しくじり先生!?「私みたいになるな」麻雅庵が語るAVライターのお仕事

「AVが好きならばAVライターにはなるな」

私がまだライターなどという因業仕事に就く前のお話です。

有名なプロレス雑誌を読んでいて、記者のこんな文章が目にとまりました。

「私が新人として初めて会場に行ったとき、ジャイアント馬場さんから声をかけられました。「君は新人?」と」

「私が「はい!」と答えると、続けて「プロレス好きか?」とたずねられ、同じく「はい!」と答えると、馬場さんに「悪いこと言わないから、プロレス記者なんて辞めなさい」と言われ、念願の仕事にやっと就けたのに、なんてひどいことを言うのだろうかと思いました」

 

「今では、その意味が分かる気がします。しかし、私はプロレスが好きなのです」

という文章でした。

それから幾星霜……今では、私はこう思うのです。

「AVが好きなら、AV女優が好きならば、AVライターにならないように」と。

 

 

知れば知るほど共犯関係に陥るお仕事

AV女優も普通の女の子です……だからこそ……いろいろあります。

過去も現在も出会ったAV女優ちゃんは、それぞれに「良い子」がそろっていたし、今も同じく、「良い子」ばかりです。

この業界にいる中では貴重と言われますが(笑)全く嫌な思いをしたことがないです。

わがままなんて話は、普通の女子からの、普通の要求に思えます。

ただ普通の女の子との違うのはは、「率先して、自分のSEXをアピールする仕事」なことです。

それぞれの女の子がそれぞれの方法で、「恥ずかしさ」を振り切りながら語りますが、「ヤリマン」のSEXしたいよアピールとは、全く違います。

たとえその女の子が、「ヤリマン」だったとしてもです。

インタビューで、AV女優に直接会うAVライターは、AVプレイの感想をさまざまな角度から聞いて、「気持ちよかった」以上の話を聞き出そうとします。

明け透けな子だったり、メーカーの予想以上にエロい子だったりすると、書けない話が飛び出してしまい(笑)ある種の秘密を握ってしまい、気がつけば共犯関係(笑)

それならば、AV女優に会わずに、リリースされるAVのレビューを書くだけというお仕事があるだろうと思うでしょう。

同じAVライターでも、共犯者にはならずに済むし、こっちのほうが、100倍幸せだと(笑)

しかし、私が編集者だったころに比べると、雇われる側になった今、レビュー単価が全然違っていて、「生活ベースにのせる」には、それだけでは難しいです。

ここはもっとも重要かもしれませんね(笑)

私は、「AV女優と会う取材」をメインワークにしたので、共犯者の中の共犯者(笑)

ただし、業界の掟なんて知りませんし、聞いたこともありませんけどね(笑)

 

 

好きであればあるほどに抱きつけない「ヤマアラシのジレンマ」

AVライターは、ただプレイを語るのではなく、「この子は騎乗位の腰のスライド感が絶妙」とか、「フェラの際に舌がやたらと動き卑猥」など、細かいほどにライターとしての評価は上がります。

しかし、私のように、直接本人に聞くとなると……(笑)

お忘れになってはいけません、AV女優とはいえ、相手は女子なのです(笑)

ファンの方々に言われるととても嬉しいそうなので、Twitterじゃなくて、直接イベントに行って褒めてあげましょう。

ファンのほうが圧倒的に、「カップル関係」に近いです。

ライターは「褒めれば変態扱い」「見ないと言ったら業務妨害」と叩かれっぱなしです(笑)

聞く内容が、「女の子に好かれる内容ではない」のがAVライターと思って間違いないでしょう。

AVに興味がある、AV女優じゃない女子にならばモテる可能性は残されていますがね(笑)

 

 

まとめ〜AV女優が好きならば、AVライターになるなという話

私は大ファンだったわけでもないし、かといって、AVを完全に見ない人でもなかった。

仕事を流れのままに、舵を切った結果が、麻雅庵です。

この仕事は「人間は外見を重要視する」し、「肩書きを重要視する」ことがよく分かりましたから後悔することはないのですが、AV女優に近づける仕事を選んでしまうと、「逆にAV女優から遠い存在」になるのです。

「ライターとして仕事をしているときに、とあるAV女優と仕事をすることになり仲良くなった」

このほうが、女優ちゃんもいろいろ余計なことを語らずに済むので、良いスタンスの関係になるでしょうししね。

この場合のライターとAVライターは、違う職業です。

冒頭に書いたジャイアント馬場の意見は、「好きならばファンの位置のほうが楽しいよ」という優しさでしょう。

今は、あらゆるメディアが、「確信犯的に裏側を暴露する」ので、昔の人の意見ですが、本質は普遍的だと思います。

それでもAVとAV女優を好きでいられる自信があるならば、あなた自由ですがね、ヒヒヒ(笑)