立てたプレイをするわけではありません。あれは第三者の演出が入らないと無理でしょう。

 

そうではなくて、演じることでプレイと世界にのめり込むというプレイです。自分だけの催眠術と考えてもいいでしょう。その方がSEXは断然気持ちいいと女子たちは考えています。そして「演じるプレイは嫌だ」といっていた男子も、自分自身がのめり込むプレイの方が、簡単だし身持ちいいと気づきつつあります。そして、セクシー男優が作り上げる「巨根肉棒主義」のプレイこそ難しいと気づきつつあるのです。

 

SEX中に、「気持ちいい?」とか、「大きいだろ」とか聞く男子が絶滅することはないでしょう。まだまだSEXに対するイメージはそんなものかもしれません。しかしながら、新時代のプレイは、AVのような、状況にのめり込み、現実とは違う世界線にいくプレイが気持ちいいとされるでしょう。

AVはオナニーにしか役立たないというのはそろそろ終わり。日常のプレイにも反映したくなるようなプレイをするのがAVとなっていくはず。もちろん、中出しだったりぶっかけだったり、ファンタジーが強すぎる要素はまだまだ残っていますし、無くならないでしょう。これもまた考え方で解消できるはず。ゴムを装着していても膣内で射精すると気持ちよさは全然違うわけですから。

 

AVによって、肉体を張るプレイをしてきたセクシー女優たち。今後もまた体を張ってもらうのに変わりはないのですが、「ファンタジーこそリアルよりもリアル」というプレイを推奨する存在になると思います。そしてAVはきちんと内容構築をしつつ、新時代の売れるための業態を考える時代になっているのです。

 

DVDからダウンロードやストリーミングに即変わってしまうと、売上が猛烈に変わってしまい、大変なことになってしまうのですが、フェーズが変わった新時代において、AVはどのように浸透していくのか。そしてセクシー女優は、どのような存在になっていくのか。いろいろ見続けるテーマこれからのAVにはあると思うのです。いかがですか?

朝が来るまでずっと一緒だよ。青空ひかりに犯され続けられた夢のお泊りデート。

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記事=麻雅庵

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